送電網点検では、設備の高経年化や若年就労者の減少による人手不足などが課題になっています。
それらの問題解決に向けて、送電網点検でのドローン活用が注目されていることはわかっていても、「ドローンを導入した場合どのくらい効果があるのか」「本当にドローン点検に置き換えることはできるのか」などの疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
ドローンによる送電網点検は、
- 人の安全に関わる作業に有効に活用できる
- 作業の効率化が図れる
- 精度の高い点検ができる
といった観点から、有効活用が期待されており、送電網を所有している電力会社は積極的に導入を進めています。
しかし、安定した自律航行技術の開発、⼭間部など電波の届かないエリアでも利⽤可能なシステムの開発など、技術面でクリアしなければならない課題も存在します。
そこで今回は、前職で企業のドローン導入サポートに携わり、ドローンの送電網点検についても精通している石川さん(仮名)をお迎えし、
- ドローンによる送電網点検の価値・メリット
- 送電網点検におけるドローン導入を取り巻く現状
- 送電網点検にドローンを導入するにあたっての課題
について詳しく説明していただきます。
(※プライバシー保護の観点から、インタビュー者の顔を隠して表示しております。)
また、
- 送電網点検においてビジネスチャンスの可能性がある分野
についてもお話しいただきました。
この記事を読めば、送電網点検にドローンを活用することで得られる効果や市場成長性、これからの課題について理解を深めることができるでしょう。
目次
送電網点検はどのように行われているか
ー 送電線や鉄塔はかなり大規模なインフラ設備ですが、所有者である電力会社が自主的に点検を行っているのでしょうか?
点検自体は義務付けられています。内容は国と事業者が協議の上で決定し、それにのっとって点検が行われています。
ちなみに所有者は主要電力会社だけでなく、民間の送配電事業者も一部所有しています。
ー 民間でも所有している会社があるんですね!
はい。売電している事業者だけでなく、自社の工場で多くの電力を使う事業者などは自社で発電して、工場まで送電しているというケースもあります。
ー なるほど! すべて電力会社が所有していると思っていました!
それではここからは電力10社の送電網点検についてお聞きしますが、実際に点検を行っているのは電力会社の関連の点検事業者ということになりますか?
はい、一般的には送配電事業者の関連企業が行っています。
ー 従来の方法では、どのように点検が行われているのでしょうか?
基本的には作業員が高倍率スコープを使って地上から点検するケース、専用器具で送電線にぶら下がって確認するケースがあるようです。どちらも難しい場合は、ヘリコプターからカメラで動画撮影する方法もとられています。
ー 作業員が上って点検するのは危険が伴いますね。ヘリコプターは費用がかさみそうです。
そうですね、そのような点を解決できるのがドローンというわけです。
送電網点検は人手に頼った方法で行われている
送電網の点検作業は、以下の3通りの方法で行われています。
- 地上から高倍率スコープで確認する
- 専用器具で送電線にぶら下がって確認する
- ヘリコプターからカメラで動画撮影を行い、その映像をスローモーション再生して、熟練作業員が点検する
こちらは専用器具でぶら下がって点検している様子です。
送電網点検の問題点
従来通りの方法で行われる送電網点検には以下の4つの問題点があります。
①保守作業員の高年齢化と若年就労者の減少
工事や点検を行う作業員の年齢層は高く、電気主任技術者の免状取得者の約4割が60歳以上を占めています。また、若年就労者も減少しており、人材不足が顕在化しています。
②墜落事故などの危険性
作業員が架線に直接乗って目視調査を行う方法では、墜落事故などのリスクがあります。
③点検時に通電を止める必要があるため非効率的
従来の方法では点検時に通電を止める必要があるほか、線を渡りながら作業するため非常に時間がかかり、非効率的です。
④ヘリで撮影した映像の確認には莫大な労力が必要
ヘリで撮影した映像は熟練の保守作業員が1/10倍速のスロー再生をしながら確認しなければならず、莫大な労力と時間が必要です。
送電網点検にドローンを導入するメリット
ー ドローンを導入することで、従来の点検方法の問題点は解決されますか?
