おすすめが見つかる!個人事業主がドローンに使える助成金・補助金

個人事業主の皆さんがドローン導入を考えたとき、やはり“先立つもの”について検討しないわけにはいきませんよね。

そんなときこそ公的な助成金・補助金が役立ちます!

ドローンに関連した取り組みに個人事業主が利用できる助成金・補助金は複数あり、おそらく多くの人が想像しているよりも使い勝手のよい制度となっています。

採択率が驚くほど高いものもあるので、はじめから見向きもしないというのはあまりにももったいない……!

この記事では、事業でのドローン利活用を考えている個人事業主が利用可能な助成金・補助金をご紹介しています。

代表的な助成制度だけでなく、導入例が増えている農業用途ドローンに対する支援制度や、各自治体が独自に実施している制度も取り上げており、幅広い検討が可能です。

また、特定の助成金・補助金がどういったケースに向いているか、おすすめポイント、注意点についても示していますので、読み終わったときにはどの制度の利用を検討すべきかが明確になっているはず。

「ドローンを導入すれば、商機につながるはず」

「クオリティを上げるにはより高性能なドローンが必要」

そんな風に思っていても、費用の問題でドローンの導入や買い換えを躊躇してしまっている個人事業主の皆さんに、本記事がお役に立てば幸いです。

目次

個人事業主がドローン導入時に利用できる助成制度

個人事業主がドローンを導入する際に利用できる主な助成制度には、次のようなものがあります。

各助成制度がおすすめのケースとあわせて見ていきましょう。

  • ものづくり補助金→ 150万円以上の規模の取り組みを実施するケースにおすすめ
  • 小規模事業者持続化補助金<一般型>→ 150万円未満の規模の取り組みを実施するケースにおすすめ
  • 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>→ <一般型>よりも自己負担割合を少なくしたいケースにおすすめ(対人接触機会を減らす取り組みである場合のみ利用可能)
  • IT導入補助金→ ドローン関連ソフトウェアを購入するケースにおすすめ
  • 事業再構築補助金→ コロナ禍の売上減から立ち直るために数千万円規模の補助を受けたいケースにおすすめ

どれもドローンだけを対象とした制度というわけではありませんので、ドローン導入が制度の趣旨に合致しているかどうかがポイントとなります

150万円以上の規模の取り組みに「ものづくり補助金」

高い確率である程度まとまった額の補助金が受けられるだけでなく、使い勝手が急速に上昇中であることから、総合的に見ておすすめ度の高い補助金です。

申請件数と採択率の推移

申請件数と採択率の推移(出典:ものづくり補助金総合サイト

【対象となるケース】

ドローン導入が、急速に変わりゆく社会に対応するために行う「生産性向上のための設備投資、革新的サービス開発等」に当たる場合

【おすすめ理由】

  • 省力化につながるドローンは、生産性アップを支援するこの補助金と相性◎!
  • 通年公募(3か月ごとに締切)、複数年にまたがる取り組みも可、必要な添付書類が半減(従来比)など、制度として使いやすい!
  • 通年公募なので、不採択となっても事業計画を見直して再応募が可能!
  • 応募数の半数近くが採択されており(上図参照)、ドローン関連の採択数も増加中!(採択事例はこちらで検索できます)
  • コロナ禍の今、営業経費も補助対象となる「低感染リスク型ビジネス特別枠」にも応募可能!しかも同枠で不採択となった場合は通常枠で再審査されてチャンス倍増!

【おすすめケース】

  • 最低でも150万円以上の規模の取り組みを行う場合
  • 限られた公募期間にタイミングを合わせられるかわからない場合
  • 補助対象の事業が複数年にまたがる場合

【注意したい点】

  • 常時雇用の従業員がいる場合、賃金引上げが要件となる
    (3〜5年の事業計画の実行中に「給与支給総額アップ(+1.5%以上/年)」「事業場内最低賃金≧地域別最低賃金+30円」を実現)
  • 税抜単価50万円以上の設備投資が要件となっている

ものづくり補助金には全部で5種類の類型がありますが、個人事業主がドローン導入に関連して利用できるのは「一般型」と「グローバル展開型」です。

中小企業庁が実施するこの補助金の補助率や補助金額、対象経費は、下表のとおりです。(※個人事業主がドローン導入関連で利用する場合)

対象経費一覧

参考:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領

150万円未満の取り組み向き&圧倒的採択率の高さ!「小規模事業者持続化補助金<一般型>」

前述の「ものづくり補助金」と似た性質の補助金ですが、販路拡大の取り組みが対象となる点、小規模事業者の支援にフォーカスした制度である点が違います。

また、「ものづくり補助金」よりもさらに高い採択率も見逃せません!

