JR横浜線の小机駅から徒歩3分の場所にある「横浜ドローンウォーカー」は、抜群のアクセスの良さと恵まれた屋外練習環境が両立する稀有なドローンスクールです。
安全かつ合法的にドローンを飛ばすということに真摯に向き合った結果生まれた一切妥協なしの講習は、遠方からの受講生も少なくないというのも納得の内容です。
今回、同校代表の鈴木様と、鈴木様からドローン操縦の指導を受けたことが縁で、その信念に共感して現在は同校でゼネラルマネージャーとして活躍していらっしゃる野口様にお話を伺いました。
目次
横浜ドローンウォーカーはこんなスクール!
スクール名称 |
横浜ドローンウォーカー |
設立時期 |
2020年6月 |
開講コース |
▶︎体験コース(2時間) ※国家資格取得コースも近日開講予定 |
国家資格取得コースの対応範囲 |
・1等資格および2等資格の両方に対応 |
——本日はどうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、横浜ドローンウォーカー(以下横浜DW)の受講生にはどういった方が多いのでしょうか。
鈴木:ドローンを現在の業務に活用して業務拡大することを見据えて受講される方が割合としては高めですが、趣味として空撮をしたいという方ももちろんいらっしゃいます。幅広いですね。
また、本拠地が横浜で、体験会も横浜で行っているので、やはり横浜市近郊や都内にお住まいの方が多いのですが、
中には東北地方や中部地方からお越しになる方もいらっしゃいます。
——そんな遠方から……!
鈴木:はい。ドローンスクールは全国各地にたくさんありますが、当校の講習内容や教育レベルは他とは完全に一線を画していると確固たる自信を持っています。その点を認めていただけているのではないかなと自負しています。
飛ばして飛ばして飛ばしまくる!のが横浜DWスタイル
——民間資格を取得するための講習は2日間で修了といったケースが多い中、横浜DWでは5日間とずいぶん長いですよね。これも他校とは一線を画した講習内容に関係してくるのでしょうか?
鈴木:はい。講習期間が長いのは、ひと言で言うと、とにかくみっちりと練習するからです。
たとえば実際にドローンを飛ばす実技講習についていえば、うちほど飛ばしているところはないと思います。
とにかく異常なほどにドローンを飛ばしますから。
当校で受講していただく方には、5日間通うアドバンスコースであれ2泊3日の合宿コースであれ、テキストを読むなどの座学の範囲だけでなく実技の面でも予習をお願いしています。
当校の小机フィールドに入校前に任意で通っていただき、シミュレーターでのトレーニングとトイドローンを使った操縦練習を2つをやりこんでいただくんです。
どのくらいやりこむかというと、実際にコースが始まる前に10時間以上のフライトをタスクとして課しています。
——ちょっと待ってください。10時間というのは通常、講習が始まってから修了するまでにクリアしておくべき飛行時間数ですよね?
鈴木:はい、そうですね。ですが当校では、講習をスタートする時点で受講生は既に、シミュレーターとトイドローンではありますが10時間以上のフライトタスクを完了している状態です。
その上で講習が始まり、さらに当校では受講生1人に対しインストラクター1人をつけるマンツーマン体制を取っているので、日の出から日没まで飛ばせばMAXで6時間くらい飛ばせます。
合宿だと3日間、通いの場合は5日間それを繰り返すので、そうすると少ない人でもほぼ18時間とか20時間くらい実機を飛ばすことになるんですね。
それ以前にシミュレーターやトイドローンで10時間飛ばしているわけですから、ライセンスが発給されるときにはもう30時間レベルのフライトを経験しているわけです。
——1台のドローンを複数人の受講生が送信機を取っ替え引っ替えして順番に飛ばすといったようなことのないマンツーマン体制だからこそというのもありそうですね。
鈴木:そうですね。1人のインストラクターが複数人の生徒さんを教える場合などは特に、紙の上では10時間飛ばしましたとなっていても、実質的にはもっとずっと短く、十分な飛行経験を積めていないといったことが残念ながら起こり得ます。
バッテリーの安全マージン(バッテリー容量ギリギリまで飛行させず、余裕を持って着陸させること)なども考慮しなくてはいけませんから、これはもう仕方のないところもあって、他校さんを批判しているわけでは決してないのですが……。
ただ、生徒さんが実際に送信機を握って操縦している時間の長さが操縦スキルに直接影響してくるのは確かです。ですから、そうした「正味の飛行時間」をできる限り長く確保することを私たちはとても重視しているんです。