解決される部分も大きいと思います。
まず、送電鉄塔に登らなくてもいいので安全性が高まりますよね。安全帯をかけて登るという作業がなくなるだけでもかなり作業効率も上がるはずです。
ー 確かにそうですね。ドローンで点検する場合は、通電を止める必要はないんでしょうか?
はい、止めなくても点検できます。
ー それはかなり効率化が図れそうですね!他に考えられるメリットはありますか?
地上からやヘリからの点検では一定方向からしか見ることができませんよね。
ドローンであれば、目視で見えづらい場所も見ることができるので、点検の精度も上がると言えます。
ー コスト的にはどうですか?
コストの部分ははっきりとはわからないのですが、ただ、ヘリを飛ばすことを考えればドローンの方がコストパフォーマンスはいいと思いますね。
ー 確かに。そう聞くといいことづくめのように思えますが、ドローンの導入はどの程度進んでいるんでしょうか?
まだごく一部ですが、電力会社はドローン導入に積極的なのでこれからどんどん進んでいくと思います。
送電網点検にドローンを導入するメリットは以下の5つです。
①点検従事者の代替・作業の効率化やコスト削減
ドローンが送電鉄塔や送電線に上る保守作業員の代替になるので、人材不足の問題を解決できます。
さらに、実際に送電線に上る工程がなくなることで通電を止める必要もなくなり、作業効率が大幅にアップします。また、ヘリコプターからの撮影に比べてコストも削減できると考えられます。
②高所作業における危険回避
ドローン点検なら作業員が送電鉄塔・送電線に上る必要がないので、感電や落下の危険を回避することができます。
③点検の精度が高まる
ヘリコプターや地上からでは一定方向からしか見ることができませんが、ドローンを使うことで他の角度からも撮影することが可能なため、点検の精度を高めることができます。
④取得データの蓄積による経時変化の調査や管理が可能
ドローン点検なら、蓄積した取得データから経時変化の調査をすることが可能です。また、クラウドサービスなどを利用することにより、効率の良いデータ管理ができます。
⑤AI などによる撮影画像・映像の解析で効率化が図れる
AIなどの導入が進めば、より効率的な画像解析が可能になります。現在実証実験を行いながら開発が進んでいます。
AIの映像解析技術を取り入れることにより、従来のスロー再生での確認作業から80%時間を削減することができたという報告もあります。
送電線画像のAI診断
ドローンを使った送電網点検の現状
ー ドローン導入によるメリットが大きいということは、電力会社としてはどんどんドローン点検に置き換えていきたいと考えているんでしょうか?
実証段階か実用化されているかの差はありますが、電力10社すべて実施していると思いますので、置き換えられるところから置き換えていくでしょう。
ー ドローン点検は、現在は手動で飛ばしている段階ですか?
現在は目視操作が大半ですが、一部自動航行を取り入れているところもあります。
(総務省 ドローンを活用した送電設備巡視・点検の実証試験より)
ー 自動航行はまだ実証段階ということでしょうか?
はい、ドローン事業者と共同で検証しながら進めています。
送電線ってたるみがありますよね。そのたるんでいるところをドローンで追いかけるというのは高度な技術が必要だと聞いています。
ー なるほど、たるみが問題だとは思いませんでした!
手動でも微調整が難しいことを自動でやるというのはかなり難易度が高いかと思います。ただ、実際にそのような技術は開発されて運用されているので、本格的な実用化もそう遠くはないんじゃないでしょうか。
現在の送電網におけるドローン点検は、現場での目視操作が大半です。
こちらは、目視操作によるドローン点検の様子です。
ゆくゆくは、上図のような目視外環境における自動航行による点検を目指しており、安定した自動航行を実現するための技術開発が急がれています。
こちらは送電線の送電線の自動航行によるドローン点検の実証実験の様子です。
ドローンによる送電網点検の課題は主に「機体」と「電波」
ー ドローンによる送電網点検の課題はどのようなことでしょうか?
大きく分けると、機体の問題と電波の届かないエリアの問題ですね。
①送電網点検に使われるドローンの機体について
ー 現在送電網点検に使われているドローンは特殊な機体なのでしょうか?