【対象となるケース】

ドローン導入が、今後複数年にわたり直面することになるビジネス環境の変化に対応するための「販路開拓等の取り組み」に当たる場合

【おすすめ理由】

  • 採択率が7割前後(9割前後となった回もあり)と非常に高い!
  • 通年公募(4か月ごとに締切)なので、不採択となっても事業計画を見直して再応募が可能!
  • 小規模事業者限定なので、個人事業主の地道な取り組みも評価してもらいやすい!
  • ドローン関連の採択例も多数!(採択事例はこちらで検索できます)
  • 販路開拓の取り組みと同時に進めるのであれば、業務効率化の取り組みも対象に!

【おすすめケース】

  • 取り組みに要する費用が比較的少額(目安としては150万円未満)である場合や、設備投資額が50万円に満たない場合(そうしたケースは「ものづくり補助金」の対象外のため)
  • 「ものづくり補助金」の賃上げ要件を満たすのが厳しい場合
  • ドローンを活用した事業を始めるに当たり、ホームページ開設やブランド力強化といった取り組み、開業直後の集客・認知度向上を目的としたオープニングイベント開催を支援してほしい場合
  • 限られた公募期間にタイミングを合わせられるかわからない場合
  • 商工会議所のサポートを受けたい場合

【注意したい点】

  • 補助上限が原則50万円とかなり限られている
  • 対象事業完了後から概ね1年以内に売上アップが見込めることが要件となっている
  • 商工会議所から助言や指導を受けながら取り組みを進めることが要件となっている

商工会議所の実施するこの補助金の補助率や補助上限額、対象経費は、下表のとおりです。(※個人事業主がドローン導入関連で利用する場合)

対象経費一覧

参考:
小規模事業者持続化補助金<一般型>公式サイト
小規模事業者持続化補助金<一般型>公募要領

<一般型>よりも自己負担の少ない「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」

<一般型>が主に販路開拓の取り組みを対象としたものである一方、こちらの<低感染リスク型ビジネス枠>は対人接触機会を減らす取り組みが対象となります。

対人接触機会を減らす取り組みとは(出典:小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>公式サイト

【対象となるケース】

ドローン導入が、感染拡大防止のための「対人接触機会の減少に資する新たなサービスや生産プロセスなどの導入の手段」に当たる場合

(例:関係者が集合して行っていた工事現場の進捗状況確認をオンラインで実施するためドローンを導入)

【おすすめ理由】

  • <一般型>よりも充実した補助率・補助金額!
  • 交付決定後に発生した経費だけではなく、2021年1月8日以降に発生した経費が 補助対象となり得る!
  • 申請前に経営計画等を商工会議所で事前確認しなくてはならない<一般型>とは異なり、申請前の事前確認が任意!
  • 緊急事態宣言の影響で売上高が前年同月比30%以上減少している場合は、審査の際に加点される!(緊急事態措置に伴う特別措置)

【おすすめケース】

  • ポストコロナを見据えて営業スタイルの変更を計画している、あるいは変更に向け既に動き始めている場合
  • 緊急事態宣言の影響で売上高が減少している場合
  • ドローンによる建設現場の遠隔診断を導入するなどのケース(下図採択例を参照)

建設業の例(出典:小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>公式サイト

【注意したい点】

  • 令和2年度実施の「小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>」の採択を受けている場合、本補助金への応募はできない
  • <一般型>の採択を受けている場合、その採択時期により申請・交付可否が変わってくる(下図参照)
  • <一般型>は書類郵送での申請も可能だが、<低感染リスク型ビジネス枠>は電子申請のみ受付

小規模事業者持続化補助金一覧(出典:小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>公募要領

この補助金の補助率や補助上限額、対象経費は、下表のとおりです。(※個人事業主がドローン導入関連で利用する場合)

対象経費一覧

ドローン関連ソフトウェアを買うなら「IT導入補助金」

生産性向上に資するITツールの導入費用の一部を補助するこの制度。ドローン本体はITツールに当たりませんが、ドローン活用に必要なソフトウェア類(撮影画像の解析システムなど)が対象となります。

【対象となるケース】

ドローン活用に必要なソフトウェアを導入する場合

【おすすめ理由】

  • 補助対象となるソフトウェアが明確に指定されているので、応募すべきかの判断がつきやすい!
  • より手厚い低感染リスク型ビジネス枠(C・D類型)では、ハードウェアレンタル費用も対象に!

