「よし、ドローン国家資格取得に向けて本格的に動き出すぞ!」と思い立った皆さん。段取りの段階で早くも戸惑ってしまってはいませんか?
「そもそもどういった順序で進めていけばいいの?」
「早めに済ませておいたほうがいいことってある?」
「費用はどのくらいかかるの?」
「修了審査ってどんな感じ?」
「学科試験はいつ頃受けるべき?」
「重点的に試験対策しておきたいのはどの部分?」 等々……
ひと通り調べてはみても、実際の流れや重要度の濃淡といったものまではなかなかわかりませんよね。
そこでこの記事では、実際にドローンスクールに通い国家資格を取得した当メディア編集長の経験をもとに、ドローン国家資格の取り方の全てをご紹介します!
当メディア編集長が国家資格講習を受け、国家資格を取得しました!
・各プロセスの要点や注意点
・行うのにおすすめのタイミング
・完了までにかかる期間の目安
なども具体的に示してありますので、本記事をお読みいただければ、なんとなく漠然としていたドローン国家資格の取り方がクリアになるはずです。
また、国家資格取得を前向きに検討中で、手続きの流れをあらかじめ知っておきたいとお考えの方も、イメージをつかみやすくなるでしょう。
せっかくワクワクした気持ちでドローン国家資格取得に臨むのに、無駄な回り道だったとわかってがっくりしたり、「失敗した〜!」と後悔したりしてほしくない ———— そんな思いでこの記事を書きました。
ぜひご一読いただき、ドローン国家資格の取り方が今ひとつわからないというお悩みを解消していただければと思います。
(ドローン国家資格の全体像についてまず知りたいという方はこちらの記事をご参照ください)
目次
ドローン国家資格(免許)の取り方 ——全体の流れ——
ドローン国家資格を取得する際、各手順の順序は必ずしも一律ではなく、順番の入れ替えが可能なプロセスも複数あります。
とはいえ、先を見越して早めに済ませておかないと待ち時間が発生してしまうようなプロセスが存在するのも事実。
下図は、当メディア責任者が実際に国家資格を取得してみて「この順序で進めるとスムーズに行く」と考える流れを示したものです。
ドローン国家資格を取得する(=車でいうところの運転免許証に当たる技能証明書を手にする)までの手順として当メディアがおすすめする一連の流れを、次章から見ていきましょう。
《STEP1》ドローン国家資格(免許)の取り方〜事前準備編〜
ドローン国家資格を取得するためにまず行うべき“事前準備”は「どの種類をどうやって取得するか?」の検討です。
この章ではそうした事前準備について、下記の流れで説明していきます。
1-1. 「スクールで受講」or「一発試験」を決める
1-2. 一等資格にするか二等資格にするかを決める
1-3. 限定解除するかどうかを決める
1-4. 初学者コースにするか経験者コースにするかを決める(スクールで受講する場合)
1-5. どのスクールに通うかを検討する(スクールで受講する場合)
「スクールで受講」or「一発試験」を決める
国家資格を取得する方法には次の2種類があるため、ドローン国家資格取得に挑戦することにしたら、この2種類の方法のどちらで取得するかをまず決めましょう。
①ドローンスクールで受講:
ドローンスクールで国家資格講習を受講→修了して取得する
②一発試験:
スクールには通わず独学し、指定試験機関に直接出向いて受験→合格して取得する
ドローン国家資格取得方法2種類の違いは実地試験の有無
2種類あるドローン国家資格取得方法の差は、指定試験機関での実地試験の有無です。
国家資格取得のために受験・受検するのは、次の3つ。
- 実地試験
- 学科試験
- 身体検査
このうち2の学科試験と3の身体検査は必ず受けなくてはなりませんが、1の実地試験の部分が異なってきます。
一発試験の場合、1〜3をフルコースで受けることになります。
一方、スクールで受講する場合は、講習最終日の修了審査が指定試験機関での実地試験の代わりとなるため、1の実地試験は免除となり、2と3のみ受けます。
スクールでの受講が主流かつおすすめの理由
ドローンスクールに通えば受講料がかかることから、「スクールには通わず一発試験を受けよう」と考える方は少なくないでしょう。
ですが、主流はスクールで受講しての国家資格取得を目指すパターンです。
実際に、弊メディアが独自に行ったアンケートでも、スクールで受講して資格取得する予定と答えた人が8割近くを占めています。イメージとしては運転免許取得者の大半が自動車教習所卒業生であることに非常に近いといえそうです。
そしてまた、当メディアとしてもスクール受講パターンをおすすめします。
その理由は、学科試験対策にしても実地試験対策にしても、スクールのカリキュラムに則って教えてもらうほうが断然効率が良いから。
学科試験の出題範囲を独学で勉強するとなるとなかなか大変ですが、スクールで国家資格講習を受ければ試験頻出の重要ポイントを中心に効率的に学べます。
また、特に難しい実地試験に備えた対策をすべて自力で行うのは相当に困難ですが、スクールに通えば修了審査(スクール受講生が受けることになる、実地試験と同内容の審査)に備えた対策をバッチリ指南してもらえます。
一発試験も選択肢となってくるケース
では逆に、一発試験も選択肢となってくるのはどういったケースかといえば、あなたの直近の飛行経験が豊富で、ドローンに精通し高度な操作・操縦技術を持っていると自他ともに認めているような場合です。
ただし、ここしばらくドローンを飛ばしていないという場合、つまり直近の飛行経験が乏しい場合は、
・スクールでしっかり練習して勘を取り戻すとともにスキルアップした直後のタイミングで審査を受けられる
・講習で散々利用して飛ばし慣れている飛行フィールドで審査を受けられる
・見ず知らずの審査官ではなく、講習でお世話になった講師に審査してもらえる(緊張度低下)
といった点で有利なスクール受講パターンが望ましいと考えられますので、一発試験で本当に問題ないかを慎重に見極めましょう。
一等資格にするか二等資格にするかを決める
ドローン国家資格には一等資格(一等無人航空機操縦士)と二等資格(二等無人航空機操縦士)の2等級がありますので、どちらの取得を目指すのかを決めましょう。
一定のリスクが伴う飛ばし方をする場合、事前に航空局へ申請し許可・承認を得ておく必要があり、そうした種類の飛行を「特定飛行」と呼びますが、二等資格を取得していると一部の特定飛行を行う際の事前申請が不要となります。
申請不要となる一部の特定飛行とは、具体的に次の4種類です。
・人・物との距離が30m以内となる飛行
・夜間飛行
・目視外飛行(機体を直接見られない状態での飛行)
・人口集中地区上空の飛行
(なお、その他6種類の特定飛行については、二等資格を取得していると申請時の審査が簡略化されます。詳細はこちらの記事をご参照ください)
さらに、二等資格よりも上位の資格である一等資格を取得していると、前述の二等資格取得時の優遇措置に加え、第三者のいるエリア(有人地帯)での特定飛行も認められるようになります。
つまり、一等資格と二等資格の違いは、第三者のいるエリア上空での特定飛行が認められるかどうかであり、一等資格にするか二等資格にするかの判断基準も基本的に「第三者のいるエリア上空で特定飛行を行う必要があるか?」です。
例を挙げれば、普通に地域住民が往来している住宅街で空撮するには一等資格が必要ですが、「山中や海辺でしかドローンを飛ばさない」「仕事でドローンを使うが飛ばすのは倉庫内限定」といったようなケースでは一等資格は不要です。
判断に迷う場合でスクールに通う予定であれば、後述の「1-5. どのスクールに通うかを検討する(スクールで受講する場合)」において検討中のスクールに相談してみてもよいでしょう。
