「ドローンを使った仕事には何があるの?ドローンのスキルが仕事にできるか知りたい」
「ドローンの仕事の年収は?ドローンの仕事は稼げるの?」
ドローンの操縦スキルがある場合、仕事にできないか気になる人も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、現時点ではドローンの仕事としては多くはないものの将来性が高い状態です。ドローン市場は拡大を続けているので、ドローンの仕事が増える可能性が高いです。また、物流や警備など実証段階の仕事もあり、実用化に至れば仕事が増えるとも考えられています。
要するに、ドローンの仕事の将来は明るいと言えるでしょう。では、ドローンの仕事にはどのようなものがあるのか気になりますよね。ドローンに関する仕事は、下記の3種類があります。
主なドローンの仕事 |
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ドローンパイロット |
目的に応じてドローンを操縦する |
ドローンエンジニア |
ドローンのソフトウェアやハードウェア、アプリケーションの企画や開発、検証などを行う |
ドローン講師 |
ドローンの操縦方法やドローンに関連する知識を教える |
代表的な仕事はドローンを操縦するパイロットです。ドローンを操縦して写真や動画を撮影したり、広大な田園に農薬散布をしたりとさまざまな仕事に活用されています。
仕事により必要な資格や期待できる年収が異なるため、どのような仕事があるのか理解して、ドローンを仕事にする準備をすることが欠かせません。
そこでこの記事では、どのような仕事内容や年収、将来性を始め、ドローンの仕事に就く方法までまとめて解説します。とくにドローンの仕事内容は詳しく解説しているので必見です。
【この記事を読むと分かること】
- ドローンの仕事の現状
- ドローンの仕事の種類と年収、将来性
- ドローンの仕事に必要な資格
- ドローンの仕事が向いている人
- ドローンの仕事に就く方法
この記事を最後まで読めばドローンを使った仕事が理解でき、どのような仕事が選択できるのか明確になります。ドローンを仕事に活用するためにも、ぜひ参考にしてみてください。
副業の方法は?詳しい始め方はこちらをチェック |
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ドローンを仕事にしたい人の中には、副業やフリーランスとして始めたい人もいるかと思います。副業やフリーランスに向いているドローンの仕事内容や詳しい始め方は下記の記事で解説しているので、参考にしてみてください。 |
目次
ドローンの仕事は今は多くはないが将来性はある
ドローンの仕事は現時点では仕事は多くはないものの、将来性が高いです。現時点では求人情報を見ても限定されているものの、今後増えていくと考えられています。なぜ、「将来性が高い」と言えるのかデータをもとに3つの理由を解説していきます。
ドローンの仕事は現時点では多くはないものの将来性が高い理由 |
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①ドローンの仕事が年々拡大している |
ドローン市場が年々拡大している
インプレス総合研究所が調査した「ドローンビジネス調査報告書」によると、ドローンビジネスの市場は2017年より右肩上がりに成長しています。2022年度市場規模は3086億円と推測されており、6年後の2028年度には約3倍の9340億円に達する見込みです。
ドローンビジネスの市場が拡大すると、それに伴いドローンの仕事も増えていきます。今はまだ仕事が少ない分野でも、今後は需要が高まる可能性があります。
とくに農薬散布を行う農業分野や点検分野は、今後より一層普及していく予測です。また、実証実験が活発化している物流分野も注目されており、2025年以降に仕事にできる市場が立ち上がってくると考えられています。
このように、ドローンビジネス市場全体の見通しが明るく、ドローンの仕事も増えていく見込みです。
現在は黎明期に当たり今後成長が見込まれる分野が多い
「ドローンの仕事は3種類ある」でも解説しますが、一言でドローンの仕事と言ってもさまざまな働き方があります。
主なドローンの仕事 |
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ドローンパイロット |
目的に応じてドローンを操縦する |
ドローンエンジニア |
ドローンのソフトウェアやハードウェア、アプリケーションの企画や開発、検証などを行う |
ドローン講師 |
ドローンの操縦方法やドローンに関連する知識を教える |
主流となっているのはドローンパイロットで、空撮や農薬散布、検査など目的に応じてドローンを操縦します。下記はインプレス総合研究所が調査したドローンを使ったサービスの市場規模です。
農業や点検分野は古くから活用されており、黎明期を抜けて成長を継続していると考えられます。一方で、物流や防犯(警備)は黎明期の最中です。
黎明期のビジネスはライバルが少ないものの、仕組み作りからスタートしなければなりません。それだけでなくアクシデントや法律の変化など、さまざまなイレギュラーに対応しなければなりません。仕事として取り組むにはまだ早く、参入しやすい時期を狙う必要があるのです。
このように、ドローンの仕事はまだ成長途中にある分野があり、今後成長期へと移行していく中で仕事が増えると見込まれています。
公的機関もドローンのビジネス活用に前向きな姿勢を示している
経済産業省はここ数年「ドローン関連予算」を大きく捻出しています。2023年度も引き続きドローン導入やドローン関連製品を購入するための補助金が複数設けられており、民間企業のドローン活用をサポートしています。
【2023年の補助金の一例】
- ものづくり・商業・サービス補助⾦
- 成⻑型中⼩企業等研究開発⽀援事業
- 中⼩企業等事業再構築促進事業
また、自治体や地方自治体などに対しても積極的なドローンを推進しており、ドローンを利活用しやすい環境の整備を進めています。
公共機関と民間企業がドローン導入をしやすい基盤を作っているため、さまざまな業種でのドローン活用が活発化していくと考えられています。その結果、ドローンに関連する仕事の需要増加が見込まれています。
ここまで述べたように、ドローンの仕事は今後増えていく可能性が高いです。では、具体的にはどのような仕事があるのか次の章で解説していきます。
ドローンの仕事は3種類ある
ドローンの仕事を大きく分けると、下記の3種類になります。
主なドローンの仕事 |
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ドローンパイロット |
目的に応じてドローンを操縦する |
ドローンエンジニア |