【おすすめケース】

  • 導入予定のソフトウェアが認定ITツールとして登録されている場合
    (導入ITツールが事務局に登録されているかどうかの検索・確認は、「IT導入支援業者・ITツール検索」のページで行えます)

【注意したい点】

  • ドローン関連ソフトウェアならどれでもよいわけではなく、対象となるのは認定されているITツールに限られる
    (※ただし、2021年1月8日以降に契約したソフトウェアが認定されていなかった場合でも、その後同ソフトウェアが認定された場合はさかのぼって申請が可能)
  • 導入によって生産性や効率がアップするプロセス数、業務の非対面化に資するかなどによりA〜D類型に分かれ、補助率や補助金額が異なってくる
    (※ソフトウェアが寄与する「プロセス数」と「非対面化ツールであるか」については、「IT導入支援業者・ITツール検索」の対象ソフトウェアのページに明記)

経済産業省が実施するこの補助金の補助率や要件、対象経費などは、下表のとおりです。(※個人事業主がドローン導入関連で利用する場合)

対象経費一覧

なお、表中の該当ソフトウェア例はあくまで本記事執筆時点での例であり、認定ソフトウェアには随時変更があるため、必ず応募前に「IT導入支援業者・ITツール検索」で確認してください。

参考:
IT導入補助金公募要領<A・B類型>
IT導入補助金公募要領<特別枠C・D類型>

高額補助で大きなチャレンジを応援!「事業再構築補助金」

新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により需要や売上の回復を当面見込めない場合、思い切って舵を切る必要があるかもしれません。そうした大きな挑戦を支援する補助金です。

【対象となるケース】

ドローン導入が、新分野の展開や業種・業態の転換といった「思い切った事業再構築の一環」に当たる場合

【おすすめ理由】

  • 補助上限額が4,000万円(通常枠・従業員数20人以下の場合)と大きい!
  • 緊急事態宣言発令により深刻な影響を受けた事業者を優先的に支援する「緊急事態宣言特別枠」もある!

【おすすめケース】

  • ドラスティックな事業再構築によって、コロナ禍でダメージを受けた経営を立て直そうとしている場合
  • 数千万円規模の投資を予定している場合

【注意したい点】

  • 一定以上の売上減少が見られることが要件となっている(下表を参照)
  • 投資額が150万円未満では対象外となる
  • 認定経営革新等支援機関と連携して事業計画を策定する必要がある(認定経営革新等支援機関の一覧はこちらで閲覧できます)

この補助金には6種類の枠がありますが、個人事業主がドローン導入に当たり利用することになると考えられるのは次の2種類でしょう。

  1. 新分野展開や業種・業態転換等を支援する「通常枠」
  2. 緊急事態宣言発令による深刻な影響を受けた事業者の早期事業再構築を支援する「緊急事態宣言特別枠」

中小企業庁が実施するこの補助制度の「通常枠」と「緊急事態宣言特別枠」における補助率や補助金額、対象経費、売上減少要件は、下表のとおりです。(※個人事業主がドローン導入関連で利用する場合)

補助金制度の通常枠と緊急事態宣言特別枠の一覧参考:事業再構築補助金公募要領

個人事業主がドローン講習に利用できる助成制度

ドローンスクールの受講料は決して安くはなく、躊躇してしまうこともあるのではないでしょうか?

そうした場合に利用したいのが、ドローンスクールの受講料や受講期間中の賃金の一部を助成する「人材開発支援助成金」です。

【対象となるケース】

従業員をドローンスクールで受講させる場合

【おすすめ理由】

  • 厳しい審査はなし。要件を満たしてさえいれば助成金が支給される!

【おすすめケース】

  • ドローン導入時あるいは既にドローンを利活用している中で、従業員にドローンの知識や技術を習得させる必要がある場合

【注意したい点】

  • 対象者となるのは雇用されている労働者(雇用保険の被保険者)であり、個人事業主本人の受講では利用できない
  • 実訓練時間数が一定の時間以上ないと対象外(特定訓練コースは10時間以上、一般訓練コースは20時間以上)

訓練は次の2種類のコースに分類され、助成額などが変わってきます。

  1. 労働生産性向上に資する訓練など、訓練効果の高い訓練を対象とした「特定訓練コース」
  2. 職務に関連した専門的な知識および技能を習得させるための訓練のうち、特定訓練コースに該当しない訓練を対象とした「一般訓練コース」

たとえば従業員1名が「特定訓練コース」に当たるドローンスクールの講習(20時間・受講料25万円)を受講する場合、助成される金額は下図のとおりです。(詳細については本章末尾の表を参照)

厚生労働省の実施するこの助成制度の助成率や助成上限額、対象経費は、下表のとおりです。(※個人事業主が従業員のドローンスクール受講のために利用する場合)