限定解除するかどうかを決める
ただ一等資格あるいは二等資格を取得しただけの場合、
・昼間(日の出〜日没)に
・目視内(機体が見える範囲)で
・重量25kg未満の機体
を飛行させなくてはならないという制限(限定)がつきます。
日没後に飛ばしたい、機体を目視できない状態でも飛ばしたい、25kg以上の機体を飛ばしたいという場合には、この制限を解除する「限定変更」のための講習や実地試験を追加で受ける必要がありますので、限定解除するかどうかを決めましょう。
判断に迷う場合でスクールに通う予定であれば、後述の「1-5. どのスクールに通うかを検討する(スクールで受講する場合)」において検討中のスクールに自分の想定する飛行方法を伝えた上で相談してみましょう。
なお、スクールによっては基本の講習と限定変更の講習をはじめからセットとしているケースもあります。
限定解除についてはこちらの記事でより詳しく解説していますので、どうぞご参照ください。
これ以降は、スクールで受講するか一発試験を受けるかで対応の必要な事項が異なってくるため、フローが分岐します。
スクールで受講する方 →次項「1-4. 初学者コースにするか経験者コースにするかを決める」へ
一発試験を受ける方 →次項1-4を飛ばして、次章「《STEP2》受講・受験」へ
初学者コースにするか経験者コースにするかを決める(スクールで受講する場合)
国家資格講習は目指す等級別(一等or二等)に設定されています。
そして各等級別講習はさらに初学者向けのコースと経験者向けのコースに分けられているため、国家資格講習とひと口に言っても、大まかに次の4つのコースがあります。
したがって、ドローンスクールで国家資格講習を受けると決めた場合、一等と二等のどちらにするかを決めたら次は、初学者コースと経験者コースのどちらのコースを受講するかを決めなくてはなりません。
初学者コースと経験者コースの違いは時間と費用
初学者コースは一から丁寧に教えてもらえます。一方、経験者コースは基礎をマスターしている人を対象としているため、基礎部分は省略されます。
そのため、経験者コースよりもより手厚く教えてもらえる初学者コースのほうが、受講時間が長く設定されています。
また、受講料は少なくともある程度まで受講時間の長さに比例して決まってきますので、経験者コースよりも初学者コースのほうが費用も高くなります。
なお、初学者と経験者のそれぞれの必要受講時間数は下表のとおりですが、これはスクールごとの判断によるものではなく、国によって定められているものです。
《「一等or二等」+「初学者or経験者」の組み合わせで時間と費用が決まる》
二等資格は基本的な飛行に必要な知識や技術を身につけていること、一等資格はより高度で高リスクな飛行に必要な知識や技術を身につけていることが合格の条件です。
そのため、二等資格講習よりも習得しなければならない内容が多い一等資格講習のほうが、受講時間数が長く設定されており、それに応じて受講料も高く設定されています。
つまり、講習の時間と費用は、初学者コースか経験者コースかだけでなく、一等資格講習か二等資格講習かという要素との組み合わせによって決まってくるのです。
「民間資格を取得していれば経験者」と判断されているのが実情だが、現時点での操縦技術で見極めるのが妥当
経験者向けコースといっても“経験者”の明確な定義はないものの、「ドローン免許の国家資格化以前からあった民間資格を取得済みなら経験者」というのが実質的判断基準となっているのがほとんどのスクールの実情です。
(“資格の類は一切取得していなくても長年活躍してきたプロのドローン空撮カメラマン”などの例外はもちろんあると思われますが)
ただし、民間資格を取得していてもその後ドローンを飛行させることがほとんどなかったペーパードライバーならぬ「ペーパー操縦士」である場合、受講時間数の短い経験者コースでは練習時間が大幅に不足することが予想されます。
実際に、過去に民間資格を取得済みではあるものの完全なペーパー操縦士だった当メディア編集長が経験者コースを受講して一等資格取得に挑戦しましたが不合格。原因は明らかに練習時間不足でした。
(当メディア編集長の一等資格講習受講の様子はこちらの記事でレポートしていますので、ぜひご一読ください)
民間資格を取得しているから必ず経験者コースということではなく、現時点での自身の操縦技術を冷静に見極めるとともに、できればスクールと相談の上で受講コースを決めるとよいでしょう。
《“合理的な迂回”も作戦としてあり》
初学者として国家資格取得に臨む場合、正攻法で初学者コースを受講するのではなく、あえて民間資格を取得した上で国家資格の経験者コースを受講すると時間も費用も軽減できる場合が少なくありません。
特に一等資格講習の場合、初学者コースは期間も長く、費用も高額となるため、その傾向が強いです。
この観点からも、スクールと相談して受講コースを決めるのがおすすめといえるでしょう。
どのスクールに通うかを検討する(スクールで受講する場合)
次に、どのスクールに通うかを検討しましょう。
前項で受講コース選びについてご説明しましたが、スクール選びよりも先にコースを選ぶのには理由があります。
どこのスクールでも希望する内容の講習を受けられるわけではないので、スクール選びに当たっては、希望するコースが設けられていて受講生が募集されているかどうかを真っ先に確認する必要があるためです。
希望するコースを開講していることが前提条件
国家資格講習には、理論的には大きく4種類のコースと、それぞれのコースに任意で追加可能なオプション講習3種類が用意されています。
留意したいのは、すべてのスクールが上の表の①〜④の全コースを開講しているというわけではないということ。また、オプションとなる限定変更についても3種類すべてに対応しているスクールばかりとは限りません。(特に「機体重量25kg未満の限定変更」には対応していないというスクールが多いようです)
ですからスクール選びは、諸条件で比較する前に、そもそも希望するコースやオプション講習が受けられるかどうかで切り分けるところから始めることになるでしょう。
各スクールの対応状況については国土交通省のこちらの資料で確認できる他、ドローンナビゲーターでもスクール検索が可能ですので、ぜひご活用ください。
ただし、国土交通省の資料では対応しているとなっていても、実際には開講されていない場合もあります。
なぜなら、資料が示しているのはあくまで「要件を満たしており対応可能」ということに過ぎず、実態とは必ずしも一致しないからです。
ドローンスクール側の対応が追いついていない部分もあり、現時点では、
・二等資格講習のみ開講中。一等資格講習の開講時期は未定
・経験者コースのみ開講中。初学者コースは設けられていない
・国家講習の説明会を先行して実施しているが、実際の開講はまだ先
といったようなスクールがまだまだ見受けられるようです。
上でご紹介した方法で対応状況を確認した上で、希望するコースが実際に開講されているか、希望する限定変更に対応しているかを、公式サイトを見るなり電話やメールで問い合わせるなりして確認しましょう。
《民間資格との勘違いに気をつけて!》
ドローンスクールの案内を見ていると「国交省認定資格を取得できます」といった謳い文句を見かけることがあります。しかし、認定資格とはあくまで民間団体が独自に運営する資格であり、一定の技能習得の証として国にも認められているということに過ぎません。(いわゆる民間資格)
国家資格とは異なりますので勘違いしないようにしましょう。
国家資格講習であれば必ず一等か二等かの記載がありますので、そこで確認できるでしょう。
その他に考慮したい諸条件
希望するコースが開講しているかということ以外に考慮したい要素としては、次のようなものが挙げられます。