十分な飛行経験を積めなければ、スクールを卒業しても結局飛ばせるようになっていないということになってしまいます。
事実、他のスクールでライセンスを取ったにもかかわらず当校で受講し直す生徒さんがいらっしゃいます。
屋外で飛ばすドローンだから、実技講習は100%屋外で
——桁外れといってもよい飛行時間の長さで、驚きました。
鈴木:単に時間数だけでなく、実技講習を行う場所にもこだわっています。基本的に当校の実技講習は100%屋外で行うんです。
想定外の悪天候となってしまった場合にはシミュレーター講習となるケースもないわけではありませんが、防水ドローンも使ってできる限り屋外で飛ばします。
なぜなら、屋外のさまざまな気象条件の下で飛ばすことで初めて操縦士としての判断力を養えるからです。室内では風の条件の変化を体感できません。
無風の室内でしかドローンを飛ばしたことのない人が、強めの風の中で同じようにドローンを飛ばせるかといったら、間違いなく飛ばせません。
たとえば風速5mの風が吹く中で、高度30mまで上昇させてからGPSをオフにしてしまうとどうなるか。ドローンは毎秒5m+加速度で流されるので、5秒間GPSをオフにしただけでおよそ30mも動いてしまうんです。怖いですよね。
また、水平距離で20m離れた場所に吹く風は、ここに吹いている風とは異なります。そういったことも体感していただきたい。安全に飛ばすためには、こうした実体験をしておくことが欠かせません。
「この気象条件で高度50mの上空を飛ばせるか?」といった判断も、天井のない屋外だからこそ訓練できます。
遠くまで行く必要なし!横浜市内の駅近フライトフィールドで実機訓練
——しかしそうはいっても、遠方の屋外練習場に何度も通うのはなかなか大変です。
鈴木:少なくとも首都圏にお住まいの生徒さんにとっては遠方ではありませんよ。
当校のメインフィールドである小机フィールドは、JR横浜線の小机駅から徒歩3分、新横浜からでも20分くらい歩けば着く場所にあります。
——そんな駅近に?都市部のスクールの大半はそもそも屋内練習場しかないか、遠方の屋外練習場まで移動するというケースだと思います。
鈴木:小机フィールドは横浜市内にもかかわらずDID(人口集中地区)(*1)ではないという奇跡の土地なんですよ!(笑) 横浜で屋外で自由にドローンを飛ばせるという。
(*1)DID(人口集中地区):人家が密集しているとされるエリアで、DIDは”Densely Inhabited District”の略。国勢調査の結果に基づき設定されている。その上空を飛行させる場合は特定飛行となり、あらかじめ国交省の許可・承認を受けておく必要がある。 |
——横浜にDIDじゃない場所なんてあるんですか!?そこに練習場を持っていることは横浜DWのハード面での強みですね。
鈴木:はい、強みということになると思うんですが……そういうのをメディアやエンドユーザーさんにアピールするのがとにかく下手なんですよ。
——横浜市内に屋外練習場があるというのはものすごい優位性ですよ。とりあえずこの記事内でアピールしておきます!
鈴木:ちなみに小机フィールドのほかに、青梅フィールド(東京都青梅市)と小川フィールド(埼玉県小川町)もあります。小机と青梅は通っていただく場所で、宿泊施設を備えている小川は基本的に合宿コース用です。
通いで受講する場合に小机にするか青梅にするかですが、これは生徒さんのご希望によります。
八王子ですとか多摩方面からいらっしゃる生徒さんは、青梅フィールドのほうが通いやすいでしょう。また、青梅フィールドは小机フィールドより広いです。
ただ、たとえば農薬散布コースの場合、農家さんご自身がお持ちの圃場に私たちが機材一式を持参して、そこで講習を行います。出張講習ですね。実際にドローンを飛ばすことになるのはご自分の田んぼなのですから、そこで練習するのが理に適っていますよね。
また、企業さんが自社のグラウンドでやってくれとおっしゃれば、これも機材持参で出向きます。
場所だけでなく日程についても生徒さんのご予定に合わせて調整可能なことも多いですので、まずはご相談ください。
ベーシックコースがない!?アドバンスコースがスタンダード
——ところで、横浜DWには「アドバンスコース」はあっても「ベーシックコース」はないようなのですが……。
鈴木:はい、いわゆるベーシックコースは設けていません。アドバンスコースが当校のスタンダードです。
——でも「アドバンスコース」と聞けば、基本よりもレベルが高いコースだと受け止めるのが普通です。スタンダードなコースに対してその名称を用いるのは誤解を招きそうですが?
