将来性あるドローンのビジネスモデルとは⁉目指す分野で生き残る方法

建物の近くを飛ぶドローン

「さまざまな分野で注目を集めているドローンをビジネスに取り入れたい」「ドローンビジネスで起業したい」

と考えても、そもそもドローンビジネスにはどのようなものがあるのか、これからのドローンビジネスはどのような分野が発展していくのかわからないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。

ドローンビジネスには多種多様なビジネスモデルがありますが、市場タイプによって大きく3つに分類することができます。

  • サービス市場
  • 周辺サービス市場
  • 機体市場

この中で、これから大きく拡大すると予想されるのが「サービス市場」だと言われており、その市場規模は2025年には4000億円を超えると試算されています。

そこで本記事では、

  • ドローン市場はこれからどのくらい拡大していくのか
  • ドローンビジネスの3つの市場ごとのビジネスモデルの種類
  • ドローンビジネスモデルの海外事例
  • ドローンビジネスを実現するために必要なこと

などについてお伝えし、ドローンビジネスを実現するための対策を提案していきたいと思います。

この記事を読めば、有望視されるドローンビジネスモデルに関する知識やドローンビジネスを実現するために必要なことがわかり、ドローンビジネス参入に向けて具体的な行動に移すことができるでしょう。

ドローンビジネスの市場規模は5年後には3倍近くになる

現場で活躍するドローン

インプレス総合研究所が発表した調査結果によれば、日本国内のドローンビジネスの市場規模は2025年には現在の約3倍である6468億円に拡大すると見込まれています。

ドローンビジネスをめぐるこれからの動き

ドローンには、

  • 人口減少に伴う労働人口の減少
  • インフラの老朽化
  • 感染症拡大による暮らしの変化

といった社会課題の解決に向けた需要が存在します。

そのニーズに応える形での現実的なドローン活用が加速度的に進むことは間違いありません。

2022年以降、各分野においては下表のように変化していくと予想されます。

2022年以降期待されるドローンの活躍

ビジネスモデルは3種類に分けられる

倉庫で活躍するドローン

ドローンビジネスは、大きく分けて以下の3種類に分類されます。

  • サービス市場
  • 周辺サービス市場
  • 機体市場

「サービス」はドローンを利用した事業、「周辺サービス」はバッテリーなどの消耗品やメンテナンス、人材育成など。「機体」はハードウェアの販売です。

次の章では、それぞれの市場ごとにどのようなビジネスモデルがあるのかを紹介していきます。

ドローンビジネス調査報告書2021

ドローンビジネス調査報告書2021より

「サービス市場」はこれから大きく拡大する

太陽光発電とドローン

インプレス総合研究所が発表した調査結果によれば、ドローンを利用した産業であるサービス市場は、これから大幅に拡大することが予想されています。

なぜなら農業、土木建築、点検、公共といった分野ではドローン活用の効果が明確化してきており、現場実装の段階に進みつつあるからです。

2020年度は特に物流分野の動きが際立っていて、携帯電話ネットワークと使った長距離フライトやオンライン服薬指導と併せた処方薬輸送などの実証実験が多く行われた実績も。

インフラ設備点検の分野でも引き続きドローンの活用が普及していくと見られ、一部のドローンサービス業者からソリューションが提供されるなど順調に利用が拡大しています。

ここからはサービス市場を以下の7つ分野に分けて、それぞれについてご紹介していきます。

  1. 農林水産業分野
  2. 土木・建築分野
  3. 点検分野
  4. 空撮分野
  5. 搬送・物流分野
  6. 警備分野
  7. 計測・観測分野
  8. エンターテインメント分野

農林水産業分野

農業におけるドローンの用途

農業におけるドローンの用途は、

  • 農薬散布
  • 肥料散布
  • 播種(種まき)
  • 受粉
  • 精密農業
  • 農地内搬送
  • 害獣対策

などが挙げられます。

特に農薬散布は、すでに普及フェーズに。ドローンによる農薬散布は産業用無人ヘリコプターによる作業から派生したもので、ヘリコプターに比べて小型で安価であることから、急速に普及が進んでいます。肥料散布や播種は、この散布システムを応用した形。