ドローンのソフトウェアやハードウェア、アプリケーションの企画や開発、検証などを行う |
ドローン講師 |
ドローンの操縦方法やドローンに関連する知識を教える |
ここでは、それぞれの仕事の概要と気になる年収をまとめてご紹介します。
仕事①ドローンパイロット
ドローンパイロットとは、ドローンを操縦する仕事です。ドローン操縦士やドローンドライバーと呼ばれることもあります。ドローンパイロットはドローンを遠隔操作して「ドローンパイロットの仕事内容」で解説しているような業務を行います。
ドローンパイロットが行う主な仕事 |
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空撮:動画や写真を撮影する |
仕事内容によって必要な知識や操縦スキルが異なるため、適切なスキルを持ち合わせている必要があります。
例えば、空撮ではドローンに内蔵されている(外付けも可能)カメラを使い、クライアントが望む写真や動画を撮影します。農薬散布ではドローンに指定の農薬を設置し、上空から均一に散布をします。
また、ドローンを操縦するだけでなく
- 作業範囲の確認
- 仕事内容に応じた許可申請
- ドローンの設定やメンテナンス
などもドローンパイロットの仕事に含まれます。法律を厳守し安全に操縦するための幅広い知識や技術を習得していることが求められます。
ドローンパイロットの年収
厚生労働省の調査によると、ドローンパイロットの平均年収は453.8万円です。国税庁が公表している2021年時点の日本人の平均給与は443万円なので、平均的な給与だと言えます。
しかし、ドローンパイロットの場合は仕事内容によって報酬の差が大きく、年収が変動します。例えば、農薬散布は、1回の散布で20万円~30万円の収入が得られます(10haの圃場を想定した場合)。多くの農家と契約できれば、平均年収以上の収入が見込めます。
また、ドローン測量の外注相場は、写真測量で50万円程度(平地4haの場合)です。測量範囲が広かったり定期的な発注があったりすれば、平均以上の年収が見込めるでしょう。
仕事②ドローンエンジニア
ドローンエンジニアは、ドローンの企画や設計、検証を行う仕事です。ドローンドライバーは主にドローンを操縦する仕事ですが、ドローンエンジニアはドローンの製作に携わる点が特徴です。
「ドローンエンジニアの仕事内容」で詳しく解説していますが、ドローンの機体やソフトウェア、アプリケーションの企画や開発に携わり、ニーズのある製品を生み出します。
また、一から新しい機体やソフトウェアを開発するだけでなく
- 既存ドローンをベースにニーズに応じたカスタマイズし産業活用しやすくする
- 既存ドローンのメンテナンスを行う
など、既存ドローンのサポートを担うケースもあります。
ドローンエンジニアの年収
ドローンエンジニアの年収は、500万円~700万円程度が相場です。ドローン機体の設計では航空工学・材料力学・電子工学、ソフトウェアではプログラミング言語などの専門知識が必要なので年収も高めとなっています。
また、ドローン分野でもAIを含むICT(デジタル化した情報を通信を使い受送信する技術)技術の需要があり、この分野に関する知見がある場合はより高い年収を目指せる傾向があります。
仕事③ドローン講師
ドローン講師は、ドローンの操縦方法やドローンを操縦するうえで必要な知識を教える仕事です。「ドローン講師の仕事内容」で詳しく解説していますが、主に
- ドローンを操縦するための実技
- ドローンに関する法律や必要な申請などを学ぶ座学
の2つを教えます。ドローン講師として活躍する他に、セミナー講師やブログなどでの情報発信など自身の持つ知識や技術を武器に仕事をします。
ドローン講師の年収
ドローン講師の年収は、300万円~400万円程度が相場です。平均的な年収となっており、そこまで高いとは言えないでしょう。しかし、ドローン講師の持つ知識や技術はセミナー開催やブログでの情報発信など、副業につなげやすいです。
ドローンスクールの講師として勤務しながら個人セミナーを開催するなど仕事の方法を工夫すれば、平均年収以上を目指せるでしょう。
ドローンパイロットの仕事内容
ここからは、それぞれの仕事内容をより詳しく見ていきましょう。まずは、ドローンパイロットの仕事内容です。ドローンパイロットは、主に下記の業務で活躍します。
現時点で一定の市場があるドローンパイロットの仕事 |
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空撮 |
空中から動画や写真を撮影する |
農薬散布 |
畑や森林などの広域に農薬を散布する |
測量 |
写真測量やレーザー測量の技術を使い地形や建物などを測量する |
点検 |
設備やインフラの点検を行う |
ドローンショー |
複数台のドローンを同時に飛ばしてダイナミックな動きをする |
現時点では実証段階だが今後拡大見込みのドローンパイロットの仕事 |
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警備 |
スポーツ施設やイベントなどの広域警備や巡回を行う |
物流 |
ドローンを使い輸送や配送を行う |
水質検査 |
水中ドローンを使い河川や湖、ダムの水質検査をする |
仕事内容によって、必要なスキルや資格が異なります。将来性も変わってくるので気になる仕事内容をチェックしてみてください。
空撮:動画や写真を撮影する
空撮は、ドローンに内蔵されているカメラ、もしくは高性能なカメラを取り付けて上空から撮影をする仕事です。下記のように、街並みや人を見下ろすダイナミックな構造の動画や写真が撮影できます。
空撮の仕事は、主に下記の4つがあります。
空撮の仕事 |
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映画・テレビの撮影 |
映画やテレビ番組で使われるドローン映像を撮影する |
報道撮影 |
事件発生時や災害時に発生現場の様子を空撮し報道する |
プロモーション撮影 |
CMやアーティストのプロモーション映像、企業のプロモーション用映像などを撮影する |
写真や動画素材を販売 |
ドローンを使い撮影した素材をストックフォトサービスで販売する |
映画やテレビ番組の空撮は今までヘリコプターを使用していましたが、今はドローンが主流になりつつあります。
ドローンならアングルや高度変更が容易にでき、思い描いていたシーンを撮影できるからです。一方で、さまざまな要望に応えながらクオリティの高い空撮をしなければならないため、仕事としての難易度は高いと言えるでしょう。
また、CMや企業、アーティストのプロモーション映像にも空撮が活用されるようになってきました。この領域は依頼者により求めるクオリティが異なるため、仕事の難易度が変わります。芸能事務所や企業からの依頼となると、要望を汲み取り具現化するスキルが問われます。
