赤外線外壁調査に特化したドローンスクールのカリキュラム内容・スクールの実態を徹底取材!

赤外線カメラを用いての外壁調査は、ドローンを利用した建築関連ビジネスの中でも注目度の高い分野です。

外壁調査でのドローン活用を真剣に考えているなら、ドローンスクールではできる限り実践的な内容を教えてもらいたいですよね。

ですが、数多くあるドローンスクールのほとんどは「ドローンを安全に飛行させるための一般的な知識と技術」を学ぶ場であり、そもそも何らかの実務特化コースを設けているスクール自体が限られているのが実情。

また、特化コースがあったとしても、講習内容が一般的なコースとどの程度違うものなのかよくわからず迷っているという人も多いのではないでしょうか?

そんな中、赤外線点検の専門コースを設けていて、しかも講師は全員現場で活躍中のプロというスクールがあると聞きつけました!

早速、各種ドローンビジネスを幅広く手がけながらドローンスクールを運営する株式会社ドローン・フロンティア代表の府川様と、同社で外壁調査の責任者を務めていらっしゃる宮下様にお話を伺いました。

一般コースと特化コースとではカリキュラムがどのように異なるのか、赤外線点検をビジネスとして行っている会社が運営するスクールならではの特徴は何かといった点について詳しく教えていただきます。

また、「学んだ知識や技術を卒業後にちゃんと活用できるようになるのか?」も気になるところ。卒業生のその後についても伺います。

ドローンを用いた外壁調査の技術をどこで身につければよいのかわからない、特化コースにどのような優位性があるのかよく知らないといった悩みも、この記事を読めば解消するはずです!

そもそも赤外線外壁調査って何?そのメリットは?

───いきなり基本的な質問で恐縮なのですが、ドローンを使った赤外線外壁調査というのはどういったものなのかについて教えていただけますか?

府川:赤外線カメラを搭載したドローンを飛ばして外壁を赤外線撮影し、タイルの浮きや、タイルやモルタルの剥離などの劣化箇所を見つける調査手法です。

すき間に生じる温度差を捉えることで見つけていきます。

従来は専用のハンマーや棒を使ってコツコツと叩いたときの音の変化で異常を検知する「打診調査」でしたが、それに代わる新しい手法がドローンを使った赤外線外壁調査です。

 

───外壁調査にドローンを使うことのメリットは何ですか?

宮下:一番大きなメリットは、調査時間の短縮ですね。

従来の打診調査だと足場を組んだりバラしたりもあって、マンションでは平均で2週間、長いと1ヶ月くらいはかかってしまっていました。

一方、ドローンでの調査だと、20階建てくらいまでのマンションなら撮影作業自体はだいたい1日で終ります。

天気に左右されるところが結構あるので予備日を考えるとしても、それでも2日あれば終わるかなということころですね。

 

───労力やコストの削減効果が圧倒的ですね!

宮下:そうですね。しかも、高所作業ならではの危険もなくなります。

「ドローンが飛ぶ」ということ自体に不安を覚える方もいらっしゃいますが、ドローンの安全性は年々進歩していて、障害物を検知・回避する機能や安定した飛行を実現させるための機構などが備わっています。

ですから、適切な運用を行いさえすれば事故リスクはほぼゼロにすることができるんです。

また、入居者の方の負担も減らせます。足場の上を職人さんが通るとなるとプライバシーの問題とか、セキュリティ面での問題もあって、あまり長い期間足場を組んでおきたくないというのがあると思いますから。

それにドローンなら離れた場所から撮影するだけなので、マンションに傷をつけることもありません。そういったメリットの数々で好評です。

赤外線の可能性は無限大!特に力を入れている外壁調査

マンションの外壁調査を行うドローン

───目で見ただけではわからない場合が多い外壁の劣化を調査する手法として、ドローンを使った赤外線点検は画期的ですね!ドローン・フロンティアさんの運営するドローンスクールでは、そんな赤外線点検ビジネスに特化した講習を行っているとのことですが……。

府川:はい、「ビジネス赤外線コース」ですね。

赤外線点検は外壁以外にも幅広く活用できる手法なので、そうした赤外線点検全般を学ぶコースとはなりますが、基本的には外壁調査を中心とした内容です。

 

───ちょっと待って下さい。赤外線点検は外壁調査に限らないんですか?