精密農業は日本ではまだ利用例が少ないものの、ドローン撮影で作物の生育を診断することで農業の効率化を図ることができるため、今後の利用拡大が見込まれてます。

各地で深刻な被害が出ている害獣については、その生態を把握するためにドローン活用が進んでいます。

水産業におけるドローンの用途としては、水中ドローンを使った漁網や養殖いかだの見回り・点検、水上ドローンを使用したいけすへの餌まき、飛行ドローンによる赤潮被害の調査などが挙げられます。

林業では、森林自然の利活用に向けた材積などの森林調査に加えて、苗木の運搬などにも利用されています。

【ビジネスモデル】

<普及段階のもの>

  • 農薬散布…農家が自らドローンを購入するケースとサービス事業者に依頼するケースがあるが、これからは農薬散布サービスを利用することが見込まれます。

<実用化が近いもの>

  • 精密農業…撮影も含めてデータ収集や解析まで、サービス事業者が行うケースが増加することが見込まれます。
  • 害獣対策…地方自治体がサービス事業者に依頼するケースが多い。現状は大半が実証実験段階であり、ビジネスモデルの構築はこれから。

<実用化まで時間がかかりそうなもの>

  • 水産業…小型水中ドローンを使った定置網点検サービスを提供している企業はあるが、現状さまざまなシステム開発が行われている段階。ドローンでできることが明確になっていないため、ビジネスモデルは未知数。
  • 林業…ドローン活用は実証実験段階であり、ドローンでできることを明確にすることでビジネス化に向けて動き始める可能性が高いでしょう。

土木・建築分野

土木・建築分野におけるドローン活用は、国土交通省がICT土工におけるドローン活用を強く推進していることもあり、測量についてはすでに普及フェーズに。土木・建築におけるドローンの活用分野はもっぱら測量です。

さらにその派生として工事進捗管理資材などの運搬などの用途が挙げられますが、工事進捗管理においてのドローン利用は商用化・実用化フェーズ。

【ビジネスモデル】

<普及段階のもの>

  • 測量…ドローンによる測量は、「ドローンでデータを収集する」ことと「オルソや三次元データに変換する」という2つのパートに分けられます。どちらも施工業者や測量専門事業者が行うことが多いものの、依頼を受けたサービス授業者が行うケースも。

<商用化・実用化段階のもの>

  • 工事進捗…撮影に関しては現場作業者が行い、データを3次元モデル化する際には端末もしくはクラウドのソフトウェアやアプリを利用します。ソリューションの提供企業に対して、ドローンも含めたパッケージもしくはソフトウェアやアプリの利用料が発生するシステム。

点検分野

点検分野におけるドローン活用は、これからかなり拡大されることが予想されている分野です。なぜなら、インフラの老朽化や人手不足への対策としてドローン利用が有効であると考えられるからです。

国や自治体主導で行われるインフラ点検においては、2019年3月の定期点検要領の改訂などに見られる国の後押しもあり、ドローン導入を人手不足解消・効率化の決め手にすべく本格的な運用に向けての動きが加速。

民間の設備点検分野においてもドローンによる作業の効率化やコスト削減の効果が認められ、ドローン活用が進んでいます。

点検分野におけるドローンの用途

こちらは点検分野ごとの事業化フェーズをまとめたものですが、頭一つ抜き出ているソーラーパネル以外は事業化フェーズに移行しつつある状態だと言えるでしょう。

<商用化・実用化段階から普及段階へ入っているもの>

  • ソーラーパネル…データの収集・解析を点検事業者が行う場合もあれば、データ収集を空撮事業者が行う場合もあります。また、点検全体を一つのソリューションとして提供する事業者も存在します。
  • 一般住宅…ドローン事業者が点検を行い、不具合があれば屋根業者に修理を仲介するビジネスモデルが急増。また、撮影自体はサービスで行い必要があれば工事成約につなげるという、屋根工事者の営業施策としての利用法も多いです。

