大手家電量販店から電気部品を扱うマニアックなお店まで、ありとあらゆる電器店や関連店舗が軒を連ねる日本最大の電気街・秋葉原。
そんな秋葉原の駅徒歩1分というロケーションにあるのが今回取材させていただいた秋葉原ドローンスクールです。
いち早く開講された国家資格コースは大盛況とのことですが、従来から開講されている民間資格コースも引き続き多くの受講生を受け入れているそうで……。
秋葉原ドローンスクールを運営する田中電気株式会社の無人航空機事業部に所属し、講師を務めていらっしゃる上野様に、その辺りも含めお話を伺いました。
目次
秋葉原ドローンスクールはこんなスクール!
スクール名称 |
秋葉原ドローンスクール |
設立時期 |
2016年8月 |
開講コース |
▶︎二等無人航空機操縦士 ▶一等無人航空機操縦士 ▶︎JUIDA |
国家資格取得コースの対応範囲 |
・1等資格および2等資格の両方に対応 |
——本日はどうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、秋葉原ドローンスクールは2016年設立とのことですが、運営会社である田中電気株式会社がスクール事業を始めるに至った経緯をお聞かせください。
弊社はもともとアンテナの整備・点検、携帯電話の販売などの無線事業に携わっておりました。
そうした中、同じ無線を使って飛ばすドローンにも親和性が高いのではないかと考え、今後の成長が見込める産業でもあるという判断からドローン事業を開始いたしました。
事業の内容としては主にドローンを使った空撮や点検でしたが、ほどなくスクールも開校することになったという経緯です。
開校以来、これは国家資格制度が始まる前までの人数ですが、700名以上の方にご受講いただいています。
早くも1月にスタートした国家資格コースは大人気!
——既に国家資格に対応した講習をスタートされていると伺っています。
はい、一等および二等資格の取得に向けたコースを既に開講しています。
2023年1月から開講しておりまして、2022年12月5日の国家資格制度開始後初の一等資格取得者4名は当校講習修了者です。
——今現在もまだ準備中というスクールさんが多い中、早くも1月から開講、しかも全国初の一等資格取得者輩出というのはすごいですね!
ありがとうございます。なんとか間に合わせようと部署のメンバー全員で必死に頑張りました(笑)
ですが、その甲斐があったと言いますか、大変ありがたいことに毎回ほぼ定員に近い状態で開催させていただいております。特に二等の講習のほうは「すぐに受けたい」とご希望される方がかなり多いです。
目下、インストラクター12名体制でフル稼働している状況です。
初学者ならまずは従来の民間資格コース受講がおすすめ
——どういった方の受講が多いのでしょうか。
物流業でドローンを活用されたいという方。
それから、ドローンスクールの講師をやっていらっしゃる方などでしょうか。ご自分のスクールでも国家資格コースを開講するためにということで受講されるケースですね。
ただ、仕事で今後必要になるからという業務目的の方が現状では多い印象ですが、民間資格をお持ちで国家資格も取っておきたいという個人の方もいらっしゃいます。
——民間資格を既に取得済みであれば、負担の少ない経験者コースを受講可能だからということですね。
そうですね、初学者となると必要な講習時間が長く、それに応じて受講料の負担も大きくなりますから、なかなか難しい場合が多いかと思います。
ですから、これは趣味目的かビジネス用途かを問わずですが、初学者の方にはまず当校の民間資格(JUIDA)の講習をご紹介させていただき、それから国家資格の経験者コースに進むという流れをおすすめしております。
特に一等資格の場合は、初学者コースを受講する場合、講習開始から試験までにトータルで20日間ほどかかってしまいます。学科講習をオンラインで行えば3日ほど短縮できますが、それでも2週間以上かかる計算です。
一見遠回りかもしれませんが、民間資格を取得した上で経験者コースを受講する形にすれば大体10日ほどで修了となりますので、結果的に日数も短くなりますし料金も抑えられますので。
秋葉原駅徒歩1分!屋外練習場も荒川沿いでアクセス良好
——スクール通いの負担感という観点からは、秋葉原ドローンスクールの場合とにかくアクセスが良く通いやすいですよね。秋葉原駅電気街口から徒歩1分!