府川:赤外線の用途は幅広いです。外壁調査以外にも漏水調査だったり、点検だと橋梁、ダム……。メガソーラーのパネル点検なんかは、うちが全国で1番目か2番目にやっていると思います。

依頼があれば、基本的にどんな対象物にも対応しますね。

事実、弊社で外壁調査を担当しているのは、点検・調査全般を受け持つ事業部なので、外壁調査は数ある点検作業のうちの一つという位置づけです。

宮下:赤外線を使った点検手法は、温度変化が生まれるもの、そしてその温度変化を捉えられる環境下にあるものであれば何にでも転用が効くんです。

たとえば工場の煙突からの排気漏れがないかとか、配電盤のような電気設備が異常過熱していないかとか。

ドローン×赤外線カメラによる点検の主な例

───それこそ何にでも応用できそうですね!そうした赤外線の数ある活用法の中でもドローン・フロンティアさんが外壁調査に力を入れていて、特化コースでもメインで扱っているのはなぜですか?

府川:全プロセスを内製化できていること、持てるリソースを活かせること、需要拡大が見込めることなどを総合的に考えた結果、会社として外壁調査の分野を打ち出していて、「ビジネス赤外線コース」でも主軸に据えています。

赤外線特化コースで学べること

赤外線による外壁点検

───では、「ビジネス赤外線コース」の講習の流れを教えていただけますか?

府川:まず座学、それから実技へと移る流れです。

基本的な知識を頭に入れて、それを踏まえて実際にドローンを飛ばします。もっとも、まず座学というのはどのコースでも共通ですね。

たとえば、「スタンダードコース」という基本的で汎用的な内容を学ぶもっとも一般的なコースでも、最初に座学という流れは同じです。もちろん教える内容は異なりますが。

 

───なるほど、講習の流れはどのコースも同じような感じなんですね。では、学べる内容については、たとえば「スタンダードコース」と「ビジネス赤外線コース」とではどのくらい違ってくるものなのでしょうか?

宮下:全然違いますね。というのも、「ビジネス赤外線コース」は「スタンダードコース」をクリアしていることが前提となっていますので。

まず2日間の「スタンダードコース」を受講していただいて、その上で同じく2日間の「ビジネス赤外線コース」を受講していただくという流れです。

 

───ドローンの基礎知識と基本的な操縦スキルを既に身につけている方が、さらに赤外線点検を専門的に学ぶためのコースというわけですね。

宮下:そのとおりです。当然、講習で扱うのも赤外線点検に関する専門的な内容となります。

赤外線外壁調査に固有の基礎知識は必須!

ドローンスクール

───「専門的な内容」というのを具体的に教えていただけますか?

宮下:では、カリキュラムについて説明させていただきますね。

座学でいうと、まず「そもそも赤外線って何ぞや!?」という話、それから目に見えない熱エネルギーがどう生まれてどう動くのかというところから入っていきます。

そういった赤外線の基本をみっちり教えさせていただいた上で、次に外壁調査での具体例の解説に移ります。

たとえばコンクリートの躯体があって、そこに貼ってあるタイルが浮けばすき間ができます。すき間ができるとどういう風に温度変化が生まれ、その温度変化をどうやって赤外線カメラで見ていくのかといったことですね。

ちなみに、これは最初に学ぶ「熱エネルギーの動き」に関わってくるのですが、すき間の温度変化だけでなはくて、外壁の前にある空気や周辺に存在する物体によっても流れが変わるので、その点も考慮しなくてはなりません。

府川:そういった物理的な知識に加え、法的なことやリスク管理についても学んでいきます。

たとえばマンションの外壁調査であれば、道路使用許可を申請する必要があるケースは多いですし、ドローンを飛ばしている下に住人さんを通らせるわけにはいきません。プライバシーの問題もあれば、事前告知の必要もある。

あるいは屋根点検やリフォームといった分野でドローンを飛ばす場合は、事故原因になりやすい電線に特に注意を払う必要があります。

その辺の内容は、お客様がどういった用途でドローンを飛ばそうと考えているかのヒアリング結果によって変わってきますが、用途ごとに重要と思われる注意点を重点的にお伝えするようにしていますね。