<実用化が近いもの>

  • 橋梁…ドローンによるデータ収集・データ解析や管理はすべて橋梁の管理者や点検を請け負う業者が行う場合が多いですが、これらの一連の業務全体をワンストップで行うサービス事業者も。
  • ダム…サービス事業者がソリューション全体を利用者に提供する形。なお、パナソニックはハードウェアの開発から点検までを一括で提供するサービスを商用化しています。
  • 送電網…送電網を所有しているのは地域電力会社と電源開発、鉄道事業者などですが、ドローンの点検ソリューションはその中で利用されることになります。
  • 基地局鉄塔…通信事業者が自社点検のの延長として自社および他社の鉄塔のドローン点検を行い、データを解析してレポートの形で活用する形。
  • 大規模構造物(ビル・工場・倉庫など)…管理者が点検事業者に委託する形で行われることが多く、ドローンの運航は点検事業者が行う場合とドローン事業者に外部委託する場合があります。
  • 下水道…下水道点検事業者が点検を行うことが多いですが、ドローン事業者が点検事業者のもとで撮影を行い映像データを納品するというパターンもあります。
  • プラント…プラントの点検は、所有する企業が、設計・施工・完成後の試運転などを一貫して請け負うエンジニアリング企業に依頼する形で行われます。
  • 風力発電…風力発電機は欧州メーカーの製品や約7割のシェアを持っており、点検については限られた事業者が行っているのが現状です。ドローン点検はこの点検事業者がツールの一つとして利用する形になるでしょう。
  • 建築物設備…設備点検はその設備や機器に関する知識が必要となるため、点検の主体は設備の保守管理を受託する事業者であることが多く、ハードウェアメーカーやサービス提供企業から機体やソリューションを購入またはレンタルして点検を行います。なお、屋内用ドローンの運用には高い操縦技術が必要となるため、技術訓練を受けたりオペレーターの派遣を受けることも多い。
  • 船舶…定期検査においては検査員の指示で検査が行われるため、ドローンの飛行はオーナーや日本海事協会が認めるドローンサービス事業者の中から選んで委託する形となります。
  • 鉄道施設…鉄道事業者が自らドローンを操縦して点検を行う場合が多いです。

<実用化まで時間がかかりそうなもの>

  • トンネル・洞道…現時点における道路トンネルのドローン点検のニーズは低いが、鉄道トンネルについては東京メトロなどが自社の点検業務の一環として導入し、実績をあげています。洞道については、ドローンメーカーがハードウェアを供給し、サービス事業者が画像解析などのソリューションを組み合わせて洞道所有者に販売したり、点検サービスを提供するという形になります。
  • 水中構造物…水中ドローンによる点検は現時点ではデータ化が難しく、サービスを提供する場合はドローンが撮影したリアルタイムの映像を点検者が確認するか、もしくは点検事業者にハードウェアを提供する形となります。

空撮分野

空撮分野においては、商業空撮・報道空撮どちらの分野でもすでに普及フェーズ

映画やドラマなどの空撮は、ヘリコプターに代わってドローンが主流になりつつあります。なぜならヘリコプターでは撮影できなかった高度やアングルからの撮影が、ドローンでは容易にできるから。

さらに2018年ごろからはマイクロドローンやフリースタイルドローンを使用したシネマティックドローンが注目を集め、空撮用ドローンでも撮影できない新しい表現としてミュージックビデオなどに取り入れられています。

報道においては災害現場の現地映像の撮影、スポーツ試合の生中継にドローンを利用することが多く、新聞社やテレビ客では自社内にドローン撮影のための人員を配置しています。

【ビジネスモデル】

<普及段階>

  • 商業空撮…CM・映画・テレビ番組などの製作会社、広告代理店をクライアントにし、空撮事業者が撮影を行う場合が多いです。また、カメラマンやビデオグラファーといった個人事業者も多いのが特徴。
  • 報道空撮…報道機関自らが撮影を行うケースが多いです。

搬送・物流分野

ドローン物流は、「拠点間の輸送」「配送」の用途においては実証実験フェーズ。「緊急搬送」においてはまだ実証実験も行われていない段階です。

ドローンによる搬送・物流は、中・長距離の目視外飛行が前提となるため、ドローンの飛行時間や制御のための通信の確保、墜落のリスクといった技術的、制度的課題のほか、社会受容性の醸成など、まだまだ解決すべき課題が多い分野です。

2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大が医薬品輸送などの社会実装を後押ししたこともあり、今後さらに議論が進めば商用化への取り組みも加速するでしょう。