副業として始めやすいのが、空撮した写真や動画を下記のようなストックフォトサービスで販売する方法です。サービスにより価格設定が異なりますが、1枚あたり100円~5,000円程度で販売できます。
【ストックフォトサービスの一例】
ストックフォトはブログや資料のイメージ画像を始めさまざまな用途で使われるため、汎用性の高い写真や動画を撮影できれば収益につながる可能性があります。最近はVR(仮想現実)用素材としても注目されており、用途が広がっています。
空撮の仕事の現状・将来性
空撮の仕事は、現時点で普及フェーズに入っています。テレビや映画ではヘリコプターに代わって活用されていますし、報道分野では社内にドローンを操作できる人材を配置しているケースもあります。
一方で、ミスを許さない現場もあり、高い操縦スキルや現場での柔軟性が求められる仕事になってきています。このように、空撮の仕事は一定数ある状況で、今後も拡大していく見込みです。
ドローンの空撮に必要な機材や空撮の申請方法は下記でも解説しているので、参考にしてみてください。
ドローン空撮(撮影)の魅力!必要機材・資格/許可申請から依頼相場まで解説
農薬散布:広範囲に農薬を散布する
農薬散布は、ドローンを使い広範囲に農薬を散布する仕事です。以前は手動やヘリコプターで農薬散布を行っていましたが
- 手動:農薬散布をしている人材の高齢化や人手不足
- ヘリコプター:導入、維持コストが高い
という課題がありました。そこで、ヘリコプターよりも導入しやすく操作が簡単なドローンが注目を集めるようになりました。ドローンでの農薬散布を仕事にするには、主に3つの方法があります。
農薬散布を仕事にする方法 |
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農家や地域とのつながりを構築する |
農家や地域とつながり持ちお悩みを聞きながらドローンでの農薬散布導入を行う |
農薬散布代行業者に所属する |
社員や契約社員、フリーランスとして農薬散布代行をしている業者に所属する |
農薬散布代行事業を始める |
自分で農薬散布代行事業を始める |
まずは、農薬散布の需要がありそうな農家や地域とつながりを持ち、農薬散布を任せてもらえるようにすることです。比較的高齢者が多い農業従事者は横のつながりを重要視する傾向があるため、関係構築がとても重要です。
ドローンでの農薬散布のメリットや価値をしっかりと伝え、任せてもらえる範囲を増やしていくことが賢明でしょう。起動に乗れば、農薬散布事業を開始することも検討できます。
自分で仕事を獲得することに抵抗がある場合は、農薬散布代行業者に所属することも一つの方法です。ドローンを活用した農薬散布代行業者は増えてきているので、一定の技術があれば農薬散布に特化したドローンドライバーとして活躍できるでしょう。
【農林水産航空協会の認定ドローンを扱うケースは資格が必要】
農業に使用するドローンは危険物(農薬)を扱うため、他のドローンよりも高い安全性が求められます。そこで、農林水産航空協会とUTCのいずれかがドローンの機体性能を厳しく検証し、認証を行っています。
農林水産航空協会やUTCの認証を受けた認証機を購入するには、対象機種に応じた産業用マルチローター技能認定を受ける必要があります(2023年5月時点での認証機体はこちらです)。
産業用マルチローター技能認定に関しては下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
農薬散布の仕事の現状・将来性
ドローンでの農薬散布は、既にビジネスとして成立しています。先ほども述べたように、ドローンでの農薬散布は、農業が抱える人手不足や高齢化の課題を解決する糸口になっています。
農林水産省が公表している「令和4年度農業分野におけるドローンの活用状況」によると、ドローンによる農薬散布範囲は年々増加しています。
参考:農林水産省「令和4年度農業分野におけるドローンの活用状況」(単位:Ha)
ドローンでの農薬散布に向いている農薬数も拡大しており、ドローンで農薬散布しやすい環境も整備されつつあります。実際に農薬散布ビジネスで成功している企業もあり、今後もドローンを使った代表的な仕事として普及していくでしょう。
ドローンでの農薬散布に関しては下記の記事でもまとめているので、参考にしてみてください。
ドローンの農薬散布ビジネスは儲かる?費用や実例・参入のポイントも
測量:土地や道路の測量をする
ドローン測量は、写真測量やレーザー測量の技術を使い地形や建物などの位置や状況を調査する仕事です。具体的にはドローンに搭載もしくは外付けしているレーザーやカメラを用いて、距離や位置を測定します。
従来は
- 人は歩きながら測量を行う
- 飛行機を使い上空から測量を行う
の2つが主流でしたがどちらも手間がかかること、複数の人員確保が必要なことが課題でした。ドローンを使うことで、効率よく測量ができるようになりました。
ドローンでの測量の仕事は、測量士や測量士補の国家資格が必要です。資格を保有したうえで仕事を受けるには、公共機関の案件と民間の案件の2つが主流です。
案件の種類 |
概要 |
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公共機関から受ける測量案件 |
地方自治体や国が公共工事の入札を行い外部の業者に依頼することが多い |
民間企業から受ける測量案件 |
ゼネコン(総合土建業者)やコンサルティング会社が測量だけ外部委託するか、自社で行うか決める |
公共機関の案件は、公共測量マニュアルに沿って測量を進めます。細かく条件が定められているので、高いスキルと測量の知識が求められます。ときには被災地や災害地の測量に活用されるケースもあります。
また、民間企業では、建物や土地、道路など建築業界からの測量依頼が一定数あります。こちらも現場に応じた建築や測量や法律の知識が求められます。
測量の仕事の現状・将来性
ドローン測量は測量士や測量士補の資格が必要なので、建設会社や測量会社での導入が拡大しつつある状態です。大手の建設会社では、ドローン測量ができる基盤を整えているケースも見受けられます。
国や自治体はDX(デジタルトランスフォーメーション:デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革すること)の観点から新技術導入を推奨しているため、積極的なドローン使用を呼び掛けています。
そのため、将来的には今よりもドローン測量が普及し、ドローン測量の仕事が増えると考えることができるでしょう。ドローン測量のメリットや始め方は下記の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。
ドローン測量とは?メリットデメリットや始め方(料金・資格等)をインタビュー!