 

───ドローンの全般的な知識だけでは対応できない、赤外線点検だから知っておかなくてはいけないことって結構あるんですね。

宮下:はい。赤外線や赤外線点検についてのこうした基礎知識が点検作業の土台となりますから、まずここが大事です。

また、スクール側としては卒業生が事故や法律違反を起こさないようにというところに責任があると思いますので、しっかりとやっていきます。

順序としては、このように座学で基礎知識を覚えていただいた上で、次はドローンを飛ばして撮影していただく段に移ります。

《ビジネス赤外線コースの座学で学ぶ主な内容》

  • 赤外線とは何か
  • 熱エネルギーの基礎知識
  • 外壁に生じる温度変化などの具体例とその発生の仕組み
  • 赤外線カメラでの温度変化の捉え方やその際考慮すべき点
  • その他各受講者の想定する用途に必要な知識(法律、リスク管理など)

リアルな実技訓練があるから「正しく安全に」が実現

ドローンスクールの実技授業

───ドローンを飛ばす実技訓練はどういった感じで行われるのでしょうか?

宮下:実際の建造物を前にして「こういう風に準備して、こういう風に飛ばして、撮影するところまでまずやってみましょう」と。

 

───実際の建物を使ってというのがすごいですね!

宮下:弊社の場合、提携している教育施設の建物やグラウンドをアジアドローンカレッジ(ADC)として使わせてもらっています。

タイル面、コンクリート壁、それからマンションの屋上を再現した場所もあって、我々が日頃手がけているようなさまざまな物件に近い環境でのシミュレーションが可能です。

現場で飛ばすシーンを想定して「こういったことをすると危ないですよ」といった説明を、ドローンを飛ばしていただきながら実地で行っていきますが、建造物という実物があればやっぱりわかりやすいですよね。

 

───実技訓練を行う場所は安全な環境で心配ないでしょうが、外壁調査をするとなれば住宅地が普通ですから、リアルにイメージできる環境での訓練は理想的だと思います。

宮下:実務に近い形で、いろいろなパターンで飛ばしていただけますよ。

たくさんのものに囲まれていて障害物もたくさんある住宅地でも正しく安全に飛ばせるよう、こうした実技訓練を複数回、数時間かけて行います。

 

───単にドローンを飛ばすのと外壁調査で飛ばすのとでは、注意すべき点もだいぶ変わってくるものですか?

そうですね。赤外線点検とか空撮とか、分野に特有の難しさというものはそれぞれありますし、飛行時に考えなくてはいけないことも結構違ったりします。

ですから、「うわー、こんなことまで全部覚えられるかな!?」「こんなところにも目配りしながら飛ばさなくてはいけないのか」と驚かれる方、苦戦される方は少なくないですね。

そうはいっても、ただ飛ばすのではなく仕事で飛ばそうとなったときに安全に運用するためには絶対に必要なことですし、これはもう回数や経験がものを言うところにはなるので、とにかく時間の許す限り飛ばしていただきます。

赤外線点検の重要な総仕上げ「解析作業」

解析作業の講義

───現場を再現した訓練場所で何度も繰り返しドローンを飛ばして、外壁調査に特有の注意点を頭と体に叩きこんで、コース修了ということですね。

宮下:いえ、撮影までできたら、今度はそのデータを教室に持ち帰ってきて解析します。ここでも座学で学んだ赤外線の知識を総動員することになります。

この解析方法の解説にもかなり時間をかけますね。

 

───最後にデータ解析するプロセスがあることを忘れていました……。

宮下:実際の外壁調査では、たとえば10階建てマンションくらいだと少なく見積もっても5千枚くらいは撮ります。練習ではずっと少ないですが、それでも100枚とか200枚とかにはなるのが普通ですね。

受講生の皆さんにはこちらで用意したPCで解析ツールを触っていただくのですが、その画面を大型ディスプレイにも映して、使用方法を説明しつつ、1枚ずつ見ていきながら解説していくという進め方になります。

 

───人間が1枚1枚判断していくんですか?

