「ドローンで農薬散布をしたいけれど、ドローンスクールに通わないとできないの?」
「農業特化型のドローンスクールをたまに見かけるけど、普通のスクールと何が違うの?」
これからドローンの導入を考えている場合、このような疑問が浮かぶのではないでしょうか。
今回は最近注目を集める農業特化型ドローンスクールについて、2名の専門家にインタビューを行いました。まずは、インタビューに答えてくださった2名の方についてご紹介します。
山田さん(仮名):
農機具メーカー勤務
農業特化型ドローンスクールの運営に携わる
スクールの現場について熟知しておられる
田中さん(仮名):
コンサルティング業
ドローンに関する造詣が深く、様々なドローンスクールのコンサルティングを手がける
農業特化型ドローンスクールの立ち上げ・運営に関するコンサルティング実績も豊富
今回立場の違う2名の方にインタビューを行うことで、農業特化型ドローンスクールについて様々な視点からお話を伺うことができました。
今回の記事を読むことで農業特化型ドローンスクールの概要や普通のスクールとの違いだけでなく、良いスクールの見分け方、スクールに通う前の準備、そして今後の農業用ドローンの展望まで余すことなく理解することができます。
農業特化型ドローンスクールへの理解の助けに、そして自分に合ったドローンスクール選びの参考になれば嬉しいです。
※ドローンによる農薬散布のメリットデメリットや導入までの流れの全体像は、こちらの記事にまとめています。
ドローンの農薬散布とは?メリットデメリットや始め方・導入の注意点
※農業用ドローンの選び方や導入費用はこちらの記事にまとめています
目次
農薬散布(農業)用ドローンスクールとは
——本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、まずは「農業特化型ドローンスクールとは何か」という点について教えていただければと思います。
ドローンでの散布に関する知識と技術を学ぶ
コンサルタント田中さん:
農業特化型のドローンスクールで学ぶことは大きく分けて2つです。ひとつは「ドローンについて学ぶ」もうひとつは「農業について学ぶ」ということです。
ドローンについては基本的な操作方法や扱いについてですね。農業については、農薬の取り扱いや関連する法律、規制などについての知識を学びます。
——ドローンや農業について、どちらも基本から学ぶことができるということでしょうか。
コンサルタント田中さん:
そうですね。どちらも基本的なところから学ぶイメージです。どちらも、知識ゼロの状態で通い始めても大丈夫なカリキュラムになっていることが多いです。
コースの目的はドローンの農業利用に関する資格取得を目指す
メーカー山田さん:
農業用ドローンスクールの場合、みなさんライセンスの取得を目指して通われます。
普通のスクールでは、ドローンを使って「物を運ぶ」「物を落とす」といったことは「やっちゃダメ」と習うと思います。でも、「農薬を積んでそれを撒く」というのは、これに引っかかるんです。なので、これらの作業に必要な技術や知見があることを証明するものとしてライセンスがあります。
つまり、スクールを受けることで、一般的なスクールでは禁止されているこういった飛行が可能になる、というイメージです。
農業用ドローンの購入には資格が必要
——農業用ドローンを使用するために、必要となる資格があるのでしょうか。
コンサルタント田中さん:
実は、現在ドローンの資格で法的拘束力のあるものはないんです。
ただし、農業用ドローンを購入する際に、そのドローンに対応した資格がないと購入できない。だから、農業用ドローンを購入したい場合にはスクールに通って資格を取得する必要があります。
——つまり、資格がなくてもドローンを飛ばすことはできるけれど、ドローンを購入するためには資格が必要、ということですね。それでは、例えばレンタルの機体を利用して作業する場合には資格はなくても良い、ということなのでしょうか。
コンサルタント田中さん:
極論そうですね。ただし、実際に作業をする際には機体と実施者を紐つづけて登録しないと作業できません。なので、自分のものでない機体を使用するというのは基本的にお勧めできないですね。
ドローンの資格に法的拘束力はないのですが、実務上の実際のことを言えば、資格がないと業務ができない、という状況です。基本的にはスクールに通って資格を取得することになると思います。
農業用ドローンライセンスは機体によって異なる
メーカー山田さん:
農業用ドローンのNo.1シェアはDJIなのですが、DJIのライセンスについては、機種ごとのライセンス制度をとっています。
DJIの農業用ドローンは大きく分けて4つの機種があるのですが、使用したい機種に合わせたライセンスを取得する必要があります。
その他、農薬散布用ドローンの資格(免許)については、こちらの記事でより詳しく解説しています。
農薬散布用ドローンの資格(免許)の全知識。費用や必要有無などを解説
コース日数は経験や内容に応じて1〜6日程度が一般的
——スクールのスケジュールはどのような形が一般的なのでしょうか。
メーカー山田さん:
農業用ドローンのライセンスは購入したい機体によって異なるんですが、どのライセンスをとるかによって日数も異なります。大体4日から6日くらいですね。
コンサルタント田中さん:
例外として、ヘリ型ドローンは操縦が難しいので14日くらいかかるスクールもあります。あるいは拡張教習と言って、すでに他の協会の資格を持っている人を対象とした1日だけのコースなどがあることもあります。
メーカー山田さん:
うちの場合だと、空撮の資格などがある場合も、全く初めての人に比べると1日短く取得できます。
一般的な費用相場は10〜30万円程度
——それでは、スクールの費用相場はどれくらいなのでしょうか。
コンサルタント田中さん:
資格取得にかかる費用はスクールによって異なります。「農林水産航空協会」というところが管轄している資格を取得する場合は、おおよそ15万円前後、プラスマイナス5万円くらいですね。ドローンメーカーであるDJIが母体の、UTCという協会が発行している資格を取得する場合は大体25万円前後、こちらもプラスマイナス5万円くらい、という感じですね。
メーカー山田さん:
うちの場合、人件費ベースで計算して設定してます。例えば1人1日2〜3万円くらい。それと資格の申請費ですね。出張スクールの場合はそこに出張費用が追加され、大体6日で20万円前後くらいですね。
——農業特化型ドローンスクールについて、概要を表にまとめました。
農薬散布(農業)用ドローンスクールで学ぶ内容(講習内容)
——ありがとうございます。それでは次に、スクールで実際に学ぶ内容についてお伺いしたいと思います。
学科
——スクールでは学科と実技の時間があるということでしたが、まずは学科でどのような内容を学ぶのかについて教えてください。
コンサルタント田中さん:
スクールのカリキュラムについては、農林水産省が作成している「無人航空機利用技術使用指針」という指針があるので、基本的にはこれに則って学んでいく流れになっています。
ドローンに関する基礎知識
コンサルタント田中さん:
ドローンに関しては、飛行や安全運行に関する知識、それと機器のメンテナンスについてなどを学びます。
基本的な操作方法についても学科でまず学んでから実習で練習する、という流れですね。
メーカー山田さん:
ドローンでの散布には「物を運ぶ」「投下する」といった制限のある操作をする必要があるので、この制限を解除するための知識を学ぶイメージです。操縦の基本知識自体については、最近は自動操縦の技術もあるのでそこまで難しくはないと思います。
農薬取締法など農業に関する基礎知識
メーカー山田さん:
農業特化型スクールで重要なのが、農薬取締法に関する知識です。農薬を取り扱うための法律の知識も、学科でしっかりと学んでいきます。
コンサルタント田中さん:
農薬散布では農薬事故のリスクがあります。例えば「隣の畑に農薬が入ってしまう」などですね。自分の畑の作物にとっては必要な農薬でも、別の作物には害になることもあります。なので、このような農薬事故をどのように避けるか、といった内容についても学ぶことになります。
実技
——農業用ドローンでは安全に関する内容が大切になってくるのですね。続いて、実技ではどのような内容を行うのか教えてください。
ドローンの基本的な操作
コンサルタント田中さん:
実技では、フライトシミュレーターを利用した飛行訓練と、実機を用いた飛行訓練を行います。フライトシミュレーターはドローンの基本的な操縦方法の学習に使いますね。
農業に特化した内容については実機を用いて学びます。例えば、農薬散布では「高度」と「スピード」を均一に保つことがとても大切なのですが、そのあたりの技術を、実際にドローンを操縦しながら練習します。
ドローンから液体を散布する操作
メーカー山田さん:
農業用ドローンでは基本的に何かを「撒く」ことが中心だと思います。農薬や肥料などですね。そのため、スクールでも水を使って実際に液体を散布する練習も行います。