なお、訓練から3年度後の生産性が6%以上伸びている場合、事後的に別途申請することで割増分を追加で受給できます。

特定訓練コースの助成金
参考:人材開発支援助成金のご案内

農林水産業におけるドローン導入時に利用できる助成制度

農林水産業におけるドローン活用は急速に広まりつつあります。

農林水産業にドローンを導入する際には、前述の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業」などのほかに、対象を農林水産業に限定した助成制度の利用も検討してみましょう。

ここでご紹介する3つの助成制度はいずれも農林水産省の実施する制度で、使い分け方がわかりづらい面もありますが、大まかにいうと次のような違いがあります。

  • 経営継続補助金
    感染拡大防止対策も併行して実施できるならおすすめ。
    採択率が非常に高く、ドローン導入の採択例も多い。
  • 強い農業・担い手づくり総合支援交付金
    農薬散布代行業などの農業支援サービス事業なら農業者以外も対象。
    農業経営の高度化や経営基盤の強化などを目的としたドローン導入に際しての「融資残額」を助成。
  • 産地生産基盤パワーアップ事業
    産地一丸となっての「団体戦」の一環としてのドローン導入を助成。
    目標は産地全体の収益性向上!

感染拡大防止と経営継続を併行するなら「経営継続補助金」

新型コロナウイルス感染症の影響の克服に向けた取り組みを支援する補助金です。前述の「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」や「事業再構築補助金」の農林水産業版といえます。

【対象となるケース】

ドローン導入が「感染拡大防止に寄与する取り組み」に当たる場合

【おすすめ理由】

  • 複数人での作業を不要とするという性質を持つ農薬散布用ドローンは、この補助金向き!
  • 採択率が非常に高く(令和2年度実績では8〜9割)、ドローンに関してはとりわけ高い!
  • 「事業再構築補助金」のような売上減少要件がない!

【おすすめケース】

  • コロナ禍を機に、労働環境改善や感染症対策の取り組みとして農薬散布用ドローンの導入を検討している場合
  • コロナ禍の影響による売上減少がそこまでなく、「事業再構築補助金」の対象者とならない場合

【注意したい点】

  • 感染拡大防止対策と併行することが要件となっている
  • 農協・農業協同組合連合会などの支援機関の支援を受けることが要件となっている

補助対象経費は「経営継続の取り組みに要する経費」と「感染拡大防止の取り組みに要する経費」に区分され、それぞれの補助率と補助上限額、対象経費は下表のとおりです。

経営継続の取り組みに要する経費 参考:
経営継続補助金PR用チラシ
経営継続補助金公募要領

農薬散布代行業も対象の「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」

農産地の収益力強化、担い手の経営発展などを支援する制度です。

【対象となるケース】

ドローン導入が、「経営の高度化に取り組むため」あるいは「農業者が経営基盤を確立するため」あるいは「農業支援サービスを提供するため」に必要な場合

【おすすめ理由】

  • ドローン導入は「労働力不足等の課題に対応する新たな技術を活用した機械の導入」に当たるとして、優先枠が設けられている!(地域担い手育成支援タイプの場合)
  • 農業支援サービス事業(農薬散布代行業等)であれば、農業者以外も対象に!

【おすすめケース】

  • 融資を受けての農薬散布ドローン導入を検討している場合
  • 農業支援サービス事業を新規に立ち上げる場合

【注意したい点】

  • ドローン一式の購入費が50万円以上でないと対象外
  • 主体型補助事業融資であり、融資残額に対して補助金が交付される(先進的農業経営確立支援タイプ、地域担い手育成支援タイプの場合)

推進農林水産省が実施するこの補助金制度は5種類のタイプに分かれています。

個人事業主がドローン導入において利用することになると考えられるのは、そのうち次の3種類でしょう。

  1. 経営の高度化を目的とした「先進的農業経営確立支援タイプ」
  2. 地域農業の担い手育成を目的とした「地域担い手育成支援タイプ」
  3. 農業支援サービス事業の育成を目的とした「農業支援サービス事業支援タイプ」(※対象者を農業者に限らない)

農林水産省の実施するこの助成制度の上記3コースにおける補助率や補助上限額、助成対象経費は、下表のとおりです。(※個人事業主がドローン導入関連で利用する場合)

助成制度の3コース参考:
強い農業・担い手づくり総合支援交付金PR版
強い農業・担い手づくり総合支援交付金パンフレット(地域にないて育成支援タイプ・先進的農業経営確立支援タイプ)
強い農業・担い手づくり総合支援交付金のうち農業支援サービス事業支援タイプの公募について

産地のみんなで取り組むなら「産地生産基盤パワーアップ事業」

農産地の収益力強化に向けた取り組みを支援する事業で、前項の「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」と内容的に重複しています。

違っているのは、こちらの事業は産地の農業者が一体となって収益力強化に取り組む“団体戦”を前提としているということ。

また、産地全体で定めた目標を目指す関係上、その地域の特産農作物を栽培する農業者に対し手厚くなります。

【対象となるケース】

ドローン導入が「産地の収益性向上対策」に当たる場合

【おすすめ理由】

  • 「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」のような目標達成に応じたポイント制が導入されていないので、厳しい目標設定は不要!