【ビジネスモデル】

<実用化まで時間がかかりそうなもの>

  • 輸送(拠点間)…現時点では他の陸上・海上・航空貨物輸送のような免許制ではないため、ドローン物流の専門会社が事業を始めることが可能。他にも、コンビニエンスストアやスーパーなどがサービスとして実施する可能性があります。
  • 配送…UAV(無人航空機)であれば航空法、UGV(無人車両)であれば道路交通法の制約が大きく、現時点では社会実装の段階は遠いと言えるでしょう。
  • 緊急搬送…海外では緊急搬送の実用化が進んでいますが、日本ではまだ商用化に至るビジネスモデルはありません。

警備分野

ドローンを活用した警備業務としては、施設の定期巡回や不審者侵入の検知、イベント開催時の監視といった用途が挙げられますが、現在は実証実験フェーズの段階であり、商用化はしばらく先になるというのが大方の見方です。

その要因としては、ニーズに対して飛行型ドローンを使うという必然性が醸成されていないということがあげられます。

【ビジネスモデル】

<実用化まで時間がかかりそうなもの>

比較的規模が大きな施設やイベント運営者が、警備会社、サービス提供会社に依頼する形になります。警備会社では既存の防犯センサーや警備員配備と組み合わせてサービスを提供します。

計測・観測分野

計測・観測分野でのドローン活用は、実証実験フェーズから商用化・実用化フェーズに移行する段階であると言えます。

ドローンは空中を自在に移動して希望の高度で作業ができることから、風速の観測や大気のサンプリング、火山観測への導入が期待されています。

こうした計測・観測は定常的に行われることが多く、同じルートを繰り返し飛行してデータを収集するための、自動航行技術などが必要となります。

【ビジネスモデル】

<実用化が近いもの>

ドローンを活用してデータを計測し自社で活用するとともに、気象情報サービスとしてデータや予報を提供する。

エンターテインメント分野

ドローンのエンターテインメントでの活用は多岐に広がっており、オリンピック開会式での取り組みは多くの人にドローンを活用したショーというものを認知させました。

すでに商用化・実用化フェーズにあり、これからも増えていくことが予想されます。

【ビジネスモデル】

<実用化が近いもの>

大規模イベントの主催者やテーマパークなどが、クリエイターや企業などに依頼して企画する形になります。

「周辺サービス市場」では人材サービス市場の拡大も

着陸するドローン

周辺サービス市場は、ドローンの産業利用が進むにつれて消耗品や定期メンテナンス、保険のバリエーションの増加など、ニーズに合わせて引き続き成長していくことが予想されます。

また、今後導入されるドローン操縦ライセンスの動きに伴い、スクールの動きにも注目。

さらに、ユーザー企業における運用管理やソフトウェア開発など、ドローンに特化した人材の要求が高まっており、人材サービス市場も拡大していくでしょう。

人材紹介・人材育成分野

ドローンの産業利用には、高い操縦技術が必要なため、操縦者を育成するためのドローンスクールや、ドローンの特化した人材紹介サービスへのニーズが高まるでしょう。

【ビジネスモデル】

<普及段階>

  • ドローンスクール…ドローンスクールを開業するには、ドローンスクール認定団体から認定を受けることが一般的な方法。安全運航の知識や操縦テクニック習得を中心としたスクールの他、ビジネス化までサポートするスクールやある分野に特化した技術を教えるスクールなど、独自性のあるスクールが増えていくと予想されます。
  • 人材紹介サービス…人材紹介サービスはビジネスモデルがシンプルなので参入障壁が低いのが特徴。その分競合も多くなることが予想されるため、営業力を含めたノウハウが必要となります。
  • ドローンレンタルサービス…ドローンのレンタルサービスも、シンプルな事業構造のため参入しやすいビジネスです。付帯する保険やサポート体制などで差別化を図ることが必要。

保険分野

保険分野へのドローン活用は、自然災害時の損害調査の場面で大きな期待が寄せられています。なぜなら、台風などの災害が多発して損害調査が遅くなるとそれだけ保険金の支払いが遅れるからです。

例えば2019年の台風は短期間で同じエリアに襲来したため、損害調査が長引いてしまい、年末になっても保険金が支払われないケースもあったといいます。こうした調査力を補うツールとして、ドローンに期待が寄せられているのです。