点検:設備やインフラの点検をする
ドローンは、設備やインフラの点検業務にも活用されています。具体的には
- ドローンに内蔵されている、もしくは取り付けられているカメラを使い目視点検をする
- ドローンに遠赤外線カメラを取り付けて危険箇所の点検をする
- マッピング技術を活用して点検箇所を立体的に捉え不備がないか解析する
などの方法で点検をします。現在は屋根や太陽光パネル、ビル、橋梁など人の手では点検が難しい場所や危険を伴う場所への点検に導入されています。
点検業務も測量と同様に、公共機関の案件と民間の案件の2つが主流です。
案件の種類 |
概要 |
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公共機関から受ける点検案件 |
道路やダム、橋梁などのインフラ点検が主流。 |
民間企業から受ける点検案件 |
屋根やソーラーパネル、ビル壁面、船舶などの設備点検が主流。 |
公共機関から受ける業務は、道路やダムな大がかりなインフラ点検が主流です。入札を行い外部業者に委託することが主流になるので、一定の実績やスキルが問われることがありハードルが高くなっています。
一方で、民間企業から受ける業務は屋根やソーラーパネルの点検など、比較的単価の低いものがあります。このような点検なら新規参入のハードルが低いでしょう。
【民間資格を取得してスキルアップをすることが可能】
点検業務に関しては、点検業務のスキルアップにつながる下記のような民間資格があります。
携わりたい仕事に応じて資格を取得し、知識や技術を身につけることが可能です。
点検の仕事の現状・将来性
ドローン点検の市場は年々拡大しており、2025年には約1,700億円規模に到達すると予測されています。点検業務の効率化と人手不足解消のために、より一層活用が進むと考えられています。
また、今後は
- 工場や倉庫の室内点検への活用
- 多様なセンサー搭載による機能の拡張
などが見込まれており、点検業務の幅が広がっていくでしょう。このように、ドローンによる点検業務も今後注目される仕事の1つだと言えます。ドローンの点検業務については下記の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。
ドローン点検とは?9分野の導入事例とメリット・現状の課題を解説
橋梁点検にドローンが活用される理由は?メリット・デメリットを徹底解説
ドローンでの屋根点検に資格は必要なし。点検パターンと始め方を紹介
ドローンショー:ドローンを使いエンターテイメントを提供する
ドローンショーとは、複数のドローンを同時に飛ばしてさまざまな演出をするエンターテインメントです。
記憶に新しいのは、東京オリンピックの開会式です。1,824機ものドローンが集結し、夜空を彩りました。市松模様のエンブレムから地球儀の形へと変化するなど視覚的な仕掛けが多く、多くの人々を圧巻させました。
この事例のように、ドローンショーではドローン自体にLEDライトなどを搭載し、決められたフォーメーションに沿ってドローンを操縦します。演出に沿って的確な動きをしなければならないため、操縦スキルが求められる仕事だと言えるでしょう。
ドローンショーでは一度に数百~数千単位のドローンを動かすため、個人で行うことは無理があります。ドローンショーの企画、運営をしているイベント会社に所属して、ドローンショーの仕事を受けることが一般的です。
ドローンショーの仕事の現状・将来性
ドローンのエンターテインメント活用は広がりを見せており、すでに商用化・実用化フェーズにあります。
オリンピック開会式で認知度が向上したことを機に、これから増えていくことが予想されます。夜空に文字やキャラクターを描くだけでなく、企業広告としても注目を集めていくでしょう。
また、ドローンショーの運営会社とドローンスクールが連携し、ドローンの操縦スキルを仕事にするバックアップをするケースも出てきています。
警備:施設内の警備を行う
ドローン警備は、人に代わってドローンが警備を行う仕事です。
- 工場内や敷地内にドローンを飛行させて不審者の侵入などがないか警備する
- イベント会場やレジャー施設などの上空をドローンが巡回して不審者の侵入などがないか警備する
などドローンを操縦し警備業務を行います。実際にKDDIは、埼玉スタジアム2002でスマートドローンを警備に応用する実証実験を行いました。この実証実験では上空のドローンが広大な敷地内から不審者を見つけ出し、巡回ドローンが不審者のもとに急行することに成功しています。
ただし、警備は操縦ミスが重大なトラブルにつながる可能性があるため、高いスキルが求められます。また、設備投資に費用がかかることから、仕事として普及する段階には至っていません。
参考:KDDI「警備用スマートドローンの実証実験で見えてきたメリット」
【ドローン警備には資格が必要】
ドローン警備は、「警備員指導教育責任者」を配置した環境下で機械警備業務管理者資格(機械警備をするための国家資格)を有している人でなければ操縦ができません。
ドローン操縦さえできれば手軽にチャレンジできる仕事ではないので、留意しておきましょう。
警備の仕事の現状・将来性
ドローン警備は実証が進んできたものの、商用化はまだ先になると考えられています。現状は
- ドローン警備を導入するハードルの高さ
- 初期投資のコスト
- 操縦ミスや連携ミスが起きたときの対処
が課題となっています。一方で、国際イベントや大型イベントでのドローン警備や災害時のドローン警備などドローン警備への期待が高まっていることも確かです。
今後、ドローン警備事業者認証ガイドラインなどの整備を検討しているので、環境が整えばドローン警備の商用化が見込めるでしょう。
物流:小型荷物の配送を行う
ドローン物流は、ドローンの目視外飛行を行い指定の場所に荷物を届ける仕事です。
- 一定の拠点間の輸送
- エンドユーザーへと届ける配送
- 災害時に物資の配送や運搬を行う
