無音ドローンがない理由と、静かにドローンを飛ばす2つのポイント

ドローン

様々な分野で活躍の場を広げているドローン。

実際飛ばしてみたことがある方はわかると思うのですが、ドローンが飛行の際に発する「音」、
なかなかの音量がありますよね。

「無音で飛ばせるドローンってないのかな?」

「もう少し静かに飛ばせることができたらいのに」

そんな風に感じている方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、完全無音ドローンは今のところ市場には登場していません。

一般用では「完全無音」ドローンの普及は難しいのでは、といわれています。ただ、「静音」ドローンはあります。

今回この記事では、無音ドローンが一般用に普及が難しい理由や、静音性に優れたドローンについても解説します。

この記事を読めばわかること

  • 無音で飛行するドローンはある?
  • 一般用の「完全無音ドローン」の実用化が難しい理由
  • なるべく小さい音でドローンを飛ばす方法
  • 静音性に優れた新たな視点のドローン開発が進む
  • 静音性に優れたおすすめのドローン

この記事を読めば、無音のドローンについての現状を知ることができ、静かにドローンを飛ばす方法や静音性に優れたドローンの選び方がわかりますよ。

無音で飛行するドローンはない

無音で飛行できるドローンは、今現在ありません。

米軍で開発・テストが進んでいる「Black Hornets(スズメバチ)」と呼ばれるドローンが、偵察用として作られているので、静音性はかなり優れているとのことですが、こちらは軍事目的という、非常に特殊分野用。

一般用ドローンの「無音」機能の搭載は難しいとされています。

一般用の「無音ドローン」の実用化が難しい理由

なぜ、無音ドローンの実用化が難しいのか。

大きな理由として、

  • 技術的に難しい
  • 悪用されるリスク、事故や怪我の危険性が高まってしまう

ということがあげられます。

【技術的理由】

基本的にドローンはプロペラやモーターを動かして飛行するので、それらの起動音を完全に消すことは難しいです。

なぜなら、回転数を減らしたり静音モーターを使うと、パワー不足で機体がふらついたり、思ったような飛行ができなくなったりと、ドローン本来のパフォーマンスが行えなくなる可能性が高いからです。

【危険性・悪用リスク的理由】

ドローンの飛行音は、危険・悪用の回避につながっている側面があります。ドローン飛行の際出る音は、なかなかの音量です。

例えば、DJIの​​Phantom 3 の機体の音量は「80dB(デシベル)」だそう。80dBは鉄道の線路脇で感じる騒音レベルといわれているので、その音の大きさは相当ですよね。

しかしだからこそ、ドローンが飛んでいることが認識されやすいというメリットもあります。

最近はハイブリッド車など静かな自動車も増えましたが、後ろから走ってきた静音車が、真横に来るまで気づかず、ドキリとした経験がある方もいるのでは。ドローンが飛んでいる、近くにいると他人に認識させるのは、危険や怪我の回避にも繋がります。

また、悪用されてしまうリスクも見逃せないポイントです。2015年には、首相官邸で放射性物質と発煙筒が搭載されたドローンが見つかるという事件が発生し、世間を騒がせました。

ドローンはカメラを搭載していますし、無音で飛べるドローンは盗撮など犯罪の手助けをしてしまう危険もあります。

上記の技術的・倫理的な理由から、今現在、一般用の無音ドローンの実用化は難しいと考えられています。

なるべく小さい音でドローンを飛ばす方法

ドローン

前述したように、無音ドローンは色々な理由で難しいにしても、騒音レベルの音に対して、少しでも軽減できないかと悩む方は多いと思います。

この章では、なるべく小さい音でドローンを飛ばす方法について解説していきます。

静音設計のプロペラとモーターを選ぶ

静音性ドローンのポイントは2つ。プロペラとモーターです。

そもそも、ドローンのあの大きな音を発生させている大きな要因として、プロペラの回転音とモーターの動作音があります。

ドローンは基本的に4枚のプロペラが回転し、機体を浮かせ飛行させます。プロペラが回るということは空気がかき混ぜられ、その風切り音がどうしても発生してしまうのです。

そしてモーターもドローンを飛ばすためにはフル稼働となり、その動作音もプロペラ音と同じく、確実に発生してしまいます。なので、静音性を重視した設計のプロペラとモーター搭載のドローンを選びましょう。

