橋梁点検にドローンが活用される理由は?メリット・デメリットを徹底解説

橋とドローン

橋梁点検にドローンを導入することは有効性が高いとわかっていても、実際どのぐらいの案件が存在するのか、またなぜ活用が期待されているのかよくわからず導入に踏み切れないという方も多いのではないでしょうか。

橋梁点検は、公共インフラ点検の中でも特にドローンの活用が期待されています。

なぜなら、国内には2m以上の橋梁が約70万橋存在し、2025年にはそのうちの約42%が建設後50年を超えるため、早急な点検が必要だからです。

橋梁点検へのドローン導入は、実証実験フェーズから商用化・実用化フェーズに移行しつつあり、実際に取り入れている現場も増えています。

そこでこの記事では、

  • ドローンによる橋梁点検の方法
  • ドローンによる橋梁点検のメリット・デメリット
  • ドローンによる橋梁点検のこれからの課題
  • 橋梁点検に必要なスキル

などをお伝えし、橋梁点検にドローンを導入することで仕事の効率化に繋げるための方法を提案していきたいと思います。

この記事を読めば、橋梁点検へのドローン利用の有効性と正しい運用方法がわかり、安心してドローン導入に踏み切ることができるでしょう。

橋梁点検へのドローン導入は有効性が高い

橋の側を飛ぶドローン

深刻な人手不足に直面している橋梁点検へのドローン導入は、点検の効率化という面で有効性が高い方法と言えます。

なぜなら、ドローンを使うことで作業時間が短縮できるうえ、従来の方法に比べて少ない人員での作業が可能になり、コスト削減にも繫がるからです。

こちらでは、橋梁点検の現状と、実際の橋梁点検事例をご紹介します。

橋梁点検の現状

先述の通り、我が国には長さ2m以上の道路橋が約72万か所存在します。

そのうち約48万橋の点検が地方自治体に任されていますが、資金・人手共に不足しているのが現状。

こうした橋梁は高度成長期に集中して整備されたため、今後一気に老朽化が進むことが予想されます。

点検作業の効率化が急務

橋梁は5年に一度の定期点検が義務付けられていますが、技術者不足や人件費の高騰などにより効率化・低コスト化へのニーズが高まっています。

ブリッジチェッカー

従来の橋梁点検では、橋梁点検車(ブリッジチェッカー)と呼ばれる特殊車両を使って足場を作って作業するのが一般的。

橋梁点検車を用いた点検の場合、作業中は橋梁点検車を駐車しておく必要があるため片側交互通行などの交通規制が必要となり、手間も時間もかかります。

橋を点検する作業員

交通規制や足場などの必要がない方法としてはロープアクセス(ロッククライミングの技術を応用し、空中に固定したロープにぶら下がり作業を行う専門技術)がありますが、高度な技術と安全対策のノウハウが必要となり、専門の技術者が少ないというのが現状。

このように、作業員による橋梁点検の場合、点検を行うための準備や点検作業に手間がかかるため、多くの人員が必要となります。さらに、橋梁点検車をレンタルする場合はその分コストもかかるため、従来の方法では効率化・低コスト化は難しいと言わざるを得ません。

ドローンを活用した橋梁点検の方法

ドローンを活用して橋梁の点検を行う場合、主に以下の流れで点検を実施します。

  1. ドローンで広範囲を点検
  2. ドローンでの点検結果をもとに重要箇所のみ作業員が点検

ドローンによる広範囲の点検

ドローンでの空撮を利用して橋梁の各パーツを撮影し、画像認証技術AI(機械学習)を用いて点検を行います。

主な点検内容は、

  • 橋梁のひび割れ点検
  • 橋梁の浮き点検

の2つ。

橋梁のひび割れ点検

ドローンは、高性能カメラとAIの技術を搭載することでひび割れを自動検出することが可能

従来は専門知識を持った点検業者(土木技術者)が一つ一つ手作業で記録していたため、膨大な時間と多くの人員が必要でした。一方で、ドローンによるひび割れ点検は、短い時間と少ない人員で実施することができます。

近年では、カメラの性能やAIによるひび割れ検知精度が向上し、技術者による点検結果との差がほとんどなくなってきています。

さらにひび割れの幅や長さのデータも取得できるため、定期的に点検することでひび割れの進行を評価することも可能に。

橋梁の浮き点検

ドローンは赤外線カメラを搭載することで、部材の浮きを検知することが可能。劣化箇所は何らかの温度変化を発生させているため、赤外線カメラで温度状態を把握することで、構造物の異常を検知することができるのです。