など、ドローンが運搬できるサイズの荷物の配送や運搬業務を担います。物流の人手不足や離島、山間部への配送課題を解決する方法として注目されています。ドローン物流現在国や民間企業が社会的実装に向けて実証を繰り返している最中で、まだ商用化には至っていません。
とは言え着実に商用化に向けて進歩しており、2023年3月には日本郵便が目視外飛行で第三者上空を飛行し荷物を配送する試行を実施しました。この取り組みは日本初のレベル4飛行の事例となり、ドローンによる配送が現実味を帯びてきています。
参考:東洋経済新聞「日本郵便が導入急ぐ「山間部ドローン配送」の実力」
【ドローン物流に携わるなら一等無人航空機操縦士資格が必要】
ドローン物流は事例にあったように、今後は第三者上空を目視外飛行で操縦することが前提となるでしょう。そのため、ドローン操縦の国家資格である一等無人航空機操縦士資格が必要です。
一等無人航空機操縦士資格については「ドローンの仕事をするなら国家資格を取得したほうがいい」で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
物流の仕事の現状・将来性
物流ドローンは現在実証段階で、まだ商用化に至っていません。しかし、2022年12月からレベル4(第三者上空を目視外飛行する)の飛行が可能になったことで、ドローン物流が現実味を帯びてきました。
日本郵便の事例のような実証も進んでいるため、まずは一定区間の輸送から商用化するのではと考えられています。現時点では、2025年以降に本格的に市場ができてくる見込みです。
しかしながら
- ドローンから荷物が落下し破損するリスク
- ドローンや荷物が盗難されるリスク
- ドローンが運べる荷物に制限がある
など、対処するべき課題は多いです。
水質調査:河川やダムの水質を調査する
水中ドローンを活用して、水質調査を行う仕事もあります。水中ドローンは水の中を潜水、潜航できるため、
- ダムや河川などの水質調査
- 水中にある橋桁や防波堤などの建造物の検査
- 船の船体や船底の調査
- 台風被害の調査
などへの活用が検討できます。実際に2022年には琵琶湖の水質調査に、水中ドローンが活用されました。しかし、水中ドローンは操作が難しいことや産業用としてハイスペックな製品が少ないなどの課題があります。そのため、現時点ではすぐに仕事にすることは難しいでしょう。
水質検査の仕事の現状・将来性
水中ドローンによる水質調査はまだまだ実証段階で、普及しているとは言い難いです。本格的な商用化が進むのはまだ先になるでしょう。ドローンでの水質検査は
- 水中でのドローンの動きを均一化することが難しい
- 一度に運搬できる水量が限定されている
- 法整備が進んでいない
などの課題があるためです。一方で、琵琶湖や神奈川県営水道局のように、ドローンを使い水質検査を行うケースも出始めています。人の手により行うことが難しい領域だからこそ、今後の商用化が期待されています。
ドローンエンジニアの仕事内容
ドローンエンジニアは、ドローンの企画や検証、カスタマイズなどを行う仕事です。ドローンの製作を行っている企業や今後ドローン業界に参入したいメーカーなどが就職先となります。主な業務は、下記の3つに分かれています。
ドローンエンジニアの主な仕事 |
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企画 |
ドローンの機体やソフトウェア、アプリケーションの企画を行う。コンセプトや性能を明確にして、どのようなドローン、ソフトウェアを製作するべきか決める。 |
実装 |
企画をもとに開発を進めていく。実際に開発を進める中で気付くことも多く、改善を繰り返して根気よく取り組む。 |
検証 |
完成した機体やソフトウェアに問題がないか検証を行う。 |
ハードウェアやソフトウェア、アプリケーションの企画はもちろん、開発や検証を行います。まだ発展途上の分野なので先駆者が少なく、幅広い知識や思考力が求められます。
また、産業用ドローンを扱う場合は、下記のような業務を担うこともあります。
- 業務内容に応じた既存ドローンのカスタマイズ
- ドローンの修理やアフターメンテナンス
例えば、ドローン測量を行いたい場合は、測量する場所や欲しい機能に応じたカスタマイズを行うことがあります。ドローンの安全性や性能を担保し、どのようなカスタマイズが可能か検討することもエンジニアの業務です。
ドローンエンジニアに必要な資格
ドローンエンジニアに必須の資格はありませんが、専門性の高い分野なので下記のようなスキルを持っていたほうが有利です。
ドローンエンジニアに求められるスキル |
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ハードウェア |
航空工学・材料力学・電子工学などの知識 |
ソフトウェア |
C言語・C++・Pythonなどの基本的なプログラム言語 |
また、上記のスキルに加えて、ドローンの用途に応じた知識も必要となるでしょう。例えば、測量で使用するのであれば、測量の基礎知識やドローン測量の方法などを理解しておく必要があります。
ドローンエンジニアとしての知識を養う講座やスクールもあるので、活用を検討してみるといいでしょう。
【ドローンエンジニアの知識や技術を養う講座やスクールの一例】
ドローンエンジニアの仕事の現状・将来性
現在ドローンエンジニアは不足しており、一定数の求人がある状況です。今後ドローンビジネスが拡大するに連れて、よりドローンエンジニアの需要も増えると考えられています。
とくに、ドローンのカスタマイズはドローンの普及に伴い、増えていくでしょう。また、ドローン業界へのベンチャー企業参入が進み、優秀なエンジニア確保に奮闘している状況です。エンジニアとしての一定のスキルがあれば、より好条件での採用が見込めるかもしれません。
ドローン講師の仕事内容
ドローン講師は、ドローンに関する知識を教える仕事です。個人で教えることも可能ですが、主にドローンスクールの講師として活躍します。