こうした保険分野へのドローン利用は、商用化・実用化フェーズから普及フェーズに移行しつつある段階です。

【ビジネスモデル】

<普及段階>

損害保険会社が自社の損害査定チームもしくは提携ドローンサービス事業者を派遣し、災害状況を把握するためにドローンを活用します。

ソフトウェア開発分野

ドローンの産業利用の拡大に合わせてニーズが高まっているのが、ソフトウェア開発です。

ドローンに特化したソフトウェア開発を専門に行うというよりも、IT企業がドローン部門を設けてソフトウェア開発及び提供をするという形が多いです。

また、人材紹介サービスと合わせてソフトウェアを提供している事業者も。

【ビジネスモデル】

<普及段階>

ドローンに関わるソフトウェアは、機体同様日進月歩で進歩しています。市場にある製品で実現できる機能をコストをかけて作るようなことにならないためにも十分なリサーチが必要。また、人材育成など他のサービスと合わせた事業の立ち上げも視野にいれるべきでしょう。

「機体市場」では大手企業の参入で規模拡大の見込み

逆光のドローン

現在、中国のDJI社が世界シェアの7割を占めている機体市場ですが、国内でもソニーなど大手企業の参入といった動きも見られ、ドローンの社会実装を見据えた動きが活発になってきています。

特に注目されているのが、農薬散布、点検、運搬、測量などの用途に合わせた産業用機体

普及の拡大に合わせ、国産ドローンメーカーには今後の量産体制を見据えた企業提携の動きが見られます。

【ビジネスモデル】

<普及段階>

  • 専用機の販売…業務内容に合わせた専用機では、汎用機をベースに改造したり顧客に依頼に合わせてゼロから開発したりして販売されることが多いです。
  • サービスの中での機体提供…デンソーなどのように点検サービスの中で自社の機体を活用するパターンもあります。
  • レンタル…レンタルという形でユーザーに提供されるパターン。トラブル時に機体の交換も可能とするなど、サブスクリプションとしての利用形態も考えられます。

海外にはこんなビジネスモデルも

ドローンを持つ男性と工場

これから日本でドローンビジネスの参入を検討するにあたって、海外のドローン関連サービスを参考にするのも一つの方法。海外ではすでにドローンを活用したサービスが数多く事業展開されています。

こちらでは、いくつかの海外のビジネスモデルの例をご紹介します。

Drone Volt

Drone Volt
Drone Voltは2011年に創業した、ドローンの機体開発からさまざまなサービス提供まで幅広く手がける企業。

元々はドローン販売店から始まりましたが、現在は機体のカスタマイズやメンテナンス、農業・建設・インフラ点検・セキュリティなどのドローンを活用したサービス、ソフトウェア開発、教習トレーニングなど多種多様な事業を展開するドローン総合企業へ拡大しました。

Drone Base

Drone BaseDrone Baseはドローンオペレーターと依頼者のマッチングサービスの会社。

Drone Baseのマッチングサービスを利用すれば、ドローンによる空撮写真や空撮映像だけが欲しい企業が、安価に素材の撮影を発注することが可能です。

オペレーターにとっては、顧客企業とのやり取りや飛行許可などを行う必要がなく、指定された通りに撮影するだけで報酬を得られるというメリットがあります。

DroneScan

DroneScan

DroneScanは、これまで手作業で行われてきた物流倉庫内の在庫管理をドローンで自動化するサービス。収集されたデータはリアルタイムで集計され、倉庫管理システムに統合されます。

倉庫内の在庫にバーコードやRFIDタグを貼り、バーコードリーダーやRFIDリーダーを搭載したドローンを倉庫内に飛ばすことで自動スキャンを行います。これによって大幅に時間とコストを削減することが可能に。

Dedrone

Dedrone
Dedroneは、ドローンから施設やイベントを守るセキュリティサービスを提供しています。

各種イベントや国際会議、学校や官公庁向けに、監視カメラや無線センサー、音波探知機など、施設に設置された各種の装置を使用して指定区域に侵入しようとしているドローンを発見し各所に連絡するサービスを提供。

ドローンのビジネスモデルは操縦できるだけでは実現できない

ドローンを操縦し見守る男性たち

ドローンビジネスは、ドローンを操縦できるだけでは実現できません。

たしかにドローンビジネスを運営するためには、ドローンの操縦技術は必要です。しかし、例えば空撮ビジネスを始めた場合、クライアントの希望に沿ったクオリティに仕上げるには高い操縦技術が必要です。