従来は専門知識を持った点検業者(土木技術者)が打音点検によって浮きを確認していたため、こちらも膨大な手間と人員が必要でした。

また、高所に設置された橋梁では足場を組んだり、橋梁点検車と呼ばれる特殊な機械が必要となるため、点検費用が高額になるという問題も。

ドローンでの点検結果をもとに重要箇所のみ作業員が点検

まずドローンによる空撮でひび割れや浮きが発生している場所を特定し、より詳細な点検が必要な箇所のみを作業員が点検します。

ドローンによる橋梁点検は効率的に広範囲の点検が可能ですが、打音検査などを用いた詳細な点検を行うことができないため、実際はドローン点検と作業員による点検とを組み合わせる方法が主流。

ドローン点検を組み合わせることで、技術者による点検箇所を絞ることができるので、大幅な作業の効率化を図ることができるのです。

ドローンによる橋梁点検の活用事例

では、実際に橋梁点検にドローンを活用した事例を見てみましょう。

①君津市の橋梁点検

こちらは千葉県君津市で実際に行われたドローンによる橋梁点検の実例です。市職員がドローンを活用した橋梁点検を行うことにより、点検費用の縮減事務効率の向上の実現を目的として本格運用に向けた検証を行うために取り組んだもの。

ドローンスクールやソフトウェア企業、ITサービスプロバイダーと協力することで、新たな橋梁点検手法の確率を目指しています。

 

②北陸地方整備局による橋梁点検

こちらは北陸地方整備局が行った非GPS環境対応型ドローンを用いた点検の様子です。ドローンによる撮影画像から、橋梁の損傷を判断することが可能であることがわかります。

ドローンを橋梁点検に導入することで得られる6つのメリット

橋の上を飛ぶドローン

ドローンを橋梁点検に導入することで得られるメリットは以下の6つ。

  1. 時間短縮になる
  2. 安全に点検できる
  3. 人員削減につながる
  4. コストカットできる
  5. 点検の精度が高まる
  6. 効率的な点検・修理計画が立てられるようになる

1. 時間短縮になる

橋梁点検にドローンを活用することで、大幅な時間短縮が期待できます。

なぜなら、前章でも紹介した通り従来の方法では橋梁点検車を使って足場を作ることが多く、手間も人手も多くかかるのに対し、ドローンは空中から広範囲の撮影が可能なため短時間で点検作業を終えることが可能だからです。

広範囲の撮影を素早く行うことができるので、作業員による箇所を絞ることができるのです。

実際に橋脚(380m2)を点検するのにかかった時間を比較した場合、橋梁点検車では点検作業時間が3時間程度、ドローンでは点検飛行時間は1時間程度だったという報告があります。

2.安全に点検できる

ドローンによる橋梁点検は、安全性を確保できることも大きなメリット。

橋梁は高所に設置されていることが多いため、作業員が橋梁点検車や足場に乗の上で自ら点検作業を行う場合、落下やケガのリスクを抱えることになります。

一方ドローンによる点検の場合、作業員は地上または橋の上でドローンの映像を確認するだけなので、安全に点検業務を行うことが可能。

3.人員削減につながる

ドローン導入は、時間短縮だけでなく人員削減にも貢献してくれます。

橋梁点検車に使う場合は、技術者はもちろん、車両のドライバーや交通整理をするための人員など、一度の点検作業で多くの人員が必要。

ドローンによる点検を取り入れることで、技術者による詳細な点検業務が最小限で済むため、大幅な人員削減に繫がります。

実際に行われた橋梁点検の比較によると、橋梁点検車を使用した場合5名(運転手1、オペレーター1、点検者2、安全管理者1)必要だった点検が、ドローンを使用すると4名(操縦者1、GPS管理者1、撮影管理者1、安全管理者1)に抑えられたという報告があります。