鈴木:いいえ、基本よりもレベルが高い内容の講習が当校の標準なので、この名称になるんです。
一般的なドローンスクールのベーシックなコースというと、特定飛行(*2)を除いた「もっとも基本的な飛ばし方」を習得できるコースを指すかと思います。
(*2)特定飛行:夜間に飛ばす、街中で飛ばすといったいわば応用編の飛行形態であり、国交省の許可・承認が求められる種類の飛行。全部で9種類ある。 |
ですから、特定飛行にも対応できるようになるには、他校ではそれこそアドバンスコースと呼ばれるようなオプションコース各種を併せて受講しないといけません。
ですが、当校では特定飛行も含め飛ばせるようになるところまで習得していただくのがデフォルトなんです。
野口:これが当校で発行しているライセンスなんですが、裏面を見ていただくと……9種類すべての飛行形態が入っています。
——これって“全部のせ”ライセンスですね!
野口:そうですね。これがうちのスタンダードなんです。それぞれの飛行形態をオプションとしてバラ売りすることはしません。
——逆に「特定飛行は要らないから、シンプルに飛ばす方法だけ教えてほしい」というニーズに応えるコースはないのですか?
鈴木:ありません。そういったニーズをお持ちの方には大変申し訳ないですが、他校さんを当たっていただくしかないです。
特定飛行に該当しない飛行、つまり「もっとも基本的な飛ばし方」さえ習得していればドローンを飛ばせるケースというのは実際には大変限られます。
なので各種飛行形態に対応していなければ、結局のところ「飛ばしたくても飛ばせない」もしくは「飛ばしたら違法になった」ということになる場合が非常に多いんです。
単にライセンスを発行するだけではなく、安全かつ合法的に飛ばせる操縦士を育成することをモットーとしていますので、今後もこのやり方を変えるつもりはまったくありません。
実はかなり割安な“全部のせ”ライセンス
——各種飛行形態をフルで盛り込んだ講習内容は理想的だとは確かに思うのですが、その分費用もかさみませんか?
鈴木:おっしゃるとおりです。他校さんに比べるとざっくり言って10万円前後高いです。
ただ、「うちはきっと日本一高いドローンスクールですよ」と冗談混じりに生徒さんに話したら、「全然高くないですよ、むしろ安いです」と言われました。
その生徒さんいわく、夜間飛行や目視外飛行のオプションコースの受講料が各6万6千円などといった料金体系が一般的なんだそうで、飛行形態を1つ2つ追加したら逆転する、と。
——よくある「あれこれトッピングしていったら高額になってしまい、最初から込み込みになっているほうが割安でおトクだった」というパターンですね。
しかも、お金さえ出せばひと通りの飛行形態をつけられるのであればまだよくて、スクールが対応していないからお金を払っても希望の飛行形態をつけられないというケースも珍しくないんだそうです。
たとえば、それなりに住宅の建っているようなエリアで飛ばそうと思ったら、ほぼ確実に人口集中地区の上空になるはずです。それなのに「人または物件と30mの距離が確保できない飛行」をつけられないとなると、せっかくスクールに通ってライセンスを取っても思うように飛ばせないということですよね。
人もいない、建物もない、電線もないというような場所だけで飛ばすのでない限り、各種飛行形態は結局すべて必要なんです。
各種飛行形態は必要に決まってるんですから、うちではそれを省いてつけないというコースは最初から設けず、全種類つけるコースの一択なんです。
横浜DWのスタンダード>国家資格の要求レベル
——国家資格取得コースも開講予定と伺っています。
鈴木:はい、2023年4月開講を目標に準備を進めています。
一等資格、二等資格、それからそれぞれの「昼間」「目視内」の限定変更にも対応予定です。
ただ……二等資格を取得するために必要な講習内容よりも、現状の当校のスタンダードな講習の内容のほうが難しいんですよね。
そこのところをどう対応していけばよいのかと悩んでいます。
もちろん、安全かつ合法的にドローンを飛ばすためのスキルを習得するにはこれだけの訓練が必要だとして今までやってきたわけですから、それを端折ることは一切しませんが。
——でも逆に言うと、横浜DWの講習を受けた人なら少なくとも二等資格は余裕で取れるということですよね。
鈴木:それは確かにそうです。完全に安全かつ合法的に飛ばすためのスキルを、国家資格取得に求められるレベル以上に習得していると自信を持っていただいて大丈夫です。
受講前に自分の機体を用意してもらう理由
——ここまでお話を伺ってきて感じているのは、受講する側にも覚悟が求められるけれど、自信を持ってドローンを飛ばせる操縦士に必ずや育ててもらえそうだなという安心感です。
野口:それはもう、そういう操縦士しか養成していませんから!