▶︎アクセス
規定の講習日のほかに、自主練習、追試(残念ながら修了審査を1回でクリアできるとは限りません)などでスクールに出向く必要が出てくることも。
極端に通いづらい場所にあるスクールを選んでしまうと、苦労することになる可能性が少なからずありますので、できるだけ「追加で何日か通うことになったとしても無理ではない」程度の範囲内にあるスクールを選んでおくと安心です。
▶︎希望用途に特化したコースがあるか
特定の用途(空撮、点検など)でドローンを飛ばしたい場合、その用途に特化した「空撮コース」「点検コース」などの講習も実施されているスクールがおすすめです。
その理由は、そういった特化コースがあれば、国家資格を取得後に、希望用途に的を絞った専門的な内容を同じスクールで学べるからです。
▶︎運営会社がドローン事業を手がけているか
ドローンスクールには、スクール専業で運営されているところと、ドローン事業を営みつつスクール運営も行っているというところの2種類があります。
特定用途でのドローン飛行を考えているなら、上述の特化コースに加え、スクールの運営会社が希望用途の事業を手がけていると一層望ましいでしょう。
なぜなら、あなたの飛行目的と運営会社のドローン事業が一致すれば、現場で培われた実践的なノウハウも併せて伝授してもらえることが期待できるから。
たとえば、ドローン空撮ビジネスを本業とする会社がその知見を活かしスクールも運営している場合、空撮現場に出ている社員が講師を務めるケースも多く、日頃から空撮に携わっているからこその貴重なアドバイスを受けられるでしょう。
▶︎講師の経歴
前項の「運営会社の手がけるドローン事業」に多少近いところがありますが、実際に指導に当たる講師のドローン操縦士としての経歴も確認しておくとよいでしょう。
空撮目的で国家資格を取得するのであれば、空撮カメラマンの経験を持つ講師が理想的。空撮現場で活きてくるTIPSを散りばめながらの講習が実現する可能性が高いです。
(※スクールの選び方についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご参照ください)
説明会に参加すればより安心
ドローンスクールの公式サイトを見ればだいたいの情報は入手できることが多いとはいえ、ネット上で得られた情報だけでスクールを決めることに不安を感じる方は多いと思います。
多くのスクールでは入校前の説明会を開催していますので、参加してみましょう。
スクール内を直接見られるのでスクールや講師の方々の雰囲気がわかりますし、初学者コースと経験者コースのどちらが適当かについて相談したり、気になる点を直接質問したりできるので安心できるかと思います。
もしも説明会に参加するのが難しければ、疑問についてスクールに問い合わせてみるのもよいでしょう。不明点が解消するのはもちろん、電話口での対応やメールでのレスポンスの早さから、なんとはなしにそのスクールの様子が窺えるという利点もあります。
《STEP2》ドローン国家資格(免許)の取り方〜スクールでの受講、受験・受検編〜
事前準備が済んだら、次は実際に国家資格講習を受けたり試験を受けたりといった、ドローン国家資格取得におけるメイン部分というべきフェーズに進みます。
この章では、同フェーズを下表の流れで説明していきます。
各プロセスを順に完了していくわけではなく、並行して進められるプロセスもあること(たとえば2-4と2-5は同時進行で進められる)を考え合わせると、同フェーズ全体にかかる期間は、概ね1ヶ月前後かかるでしょう。
なお、スクールで受講する場合も一発試験を受ける場合も、同程度の期間がかかります。
手続き自体の所要時間目安 |
完了までの期間目安 |
|
2-1. DIPS2.0のアカウントを開設する |
5〜10分程度 |
手続き完了後即時 |
2-2. 技能証明申請者番号を取得する |
20分前後 |
マイナンバーカードによる本人確認を選択した場合: 免許証やパスポート、その他の本人確認書類を用いて申請した場合: 手続き完了後数日〜数週間 |
2-3. 無人航空機操縦士試験申込システムでアカウント登録と受験資格確認 |
5〜10分程度 |
申込完了後7営業日以内 |
2-4. 身体検査の申込み→受検 |
公的書類(下記のいずれか)をオンライン提出する場合: 5〜10分程度 指定試験機関で受検する場合: 10〜15分程度 |
手続き完了または受検後 7営業日以内 |
2-5. 受講先ドローンスクールを決め、申し込み、受講する |
状況次第 |
受講日数としては2〜10日程度 |
2-6. 講習修了証明書を提出する |
5〜10分程度 |
提出後7営業日以内 |
2-7. 学科試験の申込み→受験 |
15〜20分程度 |
受験後8営業日前後 |
2-8. 実地試験の申込み→受験 |
10〜15分程度 |
受験後7営業日以内 |
DIPS2.0のアカウントを開設する
【所要時間】 【おすすめのタイミング】 【費用】 |
DIPS2.0(ドローン情報基盤システム)は、ドローンに関する各手続きをオンラインで行えるシステムです。国土交通省によって運営されています。
まず始めに同システムのアカウントを開設し、以降の諸手続きを行える状態にしておきましょう。
なお、所有するドローンの機体登録を行ったことがあるなど、すでにアカウント開設済みの方はこの手続きは不要ですので、次項へとお進みください。
行うこと
- DIPS2.0(ドローン情報基盤システム)にアクセスする。
- ドローン情報基盤システム 操作マニュアル <共通編> 操作マニュアルの最初の章「 <共通編>アカウントの開設」に記載されている手順に従い、手続きを進める。
技能証明申請者番号を取得する
【所要時間】 【おすすめのタイミング】 【費用】 |
技能証明申請者番号とは、最終的に技能証明書が交付されるまでの各手続きにおいて申請者を特定するための番号です。
試験を予約する際はもちろん、ドローンスクールの国家資格講習の受講申込みにも必要となりますので、あらかじめ取得しておきます。
行うこと
- DIPS2.0(ドローン情報基盤システム)にアクセスし、ログインする。
- ドローン情報基盤システム操作マニュアル〜技能証明申請者番号申請編〜(国土交通省)の目次から「01.技能証明申請者番号の番号取得申請方法」の章を探し、そこに記載されている手順に従い手続きを進める。
《スクールの事務所コードをあらかじめ確認しておくとスムーズ》
なお、取得申請に際しては、受講予定のスクール(登録講習機関)の「事務所コード」を入力してスクール情報を登録するプロセスがあります。受講する場合でどこに通うかを概ね決めている場合は、通うつもりのスクールの事務所コードをあらかじめ確認しておくとスムーズです。
スクールの事務所コードは登録講習機関事務所コード一覧で確認できます。
(なお、まだどのスクールに通うかの目処が立っていなかったり、受講先を変更する可能性があったりしても問題ありません。
とりあえず空欄にしておいても後日改めてスクール情報を登録できますし、登録済みのスクールを別スクールに変更することもできるので大丈夫です。後から登録・変更する場合の手順については「2-5. ドローンスクールで受講する」で後述しています)
無人航空機操縦士試験申込システムでアカウント登録と受験資格確認
【所要時間】 【おすすめのタイミング】 【費用】 |
指定試験機関での各試験・検査を申し込める状態にしておくために、試験申込システムのアカウント登録を行うとともに、受験資格の確認手続きも済ませておきましょう。
行うこと
- 「無人航空機操縦士試験申込システム」にアクセスする。
- 無人航空機操縦士試験申込システム操作マニュアル(日本海事協会)の目次で「試験申込システム利用者登録」の章を探し、そこに記載されている手順に従いアカウント登録を進める。