あまり変わらないと思われるかもしれませんが、点検車を使用した場合、この他に交通整理をする人員も必要であると考えられます。

4.コストカットできる

従来の方法では作業工程の多さから多くの人員が必要となるため人件費がかさむことに加え、橋梁点検車のリース代などで莫大なコストがかかります。

点検業務にドローンを導入することで作業に必要な人員を削減できれば、人件費を低く抑えられるため、最終的に点検に要する費用を安く抑えることができます。

実際、橋梁点検車とドローンによる点検の費用を比較した場合、ドローンによる点検が点検車による点検時の1/4の費用で済んだという事例があります。

5.点検の精度が高まる

足場の関係上作業員が確認しづらい場所であっても、ドローンなら空撮で簡単に確認できるというメリットがあります。

また、ドローンに高性能カメラや赤外線カメラを搭載することで、詳細な箇所や人の目ではわからない異常を発見することも可能。

6.効率的な点検・修理計画が立てられるようになる

ドローンを取り入れることにより、効率的な点検修理計画を立てることが可能になるというメリットも見逃せません。

ドローンによる橋梁点検に、AIによるひび割れ検知を組み合わせることで、取得したデータをもとにより効率的な点検や修理の計画を立てることが可能。その都度適切な対策がとれるので、橋梁の寿命を伸ばすことにも繫がります。

ドローンによる橋梁点検にはデメリットもある

橋の下を飛ぶドローン

ドローンによる橋梁点検のデメリットは以下の3つ。

  1. 飛行許可が必要
  2. 天候や風に左右される
  3. 触診や打診ができないので従来の点検法と併用しなくてはならない

1.飛行許可が必要

ドローンの飛行は航空法小型無人機等飛行禁止法により規制されています。そのため、点検者は点検地域でのドローン飛行可否を確認し、必要に応じて事前の許可を取る必要があります。

2.天候や風に左右される

雨風はドローンの大敵。天候によって飛行可否が左右されるため余裕を持った日程を組む必要があります。

目安として、風速5m以下で雨が降っていないことがドローンを飛ばす条件。ただし、河川や橋梁付近は複雑な気流や吹き上げ風などの突風にも注意が必要なので、操縦者は十分な訓練が必要です。

3.触診や打診ができないので従来の点検法と併用しなくてはならない

ドローンでは、触診や打診はできません。

作業員による点検の場合、ハンマーや特殊な機械でコンクリートを叩き、打音の周波数成分を分析することによって橋梁の浮き、剥離、損傷有無などを判断します。

ドローンには、安全運用において「周囲の人やモノとは十分な離隔を取る」という大原則がある以上、それと矛盾する打音作業はドローンでは難しいという課題があります。

ドローンを導入することによって技術者による詳細な点検業務を最小限に抑えたり、高性能なカメラを搭載することによって点検精度を上げることはできますが、すべての業務をドローンに任せることは難しく、従来の方法と組み合わせることが必要。

ドローンによる橋梁点検のこれからの課題

橋の近くを飛ぶドローン

点検コストの削減や橋梁近視目視の点検効率化を普及させるために橋梁点検へのドローン導入は注目されていますが、ドローンによる橋梁点検には以下の6つの課題が存在します。

  1. 特殊な点検業務対策や風雨への対策を含めた機体の強化
  2. 点検運用のマニュアル化
  3. 飛行規制の緩和や緩和手続きの迅速化
  4. 膨大なデータを解析する技術の導入
  5. 熟練ドローン操縦者の育成
  6. 非GPS環境下での撮影

1.特殊な点検業務対策や風雨への対策を含めた機体の強化

ドローンを橋梁点検に利用するには、橋梁点検業務に特化した性能を持ち、なおかつさまざまな環境下で飛ばすことができる機体が必要です。

特殊な点検業務対策

通常のドローンはカメラが機体下方に取り付けられているため、天井面を撮影する必要がある橋梁点検に適しているとは言えません。また、近接撮影においてはドローンが壁面に接触してしまう心配もあります。

このようなことから、橋梁点検に使用するドローンには以下のような条件が推奨されます。

  • カメラが機体上方に取り付けてある
  • プロペラガード

ドローンはカメラを機体下方に取り付けるのが一般的ですが、橋梁点検においては天井面を撮影・点検する必要があるためカメラを機体上方に取り付けます。また、近接撮影するためにプロペラガードを工夫されていればより安全性が高まります。