【プロペラ】

静かさを重視したフライトが希望の場合、商品説明欄などに、静音仕様のプロペラ搭載等、静音性が優れたプロペラであると記載されたドローンを選びましょう。

プロペラの翼端に角度をつけ、音の原因の一つでもある「空気の渦」を抑える工夫が施されているものなど、静音性を高める航空力学的設計で作られたプロペラを採用したドローンが、各メーカーから発売されています。

静音性を謳ったプロペラは別売りもされているので、まずは搭載機能やカメラ性能で機体を選び、静音性に優れたプロペラを別途購入することもできますよ。

その際はプロペラの対応機種かどうか、しっかりと確認をしましょう。

【モーター】

「ブラシレスモーター」採用のドローンは比較的静かです。ドローンに使われているモーターには、ブラシ付きとブラシが付かない(ブラシレス)モーターがあります。

ブラシ付モーター ブラシレスモーター

内部に「ブラシ」と呼ばれる電極と「コミュテータ」と呼ばれる整流子が入ったモーターのこと。この二つの部品を接触させて、モーターを動かすために必要な電力切り替えを行う。

「ブラシ」と「コミュテータ」部分を電子回路に置き換えたモーターのこと。電気的に電力切り替えを行う。

ブラシレスモーターは物質の摩擦が少ないため、動作音が小さいです。その他にも熱が出にくい、長寿命、メンテナンスがしやすいなど多くのメリットが。

DJIのドローンはほぼブラシレスモーターを採用しており、他社製品も基本的に、価格の高いドローンはブラシレスモーターが使われています。

静音性に優れた新たな視点のドローンの開発が進む

ドローン

静音性に優れたドローンを求める声は多く、その開発が進んでいます。

FPVレース用ドローンには、64枚ものプロペラがついたものが登場し、そのテストフライト動画が話題になりました。

一般的なFPVドローンの羽は12枚なので、64枚は驚くべき多さですよね。羽が多いと少ない回転数で十分な推力が得られるため、その静音性は確かです。

また、NTTドコモが2019年4月に発表した屋内向けドローンは、プロペラのない風船型。ヘリウムガスを入れ、超音波振動を活用して飛ぶことができ、スピードは出ないもののとても静かです。

カメラも搭載可能ということで、屋内のイベントなどの運用を想定しているとのこと。

こういった新しい形のドローンも様々な企業が開発を試みており、将来的には静音性に特化した新型ドローンの登場が期待できそうですね。

静音性に優れたおすすめドローン

静音性が高いと評価されているドローンと、そのアイテムを紹介します。

Parrot ANAFI

米軍や日本の自衛隊が正式採用したフランス製ドローン。重量はわずか320gで、ブラシレスモーター採用。最先端の静音設計により、静かな飛行を実現した、折り畳み可能なコンパクトドローンです。

比較動画を見ても、その静音性の高さがわかります。

DJI Mavic 2 Zoom

DJIの様々な面で評価の高いドローンです。
静音性も優れており、さらに低ノイズ飛行を実現できるプロペラも別売されているので、
ドローンを静かに飛ばしたい方におすすめです。

Mavic 2 シリーズ低ノイズプロペラ

まとめ

この記事を簡単にまとめます。

◆無音で飛行するドローンはある?

今現在、無音で飛行できるドローンは市場に登場していない。

一般用の「完全無音ドローン」の実用化が難しい理由は大きく分けて二つ。

・技術的に難しい
プロペラやモーターを動かして飛行するドローンの無音化は今の段階では技術的に難しい。

・悪用されるリスク、事故や怪我の危険性が高まってしまう
飛行音が聞こえないと、ドローンが近くにいると気付きにくく危険。また、テロや盗撮といった犯罪につながってしまう可能性もあるという倫理的理由。

◆なるべく小さい音でドローンを飛ばす方法

・静音性を考えて作られた低ノイズプロペラを選ぶ。
・電力の切り替えを電気で行うブラシレスモーター採用のドローンを選ぶ。

◆静音性に優れた新たな視点のドローン開発が進む

プロペラの羽の数が64枚もあるドローンや、プロペラ自体がないドローンなど、新しい形の機体開発が進んでいる。近い将来、静音性に特化したドローンの誕生に期待。

◆静音性に優れたおすすめドローン

Parrot ANAFI】最先端の静音設計が取り入れられたフランス製ドローン。
DJI Mavic 2 Zoom】離陸時に隣の人と通常会話ができるほど静か、という口コミも。

Mavic 2 シリーズ低ノイズプロペラ 静音飛行を可能にする替プロペラ羽。

この記事では、無音ドローン、ドローンの静音性について解説しました。今後、無音とはいかないまでも、より静かで快適な飛行ができるドローンの登場が期待できそうですね。