ドローン操縦ライセンス制度開始前にスクールに行くメリットとは?

ドローンの操縦ライセンス制度が2022年12月5日スタート予定です。

このニュースを受け、「そういうことならドローンスクールに通うのはちょっと待ったほうがよいのでは?」と思った人も多いのではないでしょうか。

ですが実は今のうちにスクールで受講しておけば、制度運用開始後のライセンス取得に必要な受講時間が大幅に減免されることをご存知ですか?

制度開始前の今ドローンスクールに通うことで得られるこの大きなメリットについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

今から通えば制度運用開始後に短時間で資格取得が可能に!

操縦ライセンス制度に伴い創設される国家資格をスクールに通って取得する場合、登録講習機関に指定されたスクールで一等資格の場合は学科と実地を合わせて最低68時間、二等資格でも最低20時間の講習を受けなければなりません

資格を取得するのに最短でも68時間受講しなくてはいけないというのはなかなか大変ですよね。

ですが、制度運用前にスクールに通い民間資格を取得済みであるなどの経験者については、指定講習の必要時間数が大幅に減免されるため、その3分の1にも満たない受講時間で資格が取得可能です。(下表参照)

つまり、制度運用開始に先行して今のうちからスクールに通っておけば、制度が運用開始され次第、短時間ですみやかに資格を取得できるのです。

※各講習のカリキュラムや個別事情によってはこの限りではない場合もあり得ますので、受講時間の減免対象となるかについて必ずスクールに確認してください。

一等資格取得に必要な受講時間

ニ等資格取得に必要な受講時間

《場合によっては必要な追加講習の時間も短縮される》

上記の必要受講時間はあくまで基本的な飛行方法のみを習得する場合のものです。

一等資格であれ二等資格であれ、目視外飛行や夜間飛行といった「特定飛行」に関する限定が伴い、そうした限定を解除するには追加講習が必要ですが、その受講時間も初学者と経験者とでは異なります。

たとえば目視外飛行(機体を直接視認しない飛行)も行いたい場合、一等資格で7時間以上、二等資格で2時間以上の実地講習時間がプラスされますが、そのプラス分も経験者であればそれぞれ5時間以上と1時間以上とに短縮されます。

(※必ずしも全ての講習に該当するとは限らない可能性もあるため、詳細についてはスクールに要確認)

[参考]
国土交通省告示第九百五十一号
操縦ライセンス制度に関する登録講習機関(小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会(第18回)配布資料『レベル4の実現に向けた新たな制度整備等』(国土交通省)内ページ)

そもそも資格が不要なら制度運用開始まで待つ必要なし

勘違いされていることも少なくないようですが、操縦ライセンス制度により創設される国家資格を保有していないと今後ドローンを操縦できなくなるわけではありません

同資格が必要とされないケースもあり、その場合ライセンス制度の運用開始を待つ意味はありませんので、1日でも早くスクールでドローンの操縦に必要な知識やスキルを身につけることを検討しましょう。

同資格が関係してくるのは、住宅地上空を飛行させるケース、日没後に飛行させるケース、機体が視野に入らない状態で飛行させるケースなど、やや特殊なため事前申請が必要な「特定飛行」に限られます。

国土交通省に申請が必要な特定飛行の可否

言い換えると、たとえば周囲に人家の見当たらない場所で、日中に、機体を目で追える範囲で飛行させる分には、そもそも申請は不要。

申請が不要な飛ばし方しか想定していない場合、資格取得にこだわる理由はないのです

今始めることでトータルコストが安く済む可能性も

新設予定の国家資格取得コース(初心者向け)の受講料よりも、現行のスクール独自資格取得コースに続き国家資格取得コース(経験者向け)を申し込む場合の合計受講料のほうが安くなるようなプランを検討中のスクールもあるようです。

現時点ではどのスクールも詳細未定といった状況ですが、近いうちに新設コースの案内が聞かれるようになるはずですので、アンテナを張っておきたいところですね。

さいごに

資格を持っていないとドローンを飛行させられなくなるわけではありませんが、資格を持っていればいちいち許可申請する必要がなくなったり、資格を持っていないと認められない飛行方法があったり……。

操縦ライセンス制度の運用開始後は、資格を持っているかいないかでドローン飛行の自由度が大きく変わってきます。

資格取得を考えているなら、経験者として受講することですみやかに資格を取得できるよう、今のうちからスクールで受講しておくのがおすすめです。

(ただし、講習内容によっては経験者扱いとならないケースも考えられますので、スクールへの確認が必要です)

制度スタート後を見据えて、今から最高のスタートを切っておきませんか?