このような条件を満たすためには、国産の産業用ドローンを使用することが必要となるでしょう。

ただ、国産の産業用ドローンは非常に高価であるため、現段階では導入に踏み切ることができないケースも多いのではないでしょうか。

風雨など天候状況の変化への対策

橋梁点検には突風やにわか雨、霧やガスなど天候の急変が心配される場所での点検業務も多いため、

  • 河川上空や橋梁付近特有の吹き上げる風や強風時でもある程度安定して飛ばすことができる。
  • 防滴設計で悪天候にも強い

など、さまざまな環境下で飛ばせる機体が必要となります。

2.点検運用のマニュアル化

橋梁点検へのドローン導入を日常化させるためには、点検運用のマニュアル化が必要です。

なぜなら、点検方法に用いるドローンの性能評価基準や点検方法の指標がなければ、それぞれの点検業者が試行錯誤しながら運用しなければならず、ドローン導入へのハードルが上がってしまうからです。

具体的な運用への動き

大幅な緩和が期待された2019年2月の「道路橋定期点検要領」の改定ではこれまで通り「近接目視を基本」とされたものの、“適切に健全性が診断できれば必ずしも全ての部材を近接目視で見なくてもよく、さらに、近接目視と同等に健全性を診断できれば、代わりにロボットなどの新技術を使ってもよい”という内容が記載されました。

これにより、一部ではあるもののインフラ点検にドローン利用の道が開かれました。

同時に「新技術利用のガイドライン(案)」と点検用ドローンのスペックなどが掲載された「点検支援技術性能カタログ(案)」が公開され、新技術を利用した具体的な運用が見えてきたと言えるでしょう。

「UAV公共測量マニュアル」がドローン測量に道を開いたように、橋梁点検でも点検ルールがマニュアル化されれば、早い段階で橋梁のドローン点検が日常化するのではと期待されます。

3.飛行規制の緩和や緩和手続きの迅速化

ドローンの本格的な運用には、飛行規制の緩和手続きの迅速化が必要不可欠です。

なぜなら、現状では飛行許可の申請に多くの手間がかかる上、許可が降りるまでにも時間がかかってしまうからです。

規制緩和や手続きの迅速化に動き出している

2020年7月の「規制改革推進に関する答申」には、「インフラ施設の点検において、ドローンが活用される機会が増加する中、こうした一律の手続を見直し、施設保有者が保有施設の上空において飛行させる場合や、飛行範囲を制限する機能・係留措置やプロペラガード等の安全措置が講じられている場合、また、360 度監視可能なカメラの搭載により目視と同等の機能・性能が認められる場合等、ドローンの使用環境の多様化や安全性を高める技術の進展にあわせ、その適切性が認められる場合には手続を簡素化すべきである。」と明記されています。

つまり、インフラ施設点検において、安全措置が講じられており、なおかつドローン使用の適切性が認められる場合は手続きを簡素化するということですね。

このほか、

  • 国土交通省は、関係省庁等と連携し、ドローンを利用したインフラ点検を推進するため、インフラ点検用の飛行に当たり必要となる安全対策等を取りまとめたマニュアルを作成の上、HP上で公開し、これを使用した申請については、審査を省略する等の手続の簡素化・円滑化を図る。
  • 使用する機体の信頼性、操縦士の技量、安全対策の実施方法によらず地上の人や航空機への影響がないことが明らかな飛行の類型(飛行範囲を制限するための係留措置を施すなど)について検討し、許可・承認対象の見直しを含めて、更なる手続の簡素化に向けた措置を講ずる。
  • 国土交通省は、航空法におけるドローン利用申請や変更申請の手続に要する期間の短縮、手続の利便性向上を図るよう、DIPSの性能向上等に取り組む。
  • 各地方公共団体の条例について改めて実態を調査し、その結果を国土交通省航空局のHPに反映し充実させる。
  • 携帯電話の上空利用について、利用手続きに要する期間を1週間以内に短縮する。
  • 将来的な目視外を含む長距離での利用を前提とし、5G用周波数を含めドローンに利用可能な帯域の拡張について、ドローン活用の動向を踏まえながら、技術的課題の解決に向けた技術的検討を行う。