- 続いて、同じく無人航空機操縦士試験申込システム操作マニュアル(日本海事協会)の目次で「受験資格の確認」の章を探し、そこに記載されている手順に従い受験資格確認を行う。
《受験資格確認が必要な理由》
受験資格の確認は、国家資格を所管する機関(国土交通省)と資格試験を実施する機関(日本海事協会)が異なるために必要となってくる手続きです。
国土交通省のシステムであるDIPS2.0に登録済みの本人情報と、日本海事協会の運営する無人航空機操縦士試験申込システムに登録された本人情報とが一致している(つまり確かに受験資格がある)ことを同協会側が確認します。
したがって、受験資格確認が完了していないと、各試験・検査を受けるための申込み手続きを進められません。
申請後、受験資格確認完了まで最長7営業日ほどかかりますので、日にちに余裕を持って手続きしておきましょう。
身体検査の申込み→受検
【所要時間】 【おすすめのタイミング】 【費用】 |
ドローンの国家資格を取得するには、試験だけでなく身体検査にも合格することが必要です。
一等資格と二等資格に共通の内容となっています。
受検タイミングは問われませんが、試験よりも先にまず身体検査を受けておくとスムーズです。
行うこと
- 身体検査を受ける方法を決める。
身体検査を受ける方法には次の2種類があります。
①公的書類(下記のいずれか)のオンライン提出で受検に代える
・自動車運転免許証(自動二輪免許、小型特殊免許及び原付免許を除く)
・指定航空検査医による航空身体検査証明書
・医師の診断書(無人航空機操縦者身体検査証明書)
・無人航空機操縦者技能証明書(すでに取得している場合)
②指定試験機関で実際に検査を受ける
ただし、自動車運転免許証あるいはすでに無人航空機操縦者技能証明書を持っていれば、基本的に上記①のオンライン提出一択。なぜなら、そのほうが手間も手数料(手数料については後述)も少なくて済むため、あえて上記②の方法を選ぶ理由がないからです。
また、自動車運転免許証などを持っていなくても、やはり上記①がおすすめという場合が大半です。
その理由は、遠方の指定試験機関に出向くよりも、近所の病院で医師に診断書を書いてもらうほうが楽なケースが多いからです。
※指定航空検査医による航空身体検が受けられる医療機関は「航空身体検査指定機関」で確認できますが、上述のとおり一般的な病院での身体検査でも問題ありません。
※一等資格で25kg以上の機体を飛行させたい場合は、医療機関の診断書の提出による受検しか認められていません。
2. ①公的書類(下記のいずれか)のオンライン提出で受検に代える場合:
提出する公的証明書の種類を「試験の案内〜身体検査〜」(日本海事協会)で確認して準備し、無人航空機操縦士試験申込システムにアクセスしてログイン。無人航空機操縦士試験申込システム操作マニュアル(日本海事協会)の目次で「身体検査(書類での受検)」の章を探し、そこに記載されている手順に従いオンライン提出する。
②指定試験機関で実際に検査を受ける場合:
無人航空機操縦士試験申込システムにアクセスしてログインし、無人航空機操縦士試験申込システム操作マニュアル(日本海事協会)の目次で「身体検査(会場での受検)」の章を探し、そこに記載されている手順に従い受検を申し込み、受検する。
3. 提出日または受検日から7営業日以内を目処に届く「身体検査に関する登録情報変更のお知らせ」メールに記載のURLをクリックして、結果確認する。
合格基準
[画像出典]試験の案内〜身体検査〜(日本海事協会)
上表の基準を満たしていれば合格です。
※一等資格で25kg以上の機体を飛行させたい場合の基準は「無人航空機操縦者技能証明における身体検査実施要領」(国土交通省)に定められていますので、ご参照ください。
※視力が基準に満たない場合であっても、メガネやコンタクトレンズを使用して飛行の安全を確保できるようにすれば、条件付きで資格が付与されるので大丈夫です。
ここから再びフローが分岐します。
スクールで受講する方 →次項「2-5. 受講先ドローンスクールを決め、申込み、受講する」へ
一発試験を受ける方 →「2-7. 学科試験の申込み→受験」へ
受講先ドローンスクールを決め、申し込み、受講する(スクールで受講する場合)
【所要時間】 【おすすめのタイミング】 【費用】 |
ドローンスクールでの講習は、二等資格講習も一等資格講習とで履修範囲は異なるものの、どちらも構成としては
1.学科講習(ドローン関連知識の習得)
2.実地講習(操縦・操作スキルの習得)
3.修了審査
の3種類となっています。
行うこと
- スクールに直接問い合わせたり、説明会に参加したりして、「1-5. どのスクールに通うかを検討する」で候補に挙がったスクールの中から受講先を決め、受講申込みをする。(申込み方法はスクールにより異なるので要確認)
- 受講するスクールの事務所コードをDIPS2.0(ドローン情報基盤システム)に未登録または当初予定していたスクールとは別のスクールで受講することにした場合は、次の手順を行う。
・DIPS2.0(ドローン情報基盤システム)にアクセスしする
・スクールの事務所コードを登録講習機関事務所コード一覧で確認する
・ドローン情報基盤システム操作マニュアル〜技能証明申請者番号申請編〜(国土交通省)の目次から「02.技能証明申請者番号の属性情報変更方法」の章を探し、同章の 「Step6:登録講習機関情報を変更する」に記載されている手順に従い、登録・変更手続きを進める - 受講日にスクールに通い、受講する(オンライン受講方式の場合はオンラインで受講)
学科講習(座学)
指定試験機関での学科試験に照準を合わせた内容を学びます。(カリキュラムについては後述)
スクールの教室で講義を受ける対面方式のほかに、自宅に居ながらにしてオンラインで学ぶe-Learning方式を選択できるスクールも多いです。都合に合わせて選びましょう。
実地講習
スクール受講生は実地試験が免除されるため、実際に指定試験機関で実地試験を受けることはありませんが、実地試験相当の内容を習得できるよう学びます。(カリキュラムについては後述)
必要な履修科目はスクールを問わず一律ですが、練習場が屋外か屋内かといった環境の違いもスクールごとにあるため、実地講習の様子はスクールによって変わってくるでしょう。
修了審査
定められたカリキュラムの履修を終えると、講習で学んだ知識・技術が身についているかを確認するための修了審査が行われます。
審査される内容は実地試験と同じなので、合格すれば実地試験合格者相当のスキルを有すると判断され、本来であれば指定試験機関で受けるべき実地試験が免除されます。
《受講前・受講中の自主練習を推奨》 一等資格講習の修了審査は特に、各種センサー機能を無効にした状態で飛ばす「Aモード飛行」の難易度が高いため、合格するのは決して容易ではなく、もっと実地訓練の時間が長ければ……!と感じる人は多いはずです。 また、二等資格講習であっても、経験者コースの実地講習の必要受講時間数はわずか2時間ですので、久しぶりにドローンを飛ばすという人の場合、勘を取り戻して十分に練習するには短すぎることがほとんどでしょう。 受講時間中にすべてを済まそうと考えず、受講前から自主的に操縦の練習を行うことを強くおすすめします。 実際に試験で使う機種を練習用フィールドで飛ばすのがベストではありますが、練習のために遠方まで通うのは大変。多くの人にとっての現実的な解としておすすめなのが、トイドローンを購入して自宅で飛ばしてみる方法です。 トイドローンを使った飛行練習の有効性については、当メディア編集長の一等資格講習受講の様子をレポートしたこちらの記事で解説していますので、ぜひご参照ください。 |