マニュアルで飛ばすのであれば一般的なドローンでも問題ないので、一般的なものを使っていると思います。ただ、自動航行での点検にはカスタマイズされたドローンが必要です。
ー では、自動航行で点検が行われるようになれば、カスタマイズされたドローンが主流になるということですね。送電網点検に活用するためのドローンにはどのような機能が求められますか?
まず、送電線は距離が長いので飛行時間の長さが求められます。あとは前出のたるみに対応できる機体であること。
また、山間部など電波が途切れてしまうような場所では、スマートフォンなどで使われるLTEという通信規格を使用する機体が求められます。
飛行時間に関する問題
ー 主に3点ですね。まず飛行時間に関しては解決策はありそうですか?
一般的なドローンに搭載されているバッテリー式では、短期間で劇的に飛行時間が伸びるということはないものの、機体の開発が進むと共に徐々に伸びていくとは思います。
実は産業用ドローンに限られますが1時間以上飛行可能なものもあって、これはバッテリー式ではなくエンジン式、ハイブリッド式です。こういったものは送電網点検も想定して開発されているはずです。中には3時間飛ばせるものもあるようです。
ー そんなに長く飛べるなんて驚きです!では、これからはバッテリー式以外のものが普及していくんでしょうか?
それは何とも言えません。なぜかと言うと、エンジン式やハイブリッド式はメンテナンスが難しかったり、不具合発生時の対応が難しかったりというデメリットがあるんです。
特にエンジンは気体なので扱いが難しいと言われていますね。ただ、物流や測量などに使われるものはどうしても長い飛行時間が必要になるので、普及が進むんじゃないでしょうか。
LTE対応の機体が求められる
ー たるみに関しては先ほどお話しいただいた通り、現在検証しながら実証実験が進められているということですよね。電波に関してはどうですか?
電波が切れてしまうという問題に関しては、LTE、つまりスマホ回線を使うことで大幅に改善できます。
ー LTEというのはどういうものなんでしょうか?
簡単に言えば、LTEの回線を使うとドローン自体がインターネットに繫がるんです。そうすると、ドローンと操縦機が繫がっていなくても飛ばせるということになります。極端な話、その場にいなくても遠隔で操作することが可能です。
ー LTEは誰でも使えるものなのでしょうか?
はい、LTEに対応したドローンを使い、使用契約を結べば誰でも使用できます。
【LTE回線を利用するメリット】
モバイルネットワークを活用することで、山間部など電波が不安定なエリアでの飛行や、目視外飛行(目視による常時監視ができない状況での飛行)や自動運航による長距離飛行でも途切れることなくドローンを飛ばすことができます。
LTE回線を利用するメリットは以下の3点です。
- 広いエリアをカバーしているため、電波ロスを避けることができる
- 混線が発生しないので複数機での同時飛行が可能
- 通信距離を制限することなく、遠方からの飛行制御や映像伝送が可能
②LTE電波の利用ができない場所への対応
ー 電波の問題はLTEを使えば解決ということですか?
電波が切れてしまうという問題はLTE対応ドローンを使うことで大幅に改善できるものの、実はLTE電波も届かない区域ではどうするかという課題があるんです。
ー LTE回線も利用できない場所はどのぐらいあるんですか?
はっきりはわかりませんが、個人的な予想では3分の1はあるんじゃないかと思っています。
ー そんなに!確かにちょっとした山間部でもスマートフォンが使えないということを考えるとかなりありそうですね。そのような場所ではどうするかという具体的なアイデアはあるんでしょうか?
金額を問わなければ衛星通信を使うという方法がありますが、かなり費用が掛かるので現実的ではないでしょう。
他のアイデアとして、鉄塔に電波のアンテナを付けるなどの方法を検証している段階です。
ー それはかなり大きな課題と言えそうですね!