秋葉原駅は東京駅からわずか2駅ですので、そういった意味でもアクセス至便かと思います。場所柄、首都圏からお越しいただく方が大半です。
通っていただくにも便利ですし、弊社ではDJI製品を中心に販売もしておりますので、お仕事の休み時間を利用してお立ち寄りくださった方から「こういうドローンを買いたいんだけど……」とご相談いただくこともございます。
——実際にドローンを飛ばして操縦訓練をする実技講習はどこで行うのでしょうか。
埼玉県の浦和のほうにある弊社のサッカーグランドで行います。100m×70mの広々としたグランドです。
また、ただ広いだけではなく、定期的な芝刈りによるメンテナンスも行き届いていますので、気持ちよくドローンを飛ばしていただけるかと思います。
お車でお越しいただくのがおそらく一番スムーズですが、荒川沿いにあって都心部からのアクセスが比較的良好な場所ですので、電車とバスを使って行く場合でもそこまで大変ではないかと思います。また、送迎も行っておりますのでそちらもご利用いただけます。
生きた知識を身につけられる、現場経験豊富なインストラクターによる講習
——先ほど空撮や点検のお話がありましたが、無人航空機事業部の皆さんは講師業と併行してそういった業務請負も担当していらっしゃるのでしょうか。
はい。空撮や点検のご依頼があった場合には、無人航空機事業部の者が対応させていただいております。
ですので、特にビジネスにドローンを活用する目的で受講されている方に対しては、実際に空撮や点検の現場でドローンを運用している立場から、知っておくと役立つ現場の豆知識的なこともお伝えできます。
——そういった豆知識的なことにはたとえばどういったものがありますか。
たとえば、海の近くで空撮を行う場合には鳥に要注意ですとか……。
海辺ではウミネコのような鳥が飛んでいることが意外と多くて、見慣れないドローンに対して攻撃的になった鳥がドローンを襲ってくるといったこともあるんですよ。
ちなみにそういったケースでは真上に急上昇するのがコツです。
——さすがにそんなコツまではテキストには載っていなさそうですね。
そうですね、このような現場にはこういった傾向があります程度の記載はテキストにもありますが、「鳥が襲ってきたときにどう対処すればいいか」までは載っていませんので、現場を経験している人間ならではの知識といえるでしょうか。
風もある、GPSが切れることも。実際の飛行状況を想定した訓練内容
——その他にも、講習を行う際に意識されていることはありますか?
風が吹いてもGPSが切れても、安全に着陸させられるだけの操縦能力を確実に身につけていただくことを目標にして講習を行っております。
実際にドローンを飛ばすことになるのはほとんどが屋外ですよね。屋外では常に風が吹いており、風はドローンにとっては脅威です。
また、平地ではあまりないようですが、山のほうではGPSが切れてしまったという話もよく聞きます。
冷えて固まった溶岩が磁石の性質を持っているようでして、かつて噴火した際の溶岩が至る所にあるような山ですとコンパス異常が発生したりですとか、山の谷間に入ることでGPSの電波が山や木に遮られて受信できなくなってしまうことが原因と考えられています。
そういったときには慌てず、風に流されないようにしながらまず着陸させ、それからその後の対応を考えることが大切です。
——山だらけの日本ですから、GPSが切れた際の対処法をぜひとも習得しておく必要がありそうですね。
通常GPSが有効な状態で飛ばしますから、それが切れたら本当に焦ってしまうと思います。
それでも機体が前を向いた状態であればまだよいのですが、右を向いていたり左を向いていたりすると、素早い操縦が求められるときにどっちに動かすべきかがとっさには出てきません。
ですから、機体が左右を向いている場合にGPSなしでもホバリングしきれるか、その点を重視して講習や試験を行っています。
広々グランドを無料で利用可能!嬉しい卒業生特典
——受講中だけでなく修了後のことも気になります。いわゆる卒業生特典はありますか?
はい、たとえば先ほどお話しした荒川沿いのグランドはレンタル可能なのですが、卒業生の方は無料でご利用いただけます。(要予約。実技講習実施日以外は有料)人口集中地区(DID)外ですので、国交省への許可申請も不要です。
こちらのグランドは一般の方にも法人様にもご利用いただけ、ドローンメーカー様の飛行実験などでお使いいただくことがよくあるのですが、通常1日レンタルすると77,000円、半日でも44,000円かかります。
——そういった場所を無料で利用可能というのは嬉しいですね!
その他にも、機体選定のお手伝いや、国交省への飛行申請の際のサポート、実機購入後の機体登録手続きのサポートなどもすべて無料で行っております。
——では最後に、ドローンスクールでの受講をご検討中の方に向けメッセージをお願いいたします。
特にこれからドローンを始めたいという方へお伝えしたいのは、ドローンは誰でもすぐに簡単に飛ばせるというものではなく、操縦技術の習得にはそれなりの時間がかかるということです。
ですがそれだけに、自分の手で上手く操縦できたときの喜びはとても大きいものですので、そういった喜びをぜひ味わっていただきたいと思っております。
当スクールでは、合格までとことんおつきあいいたします。
卒業時には風に負けない操縦力が身についたと実感していただけると自負しております。
操縦体験もしていただける無料説明会は、対応可能な者がいる限りお客様のご希望の日時にあわせて随時開催させていただいておりますので、どうぞお気軽にお問合せください。
——アクセスが抜群に良いスクールですから、無料説明会にも参加しやすいのではないかと思います。本日は貴重なお話をありがとうございました。
秋葉原ドローンスクールについてもっと詳しくお知りになりたい方、問合せ先情報をご覧になりたい方は、こちらをご参照ください。
最後に
一定日数通う必要のあるドローンスクールですので、アクセスの良さはスクール選びの大きなポイントです。
その点、秋葉原ドローンスクールの立地は文句なしといえるでしょう。
さらに、屋外練習場は会社所有のサッカーグランドというだけあって、写真を見ただけでも胸がすくような、とにかく気持ちの良さそうな開放的な空間です。
定期的な芝刈りも行われているとのことで、ドローンスクールの実技講習フィールドとしてはおそらくこれ以上望めない環境といってもよいでしょう。
また、そうした恵まれたハード面だけでなく、肝心の講習も「風があり、GPSが切れる場合もある屋外での飛行を安全に行えるだけの技術の習得」を意識した実用的な内容となっています。
アクセス重視の方はもちろん、確実な操縦技術を身につけたいとお考えの方にとっても、秋葉原ドローンスクールは有力な候補スクールとなるのではないでしょうか。
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