ドローン講師が教える主な分野は、ドローンの操縦方法と法律や手続きなどの基礎知識の2つです。「ドローンの操縦をしてみたい」「ドローンを仕事にしたい」という受講者に向けて、分かりやすく教えることが求められます。
ドローン講師が教える主な知識 |
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実技 |
ドローンの操作方法や扱い方を学ぶ |
座学 |
ドローンに関する法律やドローンを使うための各種申請などドローンに関わる基礎知識を学ぶ |
また、自身のドローンに関する知識をブログやYouTubeなどで発信することも可能です。ドローンは年々興味や関心が高まっている分野なので、質の高い情報発信ができれば副業として収入を獲得できるでしょう。
ドローン講師に必要な資格
ドローン講師に必須な資格はありません。しかし、ドローンスクールで勤務する場合は、スクールが認定を受けている団体のインストラクター資格が必要となる場合があります。
例えば、ドローン操縦士協会(DPA)認定する「ドローン操縦士回転翼3級」の講師になるには、「ドローン操縦士回転翼3級インストラクター」の資格が必要です。
また、DJIJAPANの認定資格である「DJIスペシャリスト」の講師になるには、「DJIインストラクター」の資格が必要です。インストラクター向けの資格はより高い知識や技術が必要なので、難易度が高くなっています。
このように、ドローンスクールでの講師を希望する場合は、事前に必要な資格はないか確認しておくといいでしょう。
ドローン講師の仕事の現状・将来性
ドローン講師の仕事は既に普及しており、今後も安定してあると考えられます。下記は全国のドローン講習団体(無人航空機の操縦者に対する講習等を実施する団体として国土交通省に登録された機関)数の推移ですが、右肩上がりで増えていることが分かります。
スクールが増えるとその分ドローン講師も必要となるため、今後も一定の需要があるでしょう。また、2022年12月からドローン国家資格が開始したことで、試験対策を行う新たな市場も生まれました。
ドローンの法律や知識は変化していくため知識を身につけることが大変ではありますが、正しい知識や一定の技術があれば長く活躍できそうです。
【ドローンに携わる他の仕事は?】
ここまでドローンを使う主な仕事を紹介してきました。ドローンに関わる他の仕事としては、下記のようなものがあります。
- ドローンのレンタル業
- ドローンの保険業
- ドローン練習場の運営
- ドローンに関するセキュリティサービス業
これらの仕事もドローンビジネス市場が拡大することで、需要が高まると考えられます。
ドローンの仕事をするなら国家資格を取得したほうがいい
ドローンを仕事にするなら、国家資格を取得したほうがいいです。ドローンの国家資格とは、2022年12月5日からスタートしたドローンの操縦ライセンス制度のことです。
国家資格であるドローンの操縦ライセンスの種類 |
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一等無人航空機操縦士 |
特定飛行のスキルや知識の保有・第三者の上空を目視外かつ補助者なしで飛行できる(特定飛行の一部の許可申請を簡略化できる) |
二等無人航空機操縦士 |
特定飛行(立入管理区画上空飛行)のスキルや知識を保有(特定飛行の一部の許可申請を簡略化できる) |
下記の9つの特定飛行と最大離陸重量25kg以上の飛行を行う場合は、国家資格が必要もしくは推奨されています。
特定飛行は、ドローンを仕事にする際に該当するケースが多いです。ではなぜ、特定飛行をするときに国家資格が必要、もしくは推奨されるのでしょうか?これには3つの理由があります。
ドローンの国家試験を取得したほうがいい理由 |
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①特定飛行の事前申請を簡略化できることがある |
国家試験を取得するべきか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
特定飛行の事前申請を簡略化できることがある
ドローンの国家試験を保有していると、特定飛行の事前申請を簡略化できることがあります。現状特定飛行に該当する場合は、その都度事前申請が必要で、非常に手間がかかります。国家資格を持っていると一部の申請が簡略化または省略でき、ドローンを仕事で使いやすくなります。
【省略できる特定飛行】
- 人や物との距離が30m以内となる飛行
- 夜間飛行
- 目視外飛行(機体を目視できない状態での飛行)
- 人口集中地区上空の飛行
※最大離陸重量25kg未満、立入管理措置をしている場合
※上記以外は簡略化できる
一等無人航空機操縦士を取得していると第三者の上空を目視外かつ補助者なしで飛行できる
一等無人航空機操縦士を取得していると、第三者の上空を目視外かつ補助者なしで飛行できます(事前申請は必要)。例えば、イベント施設の警備や空撮、物流など、多くの人の上空を飛行してドローンを活用できるようになります。
とくに物流業界は、今後第三者上空を目視外飛行で操縦することが前提となるでしょう。そのため、ドローン操縦の国家資格である一等無人航空機操縦士資格を取得していたほうが仕事を獲得しやすいです。
ドローンを扱うプロとしての信頼性が増す
ドローンの国家試験を保有していると、ドローンを扱うプロとしての信頼性が増します。ドローンは資格がなくても操縦できますが、国家資格があることでスキルや知識の証明になります。
とくに、ビジネス活用する場合は、国家資格を持っていたほうがクライアントへのアピールポイントになるでしょう。
クライアント側も国家資格を保有しているなら安心と判断するケースがあるので、仕事が獲得しやすくなるはずです。このように、ドローンの国家資格を保有すると、仕事で使いやすくなります。
ドローンの国家資格については、下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