講習修了証明書を提出する(スクールで受講する場合)
【所要時間】 【おすすめのタイミング】 【費用】 |
ドローンスクールでの国家資格講習を修了した場合は実地試験が免除されるため、受験していない実地試験の試験合格証明書は当然交付されません。
そのため、代わりにスクールから交付される講習修了証明書を提出し、技能証明書の発行申請に必要な要件を満たすことを証明する必要があります。
行うこと
- 無人航空機操縦士試験申込システムにアクセスし、ログインする。
- 無人航空機操縦士試験申込システム操作マニュアル(日本海事協会)の目次で「実地試験(講習を受講)」の章を探し、そこに記載されている手順に従い講習修了証明書を提出(PDFファイル添付)する。(限定解除している場合、限定変更1種類につき1ファイルのアップロードが必要だが、すべて同じ講習修了証明書のPDFファイルをアップロードすればOK)
- 提出日から7営業日以内を目処に届く「講習修了証明書の提出(免除申込み)に関する登録情報変更のお知らせ」メールに記載のURLをクリックして結果確認する。
学科試験の申込み→受験
【所要時間】 【おすすめのタイミング】 【費用】 |
一発試験を受ける場合だけでなく、ドローンスクールで国家資格講習を受講する場合にも学科試験は必ず受けなくてはなりません。
学科試験の受験タイミングも身体検査同様に問われませんが、スクールに通う場合は講習中に座学で学科試験対策を行いますので、講習修了後に受験するのが一般的です。
おすすめは、講習修了後1週間前後での受験を修了直後に予約するというもの。座学で習った内容をよく覚えているうちにサンプル問題を解いたり軽く復習したりしてから試験に臨めるからできす。
一発試験の場合も、学科試験合格後でないと実地試験を受けられない(予約もできない)ため、早めの申込みがおすすめです。
行うこと
- 「試験対策」の項を参照し、学科試験対策を行っておく。
- 受験申込み手続きとして、まず、無人航空機操縦士試験申込システムにアクセスし、ログインする。
- 無人航空機操縦士試験申込システム操作マニュアル(日本海事協会)の目次で「学科試験」の章を探し、そこに記載されている手順に従い受験を申し込む。
- 次に、CBT運営会社(実際の会場での試験を実施している会社)のウェブサイト内の無人航空機操縦士試験のページにアクセスし、「ID作成・予約手順」の「ID作成」の箇所に記載されている手順に従い、IDを作成する。(すでにプロメトリックIDを持っている場合は本ステップは対応不要)
- CBT運営会社のウェブサイトのログイン画面にアクセスし、ログインする。
- 「ID作成・予約手順」の「試験予約」の箇所に記載されている手順に従い、試験予約する。
- 試験日当日、指定会場にて受験する。
- 受験日から8営業日を目処に届く「学科試験受験結果のお知らせ」メールに記載のURLをクリックして結果確認する。
試験方式
コンピュータに表示された試験問題にマウスやキーボードを使って解答するCBT(Computer Based Testing)方式で受験します。
二等資格:3択問題50問を30分で解く
一等資格:3択問題70問を75分で解く
指定試験機関からの通知をもって正式に合格と判定されますが、採点まで含めた全プロセスがコンピュータ化されているため、合否自体は終了直後に判ります。
合格基準
合格ラインは下記のとおりです。
2等資格:正答率80%程度
1等資格:正答率90%程度
ただし、問題改定のあるたびにこの合格基準と等しくなるような値を統計的に推定して設定し直されるため、多少変動する可能性があります。
試験対策
スクールの国家資格取得コースでは座学も提供されます。受験に必要な内容を効率的に学べるようカリキュラムが組まれているはずですので、受講する場合はそれに沿って学べばしっかり対策できるでしょう。
独学で臨む場合は「無人航空機の飛行の安全に関する教則」を読み込み、サンプル問題(1等・2等)を参照しましょう。
参考書や問題集も販売されていますので、適宜利用するとよいでしょう。
【参考書・問題集の例】
また、YouTubeには実際に受験した人による「傾向と対策」「こんな問題が出やすい」といった解説動画も複数見つかりますので、そうした動画を参考にするのもおすすめです。
スクールで受講する方 →次項2-8を飛ばして、次章「《STEP3》合格後の手続き」へ
一発試験を受ける方 →次項「2-8. 実地試験の申込み→受験」へ
実地試験の申込み→受験(一発試験を受ける場合)
【所要時間】 【おすすめのタイミング】 【費用】 |
学科試験に合格したら申込みが可能となるのが実地試験です。
前述のとおり、ドローンスクールでの国家資格講習を修了した人については免除されるため、実地試験の受験が必要となるのは一発試験に臨む人に限られます。
また、10時間以上の飛行経験が受験要件となっています。
実地試験は機体の種類ごとに実施されますが、ここではドローンに一般的なマルチローター(回転翼航空機)向けの実地試験についてご紹介します。
行うこと
- 無人航空機操縦士試験申込システムにアクセスし、ログインする。
- 無人航空機操縦士試験申込システム操作マニュアル(日本海事協会)の目次で「実地試験(集合試験方式)」の章を探し、そこに記載されている手順に従い受験を申し込む。
- 受験日から7営業日以内を目処に届く「実地試験に関する登録情報変更のお知らせ」メールに記載のURLをクリックして結果確認する。
合格基準
減点方式で採点され、下記基準を満たしていれば合格です。
2等資格:持ち点を100点とし、各試験科目終了時に70点以上確保できている
1等資格:持ち点を100点とし、各試験科目終了時に80点以上確保できている
試験対策
下記の実地試験実施細則や減点基準を参考にして実地での練習を積みましょう。
《二等》
基本(昼間・目視内・25kg未満)に係る実地試験の実施細則
昼間飛行の限定変更に係る実地試験の実施細則
目視内飛行の限定変更に係る実地試験の実施細則
最大離陸重量25kg未満の限定変更に係る実地試験の実施細則
減点適用基準
《一等》
基本(昼間・目視内・25kg未満)に係る実地試験の実施細則
昼間飛行の限定変更に係る実地試験の実施細則
目視内飛行の限定変更に係る実地試験の実施細則
最大離陸重量25kg未満の限定変更に係る実地試験の実施細則
減点適用基準
《合格証明番号には有効期限がある》 学科試験や身体検査に合格しても、実地試験が不合格となるといったケースは当然考えられます。 そうした場合、学科試験の合格日(学科試験合格証明番号の発行日)から2年以内であれば、改めて受験し合格することで資格を取得できます。 (なお、身体検査の合格合格証明番号の有効期限はより短い1年間ですが、身体検査合格は実地試験を受けるための要件ではないため、期限が切れても受け直せば問題ありません) |
《STEP3》ドローン国家資格(免許)の取り方〜合格後の手続き編〜
ドローン国家資格の取得に必要な審査や試験・検査に合格したら、最終フェーズ。国家資格取得者の証である技能証明書を手に入れるための手続きを行います。
この章では、それらの手続きを下表の流れで説明していきます。
同時進行ではなく、一つ目の手続きが完了したら2つ目の手続きに着手するという進め方となるため、本フェーズには概ね2週間前後かかります。(スクールで受講する場合も一発試験を受ける場合もかかる期間は同じ)
手続き自体の所要時間目安 |
完了までの期間目安 |
|
3-1. 試験合格証明書の発行申請をする |
5〜10分程度 |
申請後7営業日以内 |
3-2. 技能証明書の交付申請をする |
5〜10分程度 |
申請後10開庁日程度 |
試験合格証明書の発行申請をする