うちのスクールの場合、実技は基本的にグラウンドで行いますが、出張スクールという形で実際の圃場で行うこともあります。
——農業特化型ドローンスクールでは、学科・実技それぞれにドローンに関する内容と農業に関する内容について学ぶことがわかりました。それぞれの内容についてまとめた表を再度載せます。
農薬散布(農業)用ドローンスクールに通う人と卒業生の活躍の場
——このように専門的な技術や知識を学ぶ農業特化型ドローンスクールですが、スクールに通われる方はどういった方が多いのでしょうか。また、卒業後はどのような分野で活躍される方が多いですか。
コンサルタント田中さん:
農薬散布会社の方が多いですね。あとは農業用ドローンを作っているメーカーさんに就職される方も多いのではないでしょうか。
——なるほど。農家さんはあまりいらっしゃらない印象ですか。
コンサルタント田中さん:
そうですね。自分の畑に撒くために、という方は少ない印象ですね。感覚的には1〜2割くらいじゃないでしょうか。
農薬散布会社の方が8〜9割くらいのイメージですね。
メーカー山田さん:
うちのスクールの場合は、ほとんどが農家さんか農業法人さんですね。自分の畑や業務で担当している畑に農薬を撒くために通われる方です。農家さんが半分、農業法人さんが半分くらい。
逆に請負業者さんは少ないです。農薬散布の請負業者さんはすでにヘリコプターを保有されているので、「ヘリコプターの減価償却がまだ済んでいないから」という方も多いですね。
——農業特化型ドローンスクールに通われる方は、次のいずれかの方が多いということですね。
- 自分の圃場に散布したい人(農家・農業法人)
- 散布を仕事にしたい人(サービス請負業者)
- 農業用ドローンメーカーの社員
それぞれの占める割合については、スクールによって差があることもあるようですね。
農薬散布(農業)用ドローンスクールは本当に必要なのか?
——農業分野でドローンの活用を検討する場合、スクールに通う必要性はどの程度あるのかという点も気になるところです。
卒業後すぐにプロとして手広く活躍できるというわけではない!?
——実際、スクールを卒業してすぐに実務で活躍することができるものなのでしょうか。
メーカー山田さん:
「田んぼに農薬を撒く」という操作については、正直スクールでしっかり技術を身につけることができると思います。ただ、農薬散布の請負業者さんのようにプロのレベルで、と思うと難しいですよね。
例えばスクールでは長方形のグラウンドのような場所でしか練習しないので、「いろんな形の圃場での撒き方」について広く学ぶことはできない。
「好きこそ物の上手なれ」と言いますが、やはり好きでたくさん操縦している人がどんどん上手になりますが、5日・6日くらいのスクールでそのレベルまで到達するのは正直なところ難しいですよね。
スクールでは基本的な操作方法を学ぶ他、講師が長く飛ばしてきた中で見えてきた工夫の方法などを共有するようにしています。
コンサルタント田中さん:
卒業後どれくらいで活躍できるようになるのかは、田んぼや畑の環境にもよると思います。広い畑では自動飛行も可能です。その場合には、最初に設定するだけであとは自動で飛行・散布できるので、卒業後すぐでも問題なく実施できると思います。
一方で、隣の畑や家・電柱などが近いなど環境的に難しい畑の場合には、見習い期間が必要でしょうね。最初は経験のある人についていって学ぶことになると思います。
スクールの講師には農業経験が豊富な方も多いので、そういう方に従事して技術を身につけるというのも方法として考えられます。
農薬の安全利用のために必要となる知識をスクールで学ぶ
コンサルタント田中さん:
また、農業特化型ドローンスクールでは農薬取締法について学ぶことも大変大きな意義のひとつです。
現在ドローンで散布できる農薬は200種類くらいあるのですが、それらの農薬の安全利用に関する知識を学びます。空中散布が禁止されている農薬についても知っておく必要がありますね。
これらの知識は、農薬散布に関わる人であれば持っておきたい知識です。スクールでは必ず学ぶことになりますので、この内容を学ぶためにもスクールには通っておいた方が良いと思います。
——農業特化型ドローンスクールを卒業後すぐにプロとして幅広く活躍できるわけではないようです。しかし、知識や技術の面、機体の購入といった面から考えると、ドローンの農業活用を目指すにはドローンスクールは必須と言えそうです。
農薬散布(農業)用ドローンスクールを選ぶポイント
——それでは、実際にスクールに通う際チェックしておきたいポイントについて伺います。スクール選びの際のおすすめポイント、あるいは逆におすすめできないポイントなどありますか。