【2023年2月最新】ドローンの国家資格(免許)制度!費用・いつから・取り方・免除についてなど全まとめ
【ドローンの国家資格を活用するには機体認証が必要】
国家資格による優遇措置を受けるには、機体認証済みのドローンを使用する必要があります。機体認証済みのドローンと国家資格の2つがセットで必要となることを認識しておきましょう。
※機体認証とは別に「機体登録制度」があります。これは、重量(本体重量+バッテリー重量)が100g以上のドローンの登録を義務化した制度です。機体認証とは別に、100g以上のドローンであれば必ず登録しなければなりません。
ドローンの仕事が向いている人
ここまで、ドローンの仕事について詳しく解説してきました。「ドローンの仕事は魅力的だけど、自分は向いているのか不安」と感じている人もいるでしょう。そこで、ここではドローンの仕事が向いている人の3つの特徴をご紹介します。
ドローンの仕事が向いている人は? |
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①判断力があり臨機応変な対応ができる |
自分に当てはまる部分はないか、ぜひ参考にしてみてください。
判断力があり臨機応変な対応ができる
1つ目は、判断力があり臨機応変な対応ができることです。ドライバーの場合は、ドローンを飛ばす環境に応じた臨機応変な判断が求められます。上空の状態は、ドローンを飛ばしてみないと分かりません。シミュレーションはできますが、現状と異なることは多々あります。
- ドローンが飛行する場所の地形
- 天候や風向き
- 時間帯
などを常に考慮して、適切な判断をしなければなりません。突然の天候不良な強風に見舞われた場合には、安全性を考え中止の判断をすることも必要です。また、クライアントから要求されたことであっても、現状を鑑みて難しい場合は、断る勇気も要るでしょう。
ドローンエンジニアも新しい試みや課題の解決などに携わるため、臨機応変な対応が求められます。例えば、設計通りに製造しても、思ったような動作ができないケースがあります。このときも焦らず検証を積み、どのような改善ができるか判断することが必要です。
このように、ドローンの仕事では
- 現状に応じた適切な判断ができる
- 想定外のことが起きても焦らず対応できる
といったスキルが求められます。
想像力を持ちリスクや計画を想定できる
2つ目は、想像力を持ってあらかじめさまざまなケースを想定できることです。先ほども述べたように、空中はドローンを飛ばしてみなければ分からないことが多いです。だからといって想定や準備もしないで仕事に挑むと、大きなトラブルにつながる可能性があります。
例えば、農薬散布ならどのような手順で散布をすることが望ましいのか、天候や風向きなど懸念点があるのか事前に想定し、そのうえで計画を立てることが必要です。
また、空撮を行う場合もどのレンズや機能を使えば理想の映像が撮影できるのか、どのようにドローンを操縦すると効率よく撮影できるのかなど想定しなければなりません。
ドローンの仕事は現場の状況に左右されることが多いですが、だからこそあらゆるリスクや手法を想定し計画を立てられる人が向いています。
学び続ける姿勢がある
3つ目は、ドローンに関する知識を学び続ける姿勢があることです。ドローンは法的な整備や技術が発展途上で、今後どんどん変化していくことが考えられます。そのため、常に新しい知識を吸収し学び続ける姿勢が必要です。
一例で言うと、2022年12月からドローンの操縦ライセンス制度が開始しました。2022年12月以前にドローンについて学んだ人がこのことを知らずに仕事をすると、承認申請やクライアントとの打ち合わせ時に分からないことが出てきます。この状況では、安心して仕事を任せてもらえないでしょう。
今後もドローンに関する法律や仕組みの変化は起こり得ます。ドローンを扱うプロとして、常に新しい情報や知識を身につける姿勢がないとドローンの仕事を継続することは難しいでしょう。
体力に自信がある
4つ目は、体力に自信があることです。ドローンパイロットの業務は、基本的に野外で行います。いわば「現場仕事」が中心です。重い荷物を現場まで運びセットをして、業務を遂行しなければなりません。
それだけでなくドローン操縦時は集中力を駆使しドローンのルートを見守る必要があるので、気を抜ける瞬間がなかなかありません。他にも
- バッテリー交換
- 農薬散布や荷物運搬の場合は運搬物の取り付け、取り外し
など、コンスタントに行う業務も多いです。ドローンを操縦すると聞くと手元を動かすだけと感じるかもしれませんが、実際は肉体労働が多く体力に自信がある人に向いています。
ドローンの仕事に就く4つの方法
最後に、ドローンの仕事に就く具体的な4つの方法をご紹介します。
ドローンの仕事に就く4つの方法 |
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①求人サイトや転職サイトを利用して仕事を探す |
どのようにドローンの仕事に就くのか、どのようにドローンの仕事を探せばいいのか参考にしてみてください。
求人サイトや転職サイトを利用して仕事を探す
まずは、求人サイトや転職サイトを利用してドローンに関する仕事を探すことです。ドローンの仕事自体は多くないものの、根気よく探せば普及段階に至っている分野の求人を見つけることができます。
ドローンの仕事が探せる求人サイトや検索エンジンの一例としては、下記が該当します。
ドローンの仕事が探せるサイトやプラットフォーム |
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ドローンパイロットに特化した求人プラットフォーム。 |
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求人情報専門のサービスなので、複数の求人サイトの情報をまとめて閲覧できる。 |