はい、基本的にはそう思っていただいて差し支えないです。

もちろん専用ソフトはありますよ。赤外線画像というのは、赤外線カメラを作っているメーカーのソフトでないと細かく見られないんです。

特定の温度帯を特定の色合いにするといった設定を専用ソフトで行って、解析に適するように調整したりします。

ただ、不具合箇所を見つけるのは人の目で行っていくことになります。

AIでピックアップするソフトは何社かが作っているんですけど、精度面で正直まだ疑問です。不具合ではない箇所をピックアップする確率が非常に高いんですね。

ちゃんとしたアルゴリズムはあるらしいのですが、私が見る限りでは、局所的に温度が高い画像をピックアップしているだけという印象です。

じゃあAIでピックアップした画像を改めて人が判断すれば?というのも一つの手ではあるのですが、そもそも自動ピックアップで取りこぼされてる画像もありそうという話になって……。

今の段階ではまだ、ピックアップは人の目で見て行っていくほうが明らかに精度が高いと私は感じています。

赤外線建物診断技能師という資格があるのをご存知ですか?

別にこの資格がなければ解析できないというわけではないのですが、「赤外線の知識を有していて正確に診断できますよ」と証明する資格が存在するくらいには難易度の高い作業なんですよ、解析作業って

 

───そうなると、撮影自体はものすごく素早く済ませられるものの、その後の解析作業でそれなりに時間を取るのでは……?

宮下:残念ながらそういうことになりますが、解析作業以外の部分での時短化は進んでいて、たとえばピックアップした箇所に関する報告書の作成プロセスは可能な限り自動化しています。

こういった他の細かな部分の手間を省き、時間をかける部分として専門知識を持った人間による判断プロセスだけを残すことで、最終的な報告をより早く実現できる体制を整えている感じですね。

 

───トータルの作業量を減らす工夫がなされているのですね。

宮下:はい。それに、足場を組んだりする労力やコストや住民側の負担、ロープワークにつきものの危険をなくせるといったことなども考え合わせると、総合的に見てドローンを使った外壁調査のメリットはやはり大きいと思います。

究極の実務特化型講習を実現できる理由

ドローンで赤外線点検を行う作業員

───赤外線特化コースのイメージがだいぶつかめてきましたが、これって赤外線点検特化コースを設けているスクール全般に共通する話というわけではないのかな?とも感じています……。たとえば実際の建物を利用しての実技訓練が可能な点ですとか。

府川:それ以前に、そもそも赤外線点検に特化したコースというのをあまり見かけないですね。

スタンダードにドローンを教えるっていうカリキュラムが8割方。残りの特化コースについても、空撮特化コースとか農薬散布特化コースとか辺りは増えてきていますけど、赤外線特化コースとなると数えるほどです。

特に外壁に特化したコースとなると、ほとんどないんじゃないかなと思います。

 

───私自身、お話を伺っていて赤外線外壁調査に将来性を感じたので、同じように考える他スクールさんも少なくないと思います。そうなれば特化コースを設けようと考えるところも出てくるのではないでしょうか?

府川:うーん、赤外線点検に特化したカリキュラムを持つスクールが現状ほとんどないのは、そういったカリキュラムを作れないという事情もあるからだと思います。

うちが赤外線外壁調査に特化したカリキュラムを作れるのは、ビジネスとして赤外線外壁調査をやっているからです。

もっと言えば、解析まで含めてすべて自社内で一貫してやっているから、外壁調査の全プロセスに関わるカリキュラムを提供できています

外壁調査をやっている会社には3パターンあるんです。弊社のように全工程を丸々自社でできるところと、ドローンを飛ばして撮影するまではやって解析だけ弊社のような会社に投げるところと、外壁調査サービスは扱うけれど実作業は弊社のような会社に丸パスするところ。

うちみたいに外壁調査の全工程を自社でやっているところというのはごく限られています。

これは言い換えれば、ドローンスクールを運営していてかつ外壁調査の全工程を学べるようなカリキュラムを組めるところは非常に限られているということです。

「現役のプロ」が講師という強み

外壁点検をする作業員

───ひょっとして、競合スクールは実質的にないに等しいという状態ですか?