農業に活用するなら農作物の知識が、点検サービスを始めるなら、点検の対象物に関する知識も必要になるでしょう。

このようにどの分野でドローンビジネスを始めるかによって、操縦技術のほかに準備すべきものや得るべき知識は異なります。

自分の強みをどう生かすか考えることが大切

ドローンビジネス参入を考える際は、ドローンを使うことで自分自身の強みをどう活かせるかを考えることが大切です。

例えば、今まで写真や映像の仕事をしたことがない人が空撮を始めても、ドローン撮影のプロにはかなうわけもありません。

ですから、ドローンビジネスを始めるにしても、今まで自分が培った知識や自分の強みをどう反映させて差別化を図るかが、ビジネスとして成り立つか、生き残っていけるかのポイントであると言えるでしょう。

高い操縦技術は不可欠

どんな分野のドローンビジネスを始める場合も、プロとしての高い操縦技術は必要です。

特に空撮や、非GPS下での操縦が必要な点検業務などの場合は熟練した操縦技術が不可欠。そのため、起業する上でライセンスを取得することも重要な要素と言えます。

ドローンスクールが独自に認定する資格は主に以下のようなものがあります。

  • JUIDA…操縦技能証明と安全運航管理者の2つの資格があります。一般社団法人日本UAS産業振興協議会が認定するスクールのカリキュラムを修了し、手続き後に取得可能。
  • DPA操縦士資格…ドローン操縦士とドローンインストラクターの2つの資格があります。一般社団法人ドローン操縦士協会が認定するスクールのカリキュラムを修了し、手続き後に取得可能。

また、スクールによっては例えば点検やプラントに特化した資格講習などもあるので、目的に合わせたスクールに通うのも技術を磨く一つの方法です。

最新情報に目を光らせておく

ドローンビジネスは進化のスピードが早い業界であるため、常にアンテナを張り続けることが重要です。

なぜなら、始めた当初は新しいサービスだったとしても、時が経てば競合に超されてしまうことも考えられるからです。

以下は、ドローンに関する直近の法改正やマニュアル改正を記したものです。

【2021年9月24日】航空法施行規則の一部改正

【2021年9月14日】資料の一部を省略することが出来る無人航空機の追加

【2021年8月27日】航空局標準マニュアル改正(インフラ・プロント点検向け)

【2021年7月1日】航空局標準マニュアル改正

【2021年6月1日】審査要領改正等(緊急用務空域)

これを見ただけでも、ドローン業界の変化の早さを実感できると思います。

ですから、法律も含め常に最新情報を取り入れてニーズに対応していかなければ、ドローンビジネスを継続していくことは難しいでしょう。

さいごに

夕焼け空を飛ぶドローン

ドローンのビジネスモデルの種類やこれからドローンビジネスを始めるにあたってのポイントについてご紹介してきましたが、もう一度大まかな要点を確認しておきましょう。

  • ドローンビジネスの市場規模は5年後には約3倍に拡大する
  • ドローンのビジネスモデルは「サービス市場」「周辺サービス市場」「機体市場」に分類され、飛躍的に拡大することが予想されるのは「サービス市場」である。
  • ドローンビジネスを考える際、海外事例を参考にするのも一つの方法。
  • ドローンのビジネスモデルを成功させるには、操縦技術の他にもその分野における深い知識が必要。
  • 自分がこれまで培った知識や自分の強みをどう反映させるかが重要になる。
  • 高い操縦技術を身につけるためには、スクールでのライセンス取得も必要。
  • 進化が著しいドローン業界の最新情報には常に目を光らせておく。

ドローンのビジネスモデルを考える際、今どのような事例があるかだけでなく、今後どのような分野で需要が高まりどのようにドローンを活用できるかを視野に入れて考えると、新たなビジネスチャンスが生まれるかもしれません。

日本のドローン市場はまだまだ成長段階。

専門性の高いドローンが開発され、国内ドローン開発メーカーの発展がスピーディーに進めば、これまでドローンが参入していなかった分野での新しい活用も見込めるでしょう。

本記事で得られた知識を参考に、あなたの強みを活かしたドローンビジネスが成功することを願っています。