【所要時間】 【おすすめのタイミング】 【費用】 |
試験合格証明書は、無人航空機操縦士の各試験・検査に合格したことを示す証明書で、国に技能証明書(自動車でいうところの運転免許証)の発行を申請をするのに必要となります。
そのため、学科試験、身体検査、実地試験(一発試験の場合のみ)に合格したら、試験合格証明書の発行申込みを行います。
行うこと
- 無人航空機操縦士試験申込システムにアクセスし、ログインする。
- 無人航空機操縦士試験申込システム操作マニュアル(日本海事協会)の目次で「試験合格証明書の発行」の章を探し、そこに記載されている手順に従い発行を申し込む。
- 提出日から7営業日以内を目処に届く「試験合格証明書発行のお知らせ」メールに記載のURLをクリックして確認する。
技能証明書の交付申請をする
【所要時間】 【おすすめのタイミング】 【費用】 |
技能証明書とはつまり免許証であり、これを手にすることで国家資格取得者であることを正式に示せるようになります。
国家資格取得の一連の流れにおいて、この技能証明書の交付を受けるのが最終ゴールです。
技能証明書は登録住所へと郵送されます。
行うこと
- DIPS2.0(ドローン情報基盤システム)にアクセスし、ログインする。
- 技能証明申請手続操作マニュアル〜01.技能証明申請の新規申請方法〜(国土交通省)に記載されている手順に従い、手続きを進める。
- 申請から10開庁日程度を目処に技能証明書が交付され、登録住所宛に届くので、受け取る。
ドローンスクールで受講する国家資格講習の内容
ここまでドローン国家資格を取得する場合の流れと各プロセスについてご説明してきました。
本章では、国家資格取得に挑戦する方の取得パターンとして最多と考えられる「ドローンスクールで受講して取得する」ケースを前提に、ドローンスクールでの講習で教わる内容をご紹介します。
国家資格講習のカリキュラムはスクールごとに多少異なってきますが、国によって認められた国家資格講習である限り、必修科目として定められている科目は必ず網羅されています。
学科と実地でそれぞれ履修が必要な科目を以下で見ていきましょう。
(履修科目についてさらに詳しくお知りになりたい場合は、「無人航空機の登録講習機関及び登録更新講習機関に関する省令」(国土交通省告示第九百五十一号)をご参照ください)
学科講習の内容
学科講習で履修が必要な科目は下表のとおりです。
これらの科目を、学科試験対策の要素も交えながら学んでいくことになるでしょう。
1 無人航空機操縦者の心構 |
2 無人航空機に関する規則 |
一 航空法全般 |
3 無人航空機のシステム |
一 無人航空機の機体の特徴(種類及び飛行の方法) |
4 無人航空機の操縦者及び運行体制 |
一 操縦者の行動規範及び遵守事項 |
5 運航上のリスク管理 |
一 運航リスクの評価及び最適な運航計画の立案の基礎 |
なお、一等・二等、初学者・経験者で履修科目は変わりませんが、受講時間数が下表のように異なります。
実地講習の内容
実地講習で履修が必要な科目は下表のとおりです。
1 飛行計画、リスク評価結果及び飛行環境の確認 |
2 運航体制、手順、役割分担当の管理の確認(※二等は飛行機型、ヘリコプター型のみ) |
3 機体の状況、操縦モード、バッテリーの確認 |
4 フェールセーフ機能の適切な設定、飛行経路の設定、自動飛行の設定 |
5 基本操縦(手動) |
6 基本操縦(自動)(※目視内飛行の限定変更ありの場合のみ) |
7 基本操縦以外の機体操作(※二等は目視内飛行の限定変更ありの場合のみ) |
8 様々な運航形態への対応 |
9 安全に関わる操作 |
10 緊急時の対応 |
11 飛行後の記録、報告 |
一等と二等で履修科目が多少変わってきます。(上表中の赤字表記3ヶ所)
また、一等・二等、初学者・経験者で受講時間数は下表のように異なります。
さらに詳しくお知りになりたい場合は、「無人航空機の登録講習機関及び登録更新講習機関に関する省令」(国土交通省告示第九百五十一号)をご参照ください。
また、弊メディア編集長が通ったスクールの実地講習の具体的なカリキュラムをこちらの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご参照ください。
事前の自主練習の必要性
「スクールで受講する前に予習しておく」ことに必要性を感じない方は多いと思いますが、実際に受講した弊メディア編集長の経験を踏まえて言えば、スクールに通う前に自主練習をしておくことはとても大事です。
講習中に規定の時間だけ操縦練習を行いますが、正直もっともっと練習時間を取らないと合格レベルに達しない場合が多いと感じられるためです。
国家講習受講レポート記事にてその辺りの認識について説明していますので、ご参照ください。
ドローンスクール(登録講習機関)での修了審査(実地試験)の内容
ドローンスクールでの国家資格講習の最後に受ける修了審査、または一発試験を受ける場合の実地試験は、机上・口述・実技に分かれています。
二等および一等資格の試験科目や減点適用基準は下表の通りです。
ただし、合否を分けるのはなんといっても実技の部分。机上と口述はそこまで問題とはならない場合が多いです。
そこで、次項から二等資格と一等資格それぞれの実地試験・修了審査の実技部分をもう少し詳しくご紹介します。
(国家講習受講レポート記事では二等および一等の修了審査の様子をより詳細にお伝えしていますので、こちらもぜひご一読ください)
二等資格講習の修了審査・実地試験の実技部分
二等資格講習の実地試験・修了審査の実技部分は、以下の3種類の飛行から構成されています。
スクエア飛行
[画像出典]二等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機(マルチローター)
直線的に移動させ、長方形を描くように飛行させます。
機首を常に進行方向に向けた状態で飛ばす点に注意が必要です。
8の字飛行
画像出典]二等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機(マルチローター)
機首を常に進行方向に向けた状態で、8の字を描くように飛行させます。
滑らかにカーブさせ続けるのを難しく感じる方が多いかと思います。
異常事態における飛行
[画像出典]二等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機(マルチローター)
各種センサーを無効にしたAモードで直線上を飛行させ、指示があり次第指定された着陸地点に着陸させます。
機体が常にフラフラと不安定なAモードで飛行させるため、それなりに練習しておくことが必要でしょう。
一等資格講習の修了審査・実地試験の実技部分
二等の実技との決定的な違いは、すべてをAモード飛行(各種センサーを無効にした状態で飛ばすこと)で行う点。
常に微調整していなければならず、ただホバリングさせるだけでもひと苦労で、いつもいかにセンサー制御に助けてもらっているかを痛感するはずです。
一等資格講習の実地試験・修了審査の実技部分は、以下の3種類の飛行から構成されています。
高度変化を伴うスクエア飛行
[画像出典]一等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機(マルチローター)
機首を常に進行方向に向けた状態で、規定の高度へと移動させつつ長方形を描くように飛行させます。
それでなくても複数の操作を並行して行うAモード飛行ですが、そこへ高度変化も加わり同時に気を配らなくてはならないことが多くなる点が難しさの理由です。
ピルエットホバリング
[画像出典]一等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機(マルチローター)