府川:そうかもしれません。赤外線外壁調査のすべてを学べるっていうのは、うちくらいかもしれないですね。

それから、スクールでインストラクターをやるためにドローン操縦を本格的に覚えたという講師が大半である中、現場でバリバリやるためにドローンを覚えた人間が講習を受け持っているというところもうちならではだと思います。

というか、弊社では基本的に全社員がドローンを飛ばせます。

 

───全社員ですか!それはすごい!どの講師の方も何らかの分野でのプロということになりますね。

府川:そういうことになります。外壁以外にも太陽光パネルや屋根の点検の現場、企業・団体のプロモーション用やテレビ・映画用といった空撮の現場などに実際に出てドローンを操縦している社員が講師を務めます。

他企業との実証実験に参加したりといった技術開発系の現場もあって、ドローン運用実績という点ではかなり幅広い分野をカバーできていると思いますね。

何かしらのシーンでドローンを使うという目的を持って来られるお客様に対して、そのシーンを想定した上でのリスクだったりノウハウだったりとかをちゃんと教えられるのは、該当する現場での経験があればこそです。

宮下:何らかの施工関係のお仕事をされているお客様がほとんどですが、施工にもいろいろありますよね。たとえば塗装とかタイルとか。

そういった施工分野に応じて、こういう物件が多いんだったらこういう風にやってみようかといった形でフィードバックします。

お客様にとってより実践的な内容となるようきめ細かく対応できるのは、点検だけに限っても現実に多数の物件を手がけている弊社の強みだと思います。

府川:正直なところ、効率重視で行くなら講師専業者を据えるのが正解です。

でも、講習のクオリティを下げたくはないので、今後も現場で活躍している社員が講師を兼ねるというやり方を続けるつもりです。

赤外線特化コース受講者の卒業後

───極めて実践的で質の高い講習内容が実現している理由に納得です。しかし、そうはいっても、特化コースを受講したからといって卒業後すぐに独り立ちできるものなのでしょうか……?

宮下:サクッとすぐに自社運用できちゃう会社さんも結構いらっしゃいますよ。

アドバイザー的にご質問にお答えさせていただいたりということもあるんですけど、基本的には独り立ちして、自社機材でやられている会社さんは少なくないです。

 

───自社機材を持たないというケースもあるということですか?

宮下:はい、機材を自社で導入するというのは、やっぱり一番費用のかかってくる部分ですので。

とはいえ、ちゃんと現場で活用できるようになるかどうかは、機材の自社導入のタイミングによってだいぶ変わってくるんです。

すぐに導入される会社さんだと、ご受講と機材の導入がほぼ同時というパターンが多いですね。スクールを出たお客様向けにDJI社のドローンの販売もしているので、機材発注して、受講後そのままお持ち帰りいただくという流れです。

そこまでの流れをお決めいただくのが早いお客様は、すぐに導入されている場合が多いですね。

サポートの契約も組ませていただいていますから、月に何度かアドバイスさせていただいたり、現場にご一緒させていただいたりとか、すぐに運用していただけるようなご提案ももちろんさせていただきます。

会社の資金的なご都合とかでどうしても遅れがちになってしまう方もいらっしゃいますが、今すぐには機材を買えそうにもないという方には機材貸し出しも行っていますし、極力導入までお力添えさせていただいています。

府川:そうした事業運用サポート以外にも、法律改定時の通知や最新情報のメール配信、スキルアップのための練習といったアフターフォローも行っています。

《卒業生が受けられる主なサポート》

  • ドローン購入・貸出
  • 現場同行
  • 各種相談・アドバイス
  • 法改定時の通知
  • 最新情報のメール配信
  • 国交省への飛行申請時のサポート

───ぶっちゃけ卒業してから実際に実務に活かしている受講生はどのくらいいるものですか?

宮下:ビジネス赤外線コースを受けられた方に関しては、だいたい8〜9割近くがスクールで学んだことを実務に活かしていらっしゃいますね。

府川:ドローンスクールに来て何日かやっても、その後ドローンを全然扱わない人ってめちゃくちゃ多くて、卒業後もずっとドローンを扱い続けてる人って、全体で見たら多分3割か4割くらいじゃないですかね。それを考えるとかなり高い割合かと思います。

宮下:ビジネス赤外線コースの受講者の多くは、大規模修繕ですとか何かしら施工に携わっている方です。あとは管理業務の一環として点検まで行いたいというニーズをお持ちのビル管理会社様でしょうか。