農業に関する知識や実績のある運営団体のスクールを選ぶ
コンサルタント田中さん:
まずは、農業に関する知識や実績のある運営団体が運営しているスクールがおすすめです。
農業特化型スクールも、運営団体は色々あるんですよ。農機具メーカーや農薬の販売者さん、農家さんなど。きちんと農業に関わっている人がやっているスクールが良いですね。
ドローンに関する専門的な業者さんがやっているスクールもありますが、講師によっては農業に関する知識や技術の点でばらつきが出てしまう可能性があります。
卒業後のアフターフォローがしっかりしているスクールを選ぶ
メーカー山田さん:
農業用ドローンの販売店が運営しているスクールであれば、アフターフォローも受けられるというメリットもあります。
うちの場合は、スクール修了後うちの販売店でドローンを購入してもらうことで、トラブル発生時にスムーズに応えられるという点をウリにしています。
先ほど説明したドローンの飛行制限の解除申請についても、スクールでもしっかり教えるんですが、購入時にもう一度説明することにしています。きちんと技術力のある販売店が運営しているスクールを選ぶと良いでしょうね。
実習を行うフィールドの環境もチェック
コンサルタント田中さん:
もし可能なら、見学の際などに実習を行うフィールドの環境をチェックしておくと良いでしょう。
フィールドはなるべく広いところがおすすめですね。というのも、実際に農薬散布を行う圃場ってかなり広いんですよ。そうすると、ドローンをかなり遠距離から操作することになることも少なくありません。
遠距離からの操作の場合、目の錯覚などもあり、近くで見て操作するのとだいぶ印象が異なることがあります。
なので、実習中から少し離れた場所での操作を経験しておけるよう、フィールドは広めであるに越したことはないと思いますね。
複数の機種を保有しているスクールがベター
コンサルタント田中さん:
複数の機種を扱っているスクールもおすすめです。農業用ドローンにも色々な機種があって、例えばタンクの大きさや重さ、パワーなどそれぞれに異なります。
実際に色々な機種に触って操縦してみることができると、自分に合うものを選ぶときに参考になりますからね。
講師のプロフィールや肩書き・立場にも注目
コンサルタント田中さん:
講師のプロフィールや肩書きにも注目したいところですね。
農業特化型ドローンスクールの講師の方の中には、その地域におけるネットワークみたいなものを持っている方もいらっしゃいます。そういう人に習うことができれば、卒業後も仕事を回してもらえるなどのサポートが期待できることもあります。
スクール見学の際には、講師の方のプロフィールや、卒業生と講師の関係性みたいな部分も見られると良いですね。……なかなか面と向かって聞きづらい部分ではありますけどね。
——ありがとうございます。農業特化型スクールを選ぶ際に押さえておきたいポイントをまとめました。
農薬散布(農業)用ドローンスクールへ通う前に準備しておきたいこと
——このような点に気をつけて良いスクールを選ぶことができたとして、実際にスクールに通い始めるまでに準備しておくと良いことは何かありますか?
実際に散布する圃場や作物のイメージを具体的にしておく
メーカー山田さん:
実際の散布について具体的にイメージしておくことですね。例えばどういう作物に対して散布するのかによっても、散布する農薬の種類も違いますし、散布に当たっての注意事項も違ってきます。
自分の畑に撒きたい人だとそういうのイメージできてると思うんですが、「いつか必要になるかも」という感じで資格取得を目指す人の場合も、できるだけ具体的なイメージを持っておく方が学びが多いと思います。
コンサルタント田中さん:
実際に散布する圃場の環境も大切ですね。着陸地点・離陸地点や隣の畑との距離、畑の広さなどです。対象作物と、畑の地形や地理的条件を整理しておくと良いでしょう。
事前にドローン操作の練習をしておく意味はあまりない
メーカー山田さん:
たまに、「トイドローンで操作を練習してきました」っていう人がいらっしゃいます。ドローンの基本操作は学ぶことには有効かと思いますが、ドローンの基本操作はスクールできちんと学ぶことができます。
スクールで学ぶことを実のあるものにしたい場合、どういう圃場で、どういう作物に何を撒きたいのかというところの具体的なイメージを持ってくることの方が大切かな、と思いますね。そうすると、特殊な地形や環境を想定したレクチャーを受けることできます。