その場に留まりつつ機体を回転させます。わずかな風にもふらつくAモード飛行で行うだけに、直径1.5mの枠をはみ出してしまうと減点というのはシビアです。
緊急着陸を伴う8の字飛行
[画像出典]一等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機(マルチローター)
機首を常に進行方向に向けた状態で、8の字を描くように飛行させ、指示があり次第指定された着陸地点に着陸させます。
滑らかに飛ばすのはPモードでも難しい8の字飛行だけに、Aモードでとなると難易度はかなり高いです。
ドローン国家資格(免許)取得にかかる費用総額
ここまでドローン国家資格取得の流れ、講習や試験の内容について見てきましたが、国家資格を取得するのにどのくらいの費用がかかるのかも知っておきたいですよね。
国家資格取得費用と、国家資格の取得に伴い必然的に発生する関連諸費用を合わせた費用総額の目安は、次のとおりです。
《スクールで受講する場合》(受講料(限定変更分含む)+受験・受検料+機体認証手数料+その他)
二等(初学者) 32〜50万円程度
二等(経験者) 12〜30万円程度
一等(初学者) 60〜100万円程度
一等(経験者) 30〜70万円程度
《一発試験を受ける場合》(受験・受検料(限定変更分含む)+機体認証手数料+その他)
二等 40,500〜161,100円
一等 46,400〜170,000円
なお、上記金額はそれぞれ最低額となるケースと最高額となるケースを算出したものです。
《スクール受講の場合、費用の大部分を占めるのはスクールの受講料》 スクールで受講する場合、費用の大部分を占めるのはスクールの受講料です。上記各パターンの目安額には、概ね下図に示す程度の受講料が含まれています。
|
ドローン国家資格(免許)取得にかかる費用の内訳
国家資格取得にかかる費用の内訳は次のとおりです。(費用総額への影響度別に挙げています)
- 総額に大きく影響する(し得る)費用
- ドローンスクールの基本受講料
- 限定変更に伴う追加受講料または追加受験料(限定解除する場合)
- 機体認証の手数料
- 総額への影響がさほどではない費用
・学科試験の受験料
・実地試験の受験料
・身体検査の受検料
・無人航空機操縦者技能証明書の交付手数料
- その他発生する可能性のある費用
・練習用トイドローンの購入費用
・再受験の費用
・フィールド使用料 ここから、上記の各費用について説明していきます。
総額に大きく影響する(し得る)費用
各パターンの総額に大きく影響する(し得る)費用は、主に次の3つです。
【1】ドローンスクールの基本受講料:
一等初学者60〜70万円、一等経験者30万円前後、二等初学者30万円前後、二等経験者10万円前後
【2】限定変更に伴う追加受講料または追加受験料:
スクールで受講する場合0〜30万円程度、一発試験を受ける場合0〜6万円程度
【3】機体認証の手数料:3,100〜49,600円
この3種類の費用について、もう少し詳しく見ていきましょう。
【1】ドローンスクールの基本受講料
スクールで受講する場合、前述のとおり費用の大半を占めるのはスクールの受講料であるため、この基本受講料がいくらであるかが総額に大きく影響してきます。
講習期間の長短やカリキュラムの内容、学科講習が対面式かオンライン方式かといった違いによっても基本受講料の金額は変動しますが、いずれにしてもかかる費用の大部分が基本受講料であることに変わりはありません。
【2】限定変更に伴う追加受講料または追加受験料
夜間飛行、目視外飛行、25kg以上の機体の飛行を行う場合、「それらの飛行を行ってはいけない」という限定を解除をしなければならず、そのための限定変更関連費用が総額に大きく影響してきます。
スクールで受講する場合は、希望する種類の限定変更に対応する講習を追加受講することになり、限定変更1種類につき3〜10万円の追加受講料が加算されます。
(※各種限定変更をオプションとして扱うのではなく、基本コースに込み込みとしているスクールもあります)
限定変更なし。基本の講習のみ受ける:基本受講料 |
一発試験の場合は、基本の実地試験に加え限定変更に対応する実地試験も受けることとなり、限定変更1種類当たり約2万円の追加受験料が加算されます。
限定変更なし。基本の実地試験のみ受ける:基本の実地試験料 |
つまり、限定解除しない場合と3種類すべて解除する場合とでは、スクールで受講するなら最大30万円近く、一発試験を受けるなら最大6万円程度変わってくるということです。
【3】機体認証の手数料
国家資格取得者にとって実質的にマストといえるのが、機体の安全性を証明する「機体認証」。(機体認証についてはこちらの記事で詳しく解説しています)
手数料はドローン1機ごとに発生し、機体重量、第一種機体認証か第二種機体認証か、新規申請か更新申請か、型式認証を受けている機体かどうかによって変わってきます。
ケース別の手数料額は『無人航空機の機体認証の手数料額』(国土交通省)でご確認ください。
本記事をお読みの皆さまにとって一番現実的で最多ケースとなると思われる「型式認証を受けている量産機について新規申請する場合」の手数料は下記のとおりです。
新品の機体で第二種機体認証を受ける:3,100円 |
もっとも安く済む「新品の機体で第2種機体認証を取得」のパターンなら3,100円に過ぎませんが、もっとも高額な「中古の機体で第1種機体認証を取得」のパターンでは49,600円と結構高額になります。
*機体認証の手数料についてはこちらの項で、機体認証自体についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
総額への影響がさほどではない費用
総額への影響が軽微であるため、仮に選択によって金額が変わっても費用全体はあまり変わらない種類の費用には、主に次の4つがあります。
【1】学科試験の受験料:二等8,800円、一等9,900円
【2】実地試験の受験料(一発試験を受ける場合):二等20,400円、一等22,200円
【3】身体検査の受検料:5,200〜19,900円
【4】無人航空機操縦者技能証明書の交付手数料:2,850〜6,000円(登録免許税が必要なケース含む)
上記4つの費用について確認しておきましょう。
【1】学科試験の受験料
スクールで受講しているかいないかにかかわらず全員が受験しなくてはならない学科試験の受験料は定額で、一等資格および二等資格の受験料はそれぞれ次のとおりです。
二等:8,800円
一等:9,900円
【2】実地試験の受験料(※一発試験を受ける場合)
一発試験で挑戦する人が実地試験を受ける場合、下記の受験料がかかります。いずれも定額です。
二等:20,400円(マルチローターの場合)
一等:22,200円(マルチローターの場合)
なお、上記はあくまで基本の実地試験の受験料です。前出の「【2】限定変更に伴う追加受講料または追加受験料」の項でお伝えしたように、夜間飛行・目視外飛行・25kg以上の機体での飛行のいずれかを希望する場合は限定変更分の追加受験料がかかってきます。
【3】身体検査の受検料
身体検査にも受検料がかかりますが、指定試験機関の準備する会場で実際に検査を受ける場合と、公的書類(自動車運転免許証等)の提出で検査に代える場合とで金額が異なります。
一般的には、手間や費用がより少なくて済む公的書類の提出による方法が選ばれます。
公的書類での受検:5,200円
会場での受検:19,900円
[参考]技能証明試験の種別・手数料(一般財団法人日本海事協会)
【4】無人航空機操縦者技能証明書の交付手数料