とされています。このようにさまざまな手続きが簡素化されていけば、橋梁点検へのドローン導入が加速化することは確実でしょう。

4.膨大なデータを解析する技術の導入

ドローンによる撮影データは膨大。このデータをどうやって効率的に解析するか、またデータの保管方法についても課題が残ります。

ドローンで撮影した高所の映像を収集して点検に活かすことは簡単ですが、映像データを人間が行うのでは効率的とは言えません。

点検作業の効率化を図るには、撮影した映像を画像認識やAIを用いて解析させる手法を用いることが必要です。

データ解析技術

例えば、ドローンは予め飛行ルートを設定した定点観測が容易であり、蓄積された観測データを解析することで経年変化の推定が可能。

デジタルデータからは3Dモデルなど、技術者以外の人が見てもわかりやすい資料が作成できるという利点もあります。

このようなデータ解析技術を取り入れることが、橋梁点検全体の効率化に繫がります。

データ保管

また、ドローンの飛行データは容量が大きいので、データ保管に関しても課題が残されています。

今後デジタルデータ解析技術がドローンによる橋梁点検を進めるための必須項目になるでしょう。

5.熟練ドローン操縦者の育成

熟練したドローン操縦者の育成も課題の一つです。

橋梁点検の場合GPS衛星からの電波を受診できない桁下を飛行させることが多く、GPSの位置情報に頼らずに飛行させる高度な技術が必要。対策としては以下の通り。

  • 橋梁点検に特化したドローンスクールを利用する。
  • ドローン操縦者を2~3名選出し、チームとして作業を分担する
  • 事前に現場確認をすることによって、撮影当日の撮影計画およびイメージトレーニングを行う。

6.非GPS環境下での撮影

橋桁の下などGPSの電波が受信しづらい場所では、位置制御をGPSに頼る一般的なドローンでは安定した飛行が難しいという課題があります。

GPS機能がオフになるとドローンの制御がいきなり難しくなるため、機体をうまくコントロールできなくなるのです。

飛行については操縦者が操縦訓練を行うことである程度カバーすることができますが、撮影データと位置情報の紐付けができないため、写った画像がどの箇所であるかを特定することが難しい場合も。

ですが現在は、2台のドローンを使用して撮影を行い、撮影された画像と映像を独自のドローンプラットフォーム上で管理することで紐づけて確認する方法も開発されています。

橋梁点検へのドローン利用はこれからの主流になる

橋を点検するドローン

ドローンによる橋梁点検は確かにまだ課題はあるものの、膨大な点検作業の効率化による人手不足解消は不可欠であり、その対策として橋梁点検へのドローン導入には多くの期待が集まっています。

これは、国が規制緩和と法整備を急ピッチで進めていることからも明確。

「ドローン元年」と呼ばれる2015年あたりでは、現在の機体のように安定性が高いわけではなく近接撮影飛行は難しいものでした。

しかし、最近のドローン機体は下方向のビジョンセンサー正面の衝突防止センサーなどの機能が装備され、極端に高くない橋脚であれば安定して飛行することができます。

これからのドローンの技術進化はもちろん、さらなる規制緩和、ドローンパイロットの育成、橋梁点検マニュアル化などの整備が進めば、橋梁でのドローン点検が日常化する日も近いでしょう。

さいごに

橋の点検に向かうドローン

橋梁点検のドローン導入について紹介してきましたが、もう一度大まかな要点を確認しておきましょう。

ドローンによる橋梁点検のメリット・デメリット

橋梁点検へのドローン導入の課題は6つ。

  1. 特殊な点検業務対策や風雨への対策を含めた機体の強化
  2. 点検運用のマニュアル化
  3. 飛行規制の緩和や緩和手続きの迅速化
  4. 膨大なデータを解析する技術の導入
  5. 熟練ドローン操縦者の育成
  6. 非GPS環境下での撮影

なお、これから橋梁点検への参入を考えている方は、まず建設コンサルタント事務所等での下積み等が必要となります。

橋梁点検業務は公共的な事業なので入札や随意契約となり、実績がなければ受注も困難。元請となることはハードルが高いので、元請である建設コンサルタントからの下請けという形から入るのが一般的です。

現時点では、従来の点検方法を併用しながら、橋梁点検における部分的な業務の効率化を目的としてドローンを導入するのが最適な方法。

しかし、ドローンの技術進歩は凄まじく、現在も検証実験・技術開発が進められていることを考えると、状況が大きく変わることも考えられます。期待されている分野だけに、今後の動向に注目しましょう。

本記事で得られた知識を元に、あなたの仕事においてもドローンが有効に活用されることを願っています。