——農業特化型ドローンスクールに通うのであれば、実際の散布をできる限り具体的にイメージしておくことが大切、という点で見解が一致されていました。
農薬散布(農業)用ドローンの今後の展望
——ありがとうございます。それでは最後に、農業特化型ドローンは今後どうなっていくと思いますか。
利用できる農薬の種類が増え、さまざまな作物で活用可能になっていく
メーカー山田さん:
この分野のニーズはどんどん大きくなっていくと思います。
というのも、今ドローンで使用できる農薬ってどんどん増えてるんですよ。元々はイネだけだったんですけど、使える作物がどんどん増えてる。
するとどうなるかっていうと、対象となる農家さんがどんどん広がっていく、ということです。例えばマメの農薬が使えるようになりますよ、となると、マメ農家さんがスクールに通ってドローンを利用するようになる。
そういう形で、今後活用できる作物や畑がどんどん増えて、市場はどんどん広がっていくと思います。
精密農業などよりインテリジェントな活用の場面が広がっていく
コンサルタント田中さん:
今は農業利用の中心って散布なんですが、今後はセンシング(精密農業)についても活用が広がってくると思います。ドローンのカメラや赤外線カメラを利用して、畑の環境をモニターしたりデータを取ったりといった活用方法ですね。
センシングに必要な機材のクオリティも上がってきて、より精密なデータを取得できるようになってきています。
今は農業って経験に則って行われている部分が多いと思うんですが、今後はそれがセンシングで得られたデータに基づいたロジカルな判断が可能になっていくと思います。
また、これらのデータに基づいた農薬の自動散布までインテリジェントに制御できるようになるかもしれない。こういう、「スマート農業」が進んでいくと思います。
ドローンやAIといった新しいテクノロジーは若い人・新しい人を呼び込む手札になります。今日本の農業は高齢化などが問題になっていますが、こういった現状を変える起爆剤になれれば、と思っていますね。
——なるほど。今後、農業におけるドローン活用の可能性はどんどん広がっていきそうということですね。今回は貴重なお話をありがとうございました。
まとめ
今回のインタビューを通して、農業特化型スクールとは何なのか、どういった特徴と目的があるのか、またどのようなスクールを選ぶと良いのかなど、具体的なイメージが持てたことと思います。
最後にもう一度、今回の内容をまとめます。
◎農業特化型ドローンスクールとは
(1)ドローンでの散布に関する知識と技術を学ぶ
(2)農業用ドローン購入に必要な資格取得を目指す
(3)コース日数は経験や内容に応じて1〜6日程度が一般的
(4)一般的な費用相場は10〜30万円程度
◎農業特化型ドローンスクールで学ぶ内容
(1)ドローンに関する基礎知識
(2)農薬取締法など農業に関する基礎知識
(3)ドローンの基本的な操作
(4)ドローンから液体を散布する操作
◎農業特化型ドローンスクールに通う人と卒業生の活躍の場
(1)散布サービス請負業者
(2)農家・農業法人
(3)メーカーなど
◎農業特化型ドローンスクールは本当に必要なのか?
(1)卒業後すぐにプロとして手広く活躍できるというわけではない!?
(2)農業用ドローンを購入するためにはスクールに通う必要がある
(3)農薬の安全利用のために必要となる知識をスクールで学ぶ
◎農業特化型ドローンスクールを選ぶポイント
(1)農業に関する知識や実績のある運営団体のスクールを選ぶ
(2)卒業後のアフタフォローがしっかりしているスクールを選ぶ
(3)実習を行うフィールドの環境もチェック
(4)複数の機種を保有しているスクールがベター
(5)講師のプロフィールや肩書き・立場にも注目
◎農業特化型ドローンスクールへ通う前に準備しておきたいこと
(1)実際に散布する圃場や作物のイメージを具体的にしておく
(2)事前にドローン操作の練習をしておく意味はあまりない
◎農業特化型ドローンの今後の展望
(1)利用できる農薬の種類が増え、さまざまな作物で活用可能になっていく
(2)精密農業などよりインテリジェントな活用の場面が広がっていく
今、農業分野におけるドローンの、そして農業特化型ドローンスクールの存在感が大きくなってきていることがわかりました。今後の技術革新に伴い、その意義はより大きくなっていくことでしょう。農業用ドローンは今後、日本の農業に変革をもたらすことになるかもしれません。
より良い農業特化型スクールを選び、業務に役立つ知識と技術を身につけるために、今回の記事が参考になったら嬉しいです。