晴れて試験に合格した後は、国家資格を取得していることを証明する「無人航空機操縦者技能証明書」の交付を受けるための手数料も必要となってきます。
初めての交付か2回目以降かで金額が異なってきますが、いずれも定額です。
初めて交付を受ける場合(新規申請):3,000円
再交付・更新・限定変更の申請:2,850円
[参考]
無人航空機操縦者技能証明書の交付手数料額(国土交通省)
《一等資格かつ新規登録のケースは登録免許税も》 登録免許税:3,000円 |
[参考]
登録検査機関等に係る登録免許税の納付要領(国土交通省)
その他発生する可能性のある費用
国家資格取得の際に必ず発生するわけではありませんが、必要となる可能性のある費用の例としては、次の3つが挙げられます。
【1】練習用トイドローンの購入費用:数千円〜3万円程度
【2】再受験の費用:
学科試験は、二等8,800円、一等9,900円
実地試験は、二等20,400円、一等22,200円
修了審査は1〜3万円程度
【3】フィールド使用料:施設によりかなり異なる
上記3つの“かかるかもしれない費用”について見ていきましょう。
【1】練習用トイドローンの購入費用(特にスクールで受講する場合)
自宅で手軽かつ廉価に練習するなら、小型軽量で屋内でも飛ばせるトイドローンを購入することになるでしょう。
DJI製などの一般的なドローンとは違って高機能センサーを搭載しておらず、結果としてAモード飛行に近い感覚で操縦できるため、自宅で行う練習用の機体として十分に役立つからです。
トイドローン購入費:数千円〜3万円程度(機種によってかなり幅がある)
特に一等資格は、すでにお伝えしたとおり各種センサー機能を無効にした状態で飛ばす「Aモード飛行」が合否の鍵となるため、受講前・受講中にできる限り長時間Aモード飛行の練習を行うことが大変重要になってきます。
そうはいっても練習のために遠方まで通うのは大変……という問題を解消してくれるのがトイドローンです。
一発試験を受ける方はすでにドローンを所有しているケースが一般的と考えられ、トイドローン購入はスクールで受講する方に多いでしょう。
【2】再受験の費用
決して簡単ではない修了審査や実地試験。1回でパスできない可能性は想像以上に高いです。
合格するまで何度でも受験することは可能ですが、受験料(初回受験と同額)が毎回かかってきます。
学科試験:二等8,800円、一等9,900円
実地試験:二等20,400円、一等22,200円(いずれもマルチローターの場合)
修了審査の場合の再受験料はスクールごとに異なりますが、1〜3万円程度かかる場合が多いようです。
【3】フィールド使用料
残念ながら修了審査や実地試験が不合格となった場合、再受験する方は多いでしょう。
ですが、操縦技術レベルが変わらなければ、何度受験しても結果は同じ。再挑戦する前に相応のスキルアップが必要です。
そうした場合、ドローンスクールのフィールドを使わせてもらったり、一般に公開されている練習場を利用したりすることになり、その使用料が発生します。(機体をレンタルする場合はレンタルフィーも)
フィールド使用料:施設によりさまざま。時間貸しの他にサブスク制なども。
広さ、スタッフ常駐の有無などのほか、屋内か屋外か、ネットで囲われているかいないかといった条件はさまざま。使用料にもかなり幅があり、終日利用可能で1人1,500円という練習場もあれば、1時間で8,000円という練習場もあります。
また、「一定料金で飛ばし放題」というサブスク制を採用している練習場も。
通いやすい場所にある練習場をいくつか比較してみることをおすすめします。
ドローン国家資格(免許)に関するその他Q&A
ここまでご紹介してきたこと以外で、疑問に思われる方も多いと予想される事柄についてご説明します。
Q. 技能証明書の更新方法は?
技能証明書の有効期限は3年間。したがって、3年経ったら更新する必要があります。
新規に取得するのと同じ画面から手続きを行います。
詳しい手順については「技能証明申請手続操作マニュアル(03.技能証明申請の更新申請方法)」をご参照ください。
Q. 機体認証はどうやって取ればいい?
国家資格を取得していても、飛ばす機体が機体認証を取得していなければ国家資格の効力は適用されないため、国家資格と機体認証はセットで取得する必要があります。
しかし、残念ながら本記事執筆時点では、量産機を飛行させることになるユーザーのほぼ唯一の選択肢となる型式認証機はたった1機種。しかもその1機種は物流用途を想定した産業機であり、より一般的な機種、もっといえば個人ユーザーでも手が届くような機種が型式認証を取得するのは当面先と予想されています。
したがって、量産機を飛ばそうと考えている方に関しては「現時点では機体認証についてはまだ動けない」というのが回答になります。
(機体認証についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご参照ください)
ドローン国家資格(免許)の取り方まとめ
▼ドローン国家資格の取り方は、大まかに3つのステップに分けられ、各ステップで行うことは下記のとおり。
《STEP1》事前準備
1.「スクールで受講」or「一発試験」を決める
2.一等資格にするか二等資格にするかを決める
3.限定解除するかどうかを決める
4.初学者コースにするか経験者コースにするかを決める(スクールで受講する場合)
5.どのスクールに通うかを検討する(スクールで受講する場合)
《STEP2》スクールでの受講、受験・受検
1.DIPS2.0のアカウントを開設する
2.技能証明申請者番号を取得する
3.無人航空機操縦士試験申込システムでアカウント登録と受験資格確認
4.身体検査の申込み→受検
5.受講先ドローンスクールを決め、申し込み、受講する(スクールで受講する場合)
6.講習修了証明書を提出する(スクールで受講する場合)
7.学科試験の申込み→受験
8.実地試験の申込み→受験(一発試験を受ける場合)
《STEP3》合格後の手続き
1.試験合格証明書の発行申請をする
2.技能証明書の交付申請をする
▼ドローンスクールでの国家資格講習は、学科講習(座学)と実地講習から成り、最後に修了審査を受ける。
修了審査は実地試験に相当するため、修了審査に合格すれば、本来受けるべき指定試験機関での実地試験は免除される。
▼ドローンスクールでの修了審査あるいは指定試験機関の実地試験において合否を分けるポイントとなるのは、実技部分(指示に従い実際にドローンを飛行させる試験)である。
▼ドローン国家資格を取得する際にかかる費用の総額の目安は、下記のとおり。
【スクールで受講する場合】
二等資格(初学者コース受講) 32〜50万円程度
二等資格(経験者コース受講) 12〜30万円程度
一等資格(初学者コース受講) 60〜100万円程度
一等資格(経験者コース受講) 30〜70万円程度
【一発試験を受ける場合】
二等 40,500〜161,100円
一等 46,400〜170,000円
▼全体に大きく影響し、選択によって費用総額に差がつく理由となるのは、主に次の3種類の費用。
1.ドローンスクールの基本受講料(スクールで受講する場合)
2.限定変更に伴う追加受講料または追加受験料
3.機体認証の手数料
▼費用全体への影響がさほどではない費用には、次の4種類があります。
1.学科試験の受験料
2.実地試験の受験料(一発試験を受ける場合)
3.身体検査の受検料
4.無人航空機操縦者技能証明書の交付手数料
▼必ず発生するわけではないものの、発生する場合も少なからずある種類の費用としては、たとえば次の3つがある。
1.練習用トイドローンの購入費用
2.再受験の費用
3.フィールド使用料
本記事をご参考に、不要な心配や苛立ちに煩わされることなくドローン国家資格取得に挑戦していただけましたら幸いです