そうした方は、ビジョンがあらかた固まった状態で習いに来られることが一般的です。それに加えてもともと機材を持っていらしたり、先ほどお話ししたように受講と同時に購入したりといったケースが少なくないということが、実務に活かせている卒業生の割合の高さの一因だと思います。

だからこそ、教える側のこちらとしても、いかに現場で役立つ内容をお伝えできるかを常に意識していますね。

建設業界でドローン活用がスタンダードとなる日

外壁の点検に向かうドローン

───ドローン・フロンティアさんの運営するスクールでは、実務に直結するような内容の講習を受けられること、卒業後も充実したサポートを受けられることがよくわかりました。ですが、一般的なドローンスクールの立ち位置とは若干異なるようにも感じます。

府川:2日なり3日なり講習を受けて、ライセンスを取得して、お疲れさまでした!というのが一般的なドローンスクールのスタイルなのかもしれませんが、僕らにとっては講習はあくまできっかけに過ぎません。

受講生が企業主体ということもあり、教えて利益を出すことではなく、その後に同業者として包括的なサポートと継続的なおつきあいをさせていただくことを重要視しています。

ですからなおのこと、ライセンス云々ではなくて、受講される方がリアルにドローンを活用するシーンに照準を合わせ、現場で使える実践的なスキルを伝えていきたいわけです。

 

───赤外線外壁調査に特化した超実践的な講習を受けられる貴重なスクールを運営する御社として、外壁調査をはじめとした建設業界でのドローン活用に関して思うところがあればお聞かせください。

府川:建設業界にもDXを打ち出している会社は増えていますけど、それでちゃんと利益を上げているところは少ないと思います。

もともと建設業界ってすごく閉鎖的で、新しいものに手を出さないようなところがあるんですよ。

だからといって僕らが「ドローンを使った点検がいいよ」と言ってみても、建設業界の人たちには響かない。

ドローン会社なんて結局は外様なんですよ、建設業界からしてみれば。外様の人間がいくら良いと言ってみたって、どうにもなりません。

でも、同業者が言うなら納得する会社は多いでしょう。だから、ドローンを取り入れる建設業の会社の数を増やしていかないと。

うちのスクールでまずドローンを知ってもらい、導入してもらい、しっかり儲けてもらい、いわばインフルエンサーとなって自分たちのコミュニティーで広めてもらえればと思っています。

そうして建設業界でドローン活用がスタンダードになって牌が増えれば、先ほどお話ししたような「外壁調査サービスは行うけれど解析はアウトソーシングする」といった会社からの解析依頼がうちに流れてくるとも考えられます。

そんな風に、巡り巡って僕らのビジネスも潤うとしたら、本当に嬉しいですね!

最後に

赤外線カメラを搭載したドローンを飛ばして局所的な温度差を捉えることで、コンクリートの浮きやタイルの剥離などを見つける赤外線外壁調査。

外壁調査において大きなアドバンテージがあるとして注目されています。

  • 診断以外の部分(足場の設置・解体、ゴンドラを吊るなど)に時間とコストをかけずに済む
  • 高所作業の危険が伴わない
  • 長期間足場を組んでいることによるセキュリティー面の不安、プライバシー問題、日当たりの悪さと無縁

今回は、そんな赤外線外壁調査を事業として行いながら、運営するドローンスクールで赤外線点検に特化したコースも開講しているドローン・フロンティア様にお話を伺いました。

「赤外線点検に特化した講習といっても、一般的な講習とさほど変わらないのでは?」
「とりあえずドローンを飛ばせれば、外壁調査だってなんとかなるのでは?」

そんな風に思っていたようなところも正直あったのですが、インタビューを通して「赤外線外壁調査には専門的な知識やスキルが欠かせない」ということがはっきりとわかりました。

実務での活用を目的に受講するドローン講習には、実践的であることが何よりも望まれます。

卒業後の速やかな事業化を可能とする大充実の講習内容はもちろん、継続的なサポート体制も万全なのは、赤外線外壁調査の全工程を自社で一貫して行っているドローン・フロンティア様ならではといえるでしょう。

餅は餅屋、赤外線外壁調査は赤外線外壁調査会社。講師を務めているのは現場で活躍中の社員という「その道のプロに学べるドローンスクール」は、ドローンのビジネス活用実現への最短コースだと感じました!