送電網のドローン点検における課題は大きく2つに分けられます。
【送電網点検に対応できる機体の課題】
送電網は長さがあるので、長距離離着陸ができない場所をどう飛ばすかということが大きな課題です。機体についての以下のような課題が解決されれば、さらに導入エリアが広がることが予想されます。
- 長時間飛行できる
- たるみのある送電線と一定距離を保って安定して自動航行できる
- LTEに対応している
- 天候や風に影響されにくい
【山間部などLTE電波の利用ができない場所への対応】
LTE電波を使用できない山間部では、現在のところドローンを飛ばす術がありません。
- 衛星通信を使用する
- 鉄塔にアンテナを付ける
など様々な方法が議論され、一部で検証が行われています。このような電波の届かない場所にどのように対応するかが、現在の最も大きな課題と言えるかもしれません。
送電網のドローン点検市場のこれから
ー 機体や電波の課題があることはわかりましたが、これから送電網のドローン点検はどのように広がっていくと考えられますか?
電力会社はドローン導入に積極的です。LTE電波の届かない山間部や人口密集地など、ドローンが使えない、あるいは難しい地域を除いた場所からどんどん導入が進んでいくと思います。
ー 具体的に言うとどんな場所ですか?
人が住んでいなくて電線だけあるような、LTE電波が届くエリアにある特別高圧線や鉄塔などですね。
マニュアルで飛ばせるところはすでにやっているので、人が飛ばせないところをLTE電波を使って自動で飛ばすということが進んでいくんじゃないかと思います。
街中はプライバシーの観点からも難しいので社会情勢的にやりづらいという問題もあるんじゃないでしょうか。
ー なるほど。ではマニュアルで飛ばせない場所に関しては、技術開発と共にどんどん進んでいくということですね。
そうですね。今ドローン事業者と電力会社が共同で技術開発を行っているところというのは、ドローン事業者の持っている技術と、設備を所有している電力会社が求めている技術のマッチングがうまくいったところです。
そのようなところが増えていけば、技術開発もどんどん進んでドローンの活躍の場がさらに増えるんじゃないかと思っています。
ドローン事業者が、『送電網を所有している電力会社がドローンを使ってやりたいこと』を理解していなければ、技術開発は進みません。
お互いが持っている情報や技術とやりたいことのマッチングがうまくいけば、送電網点検に対応できる技術を備えたドローン開発が進み、ドローンの活用の場が広がることが予想されます。
送電網点検にドローンを導入する際のポイント
ー 送電網点検に関わる企業の中にはこれから送電網点検にドローンを導入しようという事業者さんもいると思うのですが、導入にあたって知っておかなければならないことや注意点などはありますか?
マニュアルで飛ばす際の注意点としては、操縦者の他に安全管理者をつけるということがまず一つです。送電網点検はズーム撮影が基本なので、どうしても映像に気を取られることが多いので。
あとは事前調査なしに飛ばさないということ。電波が通るかを確認する意味でも事前に飛ばすだけをやってみると安心です。
ー 電波が届くかどうかの確認方法は他にはないんでしょうか?
そうですね、測定器では今いる場所の電波しかわからないので、実際飛ばしてみる以外に方法はありません。
電波が届かない場合を想定してバックアッププランを考えておくことも重要だと思いますよ。事故を起こすよりも、点検できなかったら再チャレンジをする方、だめならプランを変えるというようにあらかじめ考えておくことです。
ー まだマニュアルで飛ばす点検が主流であることを考えると、ドローンの操縦技術も必要になりますか?
そうですね。現在送配電事業者の多くはドローンのプロになり始めています。これからドローンを活用するのであれば、当然基本的な知識や技術は必要です。
《基本的な知識や技術を学ぶにはドローンスクールが有効》
ドローンスクールでは、数日間の講習を受けることで、ドローンを飛ばす上で求められる関連知識と操縦スキルとを幅広く学ぶことができます。
ビジネスでドローンを活用するのであれば、ドローンを事故なく安全に運用するためにもスクールに通うことをおすすめします。
送配電事業者の関連企業がこれから送電網点検にドローンを活用する場合、マニュアル操作による点検を想定して基本的な知識や技術を身につけておくことが必要不可欠です。
さらに、送電網点検はズーム撮影が基本になるので、映像を確認しながら操縦する必要があります。そうなると周囲の安全確認がおろそかになり事故に繫がるリスクがあるので、安全管理者をつけるなどの対策も必要。
また、電波が届くかどうかの確認の意味でも点検前に一度飛ばし、ルートを確認してから点検を行うこと、電波が届かない場合を想定したバックアッププランを考えておくことも大切です。
送電網ドローン点検への新規参入
ー 送電網のドローン点検は、新規参入というのは難しいですか?