鈴木:受講検討中の方には、当校の講習は本気で受けていただく必要があることをきちんと説明するようにしています。
また、ドローンをお持ちでない方は機体をご購入いただく必要があることも併せてご案内しています。
——スクール側で用意される機体を使うのではないのですか?
野口:いいえ、ご自分の機体で練習していただく方式で、お持ちでない方には入校前にご購入いただいています。
その機体をこちらでセッティングさせていただいて、機体登録も済ませた上で講習を始めるんです。
鈴木:パイロットやお客さんが中に乗っていないというだけで、航空機を飛ばすことに変わりはありません。
借り物である限り、意識の上でおもちゃ止まりとなってしまいやすい。おもちゃではなく航空機を運用しているという意識を持つためには、ご自分の機体を持っていただく必要があると考えます。
「うちは機体を買わないと入校できないですよ。その理由はいくらでも説明します」というスタンスです。商売下手もいいところだとはわかっているんですが……。
——本気でドローンを飛ばそう、今後も飛ばしていこうという気持ちを持っていることが大前提なのですね。
野口:ただ、機体を購入していただくからには、それを安全かつ合法的に飛ばすために必要なことすべてをサポートさせていただいています。
講習を修了してライセンスを発行した後には包括申請(*3)の手続きをご自身で進めるに当たってのサポートをします。
さらに、包括申請が終わったら次はDIPSでの飛行計画の通報(*4)のやり方もレクチャーします。
(*3)包括申請:特定飛行であっても最長1年間実質的に国交省への申告不要で飛行可能となる申請方法。一定期間内に反復してかつ継続的に飛行を行う場合に適用可能。 (*4)飛行計画の通報:特定飛行を行う際、事前に日時や経路などを記載した飛行計画を国土交通大臣に通報する制度。飛行計画の通報をしないで特定飛行を行った場合、30万円以下の罰金が科せられる。 |
鈴木:ドローンまわりの制度やシステムはどんどん変わっていますので、キャッチアップしていくための相談会も開催しています。
それから、スキルの維持の部分にも力を入れています。ライセンスを取得して満足してしまう方も結構いらっしゃるのですが、意識してスキル維持に努めていかないと最終的には飛ばさなくなってしまいかねませんので。
機体を買っていただいた以上はこちらも責任がありますから、人件費を考えたらあり得ないのですが採算度外視で、丸1日インストラクターをつけて通常33,000円のところ、当校の卒業生は半額の16,500円で講習しています。
横浜DWの本質を知ってほしいから「他スクールも見学した上で来てください」
——横浜DWがとにかく本気だということがよくわかりました。ですが、ドローンスクールを検討中の方にその本気具合を理解してもらうのは簡単ではないのではないでしょうか。
鈴木:他校さんと同じように当校でも体験会を開催しています。ただし、当校ではクロージングを一切してないんですよ。逆に「ぜひ他校さんも見てきて、その上でご自分で判断してお越しください」という言い方をさせてもらっています。
もちろん精一杯説明はさせていただきますが、スクールの本質的な部分を実感していただくには結局「百聞は一見にしかず」なんですよね。
——最後に、ドローンスクールでの受講をご検討中の方に向けたメッセージをお願いします。
鈴木:横浜DWでは、操縦もさることながら、機体の管理や合法的に飛ばすための国への申請方法まで包括的に指導いたします。
ドローンでやりたいと思っていらっしゃることを実現できるように、指導内容をカスタマイズすることも可能です。
所要時間2時間の体験会は、座学やシミュレーターでの操作体験、それに続きドローンを見て、触れて、そして実際に操縦するという、楽しみながら学べる充実した内容となっております。
クロージングはいたしませんので(笑)、ドローンにご興味がある方はぜひお気軽にいらしてください。
横浜ドローンウォーカーについてもっと詳しくお知りになりたい方、問合せ先情報をご覧になりたい方は、こちらをご参照ください。
また、YouTube公式チャンネルが近々リニューアル予定です。見るだけで学べる有益なチャンネルに生まれ変わりますのでご期待ください!
最後に
代表の鈴木様からは、取材に先立ち「当校の実態、そして私たちの真意をぜひ知っていただきたいと思っています!」とのメッセージを頂戴していました。
今回実際にお話を伺ってみて、その徹底した姿勢に驚かされ、揺らぐことのない信条に感銘を受けました。
国家資格や民間ライセンスを単なる肩書きとして取得するのではなく、絶対の自信を持ってドローンを飛ばせるだけの技術を身につけたいと考える方の「本気」に全力で応えてくれるスクールといえるでしょう。
アソビューやじゃらん等では割引価格で体験会にお申込み可能とのことですので、まずは体験会に参加してみてはいかがでしょうか。
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