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転職に特化した求人サイト。キャリアやスキルを重視する求人が多いためドローンのスキルを活かした求人を探せる。 |
求人サイトにアクセスして、自分の望む業務内容や要件の求人を探します。見つかった場合には、応募して次のステップへと進みます。
一部未経験可能なものもありますが、基本的にはドローンの知識やスキルが求められる求人が多いです。
- 既にドローンに関する資格を取得している
- ドローンに携わる仕事をしたことがある
という場合に、有効な方法だと言えるでしょう。
ドローンと関連性の高い職業に就く
希望する業種でのドローンの仕事が少ない場合は、関連性の高い職業に就くことも一つの方法です。
例えば、ドローン測量をするには、測量士や測量士補の資格が必要です。この資格がある場合は測量会社や建設会社に入社をして、入社後にドローン導入を打診することが検討できます。
もちろんドローンの導入にはコストがかかるため必ず前向きに検討してもらえるわけではないですが、ドローンの普及とともにドローンを扱う日が来るかもしれません。
また、空撮がしたい場合は映像会社や撮影会社に入社をして、ドローンでの空撮を提案してみるのもいいでしょう。ドローンは今後の発展が見込めるからこそ、企業の内側から変革を起こすことも検討できます。
フリーランスや個人事業主としてドローンの仕事をする
ドローンは機材があれば、フリーランスや個人事業主として仕事をすることが可能です。
厚生労働省が公表している資料によると、自営、フリーランスのドローンドライバーは12.5%にのぼります。一定数の人が自営やフリーランスとして活躍しているため、目指すことはできるでしょう。
しかし、フリーランスや個人事業主で活躍するには
- 仕事で使えるハイスペックなドローンが必要
- 承認申請などの手続きをすべて自分で行う必要がある
- 仕事の獲得が難しい
- トラブルが起きたときの対応が難しい
などの課題があるため、あらかじめ念頭に置いて検討することが大切です。
具体的な仕事取得の方法は
- クラウドソーシングサービスに登録をする
- スキルマーケットでドローンのスキルを販売する
- ブログやYouTubeで情報発信をする
- 該当する仕事に従事している人と仲良くなり業界のつながりを構築する
などが考えられます。例えば、既にドローンに関する知識や技術がある場合はクラウドソーシングサービスやスキルマーケットに登録して、自分のスキルを強みに仕事を増やしていくことができるでしょう。
【ドローンの仕事獲得は関係構築が鍵】
ドローンの仕事を獲得する方法として、知り合いの紹介やドローンスクールの紹介が一定数あるようです。つまり、ドローンの仕事を共有できるコミュニティに所属していることが鍵になります。
仕事の獲得に悩んでいる場合は、
- SNSやプラットフォームを通じてつながりを作る
- セミナーや交流会に参加する
- 求人紹介にも注力しているドローンスクールに通う
など、ドローン業界の人材とのつながりを持つ工夫をしてみるといいでしょう。
副業から始める
冒頭でも述べたように、現時点ではドローンの仕事は多いとは言えません。例えば、ドローン空撮は約8割が副業・兼業の状態です。まずは副業でドローンの仕事が増える将来に向けてスキルを鍛えるのも一つの方法です。
アルバイトや副業はできる業務が限られますが、未経験可能な案件が増えます。また、週に1回や空いている時間などを使い手軽に始められるため、負荷が少ないです。
- ドローンの仕事がしたいけれど思ったような仕事がない
- ドローンの仕事で安定した収入が得られる自信がない
という場合は、副業からのスタートがおすすめです。ドローンの副業については下記の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。
ドローン副業でできる4つの仕事|初心者でもできる始め方や報酬を解説
まとめ
いかがでしたか?ドローンの仕事内容や年収、将来性などが分かり、ドローンを使ってどのような仕事ができるのかイメージできたかと思います。最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。
〇ドローンの仕事は現時点では仕事は少ないものの、下記の理由から将来性が高い
①ドローンの仕事が年々拡大している
②現在は黎明期に当たり今後成長が見込まれる分野が多い
③公的機関もドローンのビジネス活用に前向きな姿勢を示している
〇ドローンの仕事は大きく次の3つに分かれる
主なドローンの仕事 |
年収 |
将来性 |
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ドローンパイロット |
目的に応じてドローンを操縦する |
平均年収は453.8万円 |
仕事内容によって将来性は異なるが、どの領域も今後成長すると考えられる |
ドローンエンジニア |
ドローンのソフトウェアやハードウェア、アプリケーションの企画や開発、検証などを行う |
500万円~700万円程度が相場 |
ドローンの仕事や需要が増えるため、エンジニアの必要性も高くなると考えられる |
ドローン講師 |
ドローンの操縦方法やドローンに関連する知識を教える |
300万円~400万円程度が相場 |
ドローンスクール数が増え続けており、一定の仕事があると予測できる |
〇ドローンの仕事をするなら国家資格を取得したほうがいい
〇ドローンの仕事が向いている人の特徴は次の4つ
①判断力があり臨機応変な対応ができる
②想像力を持ちリスクや計画を想定できる
③学び続ける姿勢がある
④体力に自信がある
〇ドローンの仕事に就く方法は次の4つ
①求人サイトや転職サイトを利用して仕事を探す
②ドローンと関連性の高い職業に就く
③フリーランスや個人事業主としてドローンの仕事をする
④副業から始める
ドローンの仕事は、今後増加する見込みです。現時点では仕事にできなくても、副業から始めて将来につなげることも可能です。この記事を参考に、ドローンに関するスキルを活かして仕事ができることを願っています。