【おすすめケース】

  • 審査時のポイント加算対象となる重点品目を栽培している場合(重点品目はこちらで確認できます)

【注意したい点】

  • 産地全体で成果目標を達成しなくてはならない
  • 品目ごとに面積要件がある
    (※要件となるのは産地全体での栽培面積であり、ドローン導入の取り組みは産地の一部を対象としたものであっても問題ない)

事業内容別の応募枠として「収益性向上対策」「生産基盤強化対策」「新市場獲得対策」とある中で、ドローン導入が対象となるのは「収益性向上対策」です。

農林水産省の実施するこの事業の「収益性向上対策」における補助率や補助上限額、対象経費は、下表のとおりです。

収益性向上対策の一覧
参考:
産地生産基盤パワーアップ事業PR版
パンフレット(収益性向上対策・生産基盤強化対策)

自治体による助成制度の例

各自治体が独自に実施している助成制度も複数あります。ここでは、そのうちドローン導入に利用可能な制度の例をいくつかご紹介します。

花巻市農業用ロボット・情報通信技術機器導入支援事業

岩手県花巻市では、先進的な農業技術を推進するため、農作業の省力化やコスト低減に資する農業用ロボットや情報通信技術機器の導入を支援しています。

農業用ドローンおよび付属品一式が補助対象機器となっているだけでなく、農業用ドローンのオペレータ認定に必要な経費の一部も補助される点が特長です。

補助率や補助上限額は下表のとおりです。

農業用ドローンの補助金制度参考:
「花巻市農業用ロボット・情報通信技術機器導入支援事業」について
「花巻市農業用ICT機器導入支援事業のご案内」

飛騨市無人航空機操縦資格取得補助制度

岐阜県飛騨市では、市内産業におけるドローンの利活用を推進する事業者等を支援する制度を実施しています。

新産業の創出、作業の効率化などによる産業の発展を目的として、ドローンの講習の受講料やドローンスクールの入学金を補助するものです。

補助率は対象経費の2分の1以内、補助上限額は15万円です。

参考:飛騨市商工関連支援制度

中富良野町スマート農業導入緊急対策支援事業補助金

北海道中富良野町では、町内在住の農業者等を対象に、スマート農業導入に関わる経費の一部を補助しています。

農業用ドローンの導入費も補助対象経費に指定されており、リース契約での導入の場合にはリース期間総額が補助対象となります。(ただし、維持費、手数料等は含まれません)

補助率は対象事業費合計の25%、補助上限額は50万円です。

参考:中富良野町スマート農業導入緊急対策支援事業について

農業用ドローン操作資格取得に対する補助(福岡県遠賀町)

福岡県遠賀町では、同町の基幹産業である農業において密を避けるための省力化の取り組みとして、農薬散布用ドローンを導入または共同利用する場合の操作資格取得費用を補助しています。

補助率は2分の1、補助上限額は15万円です。

参考:新型コロナウイルス感染症対策 遠賀町独自支援策(第四弾)

助成金・補助金を申請する際の注意点

助成金・補助金を申請する際には、次のような点に気をつける必要があります。

助成金・補助金を受けるにはそれなりの手間がかかる

助成金・補助金は基本的に公費を原資とした交付金です。そのため、採択・交付に際しては厳格な審査が行われます。

必要な手続きは事業ごとに異なりますが、申請時には事業計画の策定が求められることが多いほか、各種申請書や添付資料など多岐にわたる書類を揃える必要があり、一式整えるだけでもなかなか大変な場合が多いでしょう。

また、補助事業完了後には計画達成度を確認できる詳細な報告が求められるなどもします。

補助金申請システム「Jグランツ」が利用可能となっているなど、申請のハードルは下がってきているといえますが、それでもそれなりの手間を覚悟する必要があります。

なお、新型コロナウイルス感染症対策として実施されている事業については、その緊急性により、一般的な助成制度に比べ手続きがいくらか簡易となっている傾向