マニュアルで飛ばすだけなら、送配電事業者が自社やグループ会社で人員を抱えているし、さらに自社グループでもドローン専業の子会社を立ち上げ始めています。
ドローンが完全に新規だと、電力会社より遅れているということになってしまいます。
ドローン活用のノウハウがあって送配電事業者に対してアドバイスをするようなコンサルや、AIや自動操縦の技術開発をする事業者であれば参入の可能性はあると思います。
ー 電力会社がドローンを積極活用していることを考えると、操縦というだけの新規参入は難しいということですね。
はい、そう思います。アプリやAIなどのソフトウェア技術に関してはまだまだこれからなので、チャンスはあると思いますよ。
ー なるほど。これから自動航行への移行が進めばソフトウェア技術の需要はより高まりそうですね!
本日は貴重なお話をありがとうございました。
まとめ
送電網点検事業へのドローン導入について、有効性やドローンによる送電網点検の現状現状、これからの課題や導入するにあたってのポイントなど幅広く理解していただけたかと思います。
では最後にもう一度要点を確認しておきましょう。
- 送電網の点検作業は、以下の3通りの方法で行われています。
☑地上から高倍率スコープで確認する
☑専用器具で送電線にぶら下がって確認する
☑ヘリコプターからカメラで動画撮影を行い、その映像をスローモーション再生して、熟練作業員が点検する
- 従来の手法による送電網点検の問題点は、ドローンを導入することで大きく改善されることが予想されます。
- 現在の送電網におけるドローン点検は、現場での目視操作が大半。ゆくゆくは、下図のような自動航行による点検を目指しており、安定した自動航行を実現するための技術開発が急がれています。
- ドローンによる送電網点検の課題は大きく分けて2つ。
①送電網点検に対応できる機体の課題
機体についての以下のような課題が解決されれば、さらに導入エリアが広がることが予想されます。
- 長時間飛行できる
- たるみのある送電線と一定距離を保って安定して自動航行できる
- LTEに対応している
- 天候や風に影響されにくい
②山間部などLTE電波の利用ができない場所への対応
LTE電波を使用できない山間部では、現在のところドローンを飛ばす術がありません。
- 衛星通信を使用する
- 鉄塔にアンテナを付ける
など様々な方法が議論され、一部で検証が行われています。このような電波の届かない場所にどのように対応するかが、現在の最も大きな課題と言えるでしょう。
- 送電網のドローン点検市場は、これから以下のように広がることが予想されます。
☑LTE電波の届かない山間部や人口密集地など、ドローンが使えない、あるいは難しい地域を除いた場所からどんどん導入が進んでいく
☑ドローン事業者と電力会社の間で、お互いが持っている情報や技術とやりたいことのマッチングがうまくいけば、送電網点検に対応できる技術を備えたドローン開発が進み、ドローンの活用の場がより広がる
- 送電網点検にドローンを導入する際のポイントは以下の通り。
- 送電網ドローン点検分野への新規参入については、以下のような事業であれば十分参入の余地はあると考えられます。
☑送配電事業者に対してアドバイスをするようなコンサル
☑AIや自動操縦の技術開発をする事業者
送電網点検においては、ドローンを導入することによって現在抱えている問題点を解決できるケースが多いため、電力会社も導入に積極的です。
飛行時間や電波の問題、たるみに沿って安定して自動航行できる技術の開発など課題はあるものの、置き換えができるところからドローンに置き換えつつ、技術開発の進行にあわせて順次導入が進むでしょう。
もし新規参入を考えているのであれば、送配電事業者に対してアドバイスをするようなコンサルや、アプリやAIなどのソフトウェア技術の分野での参入を検討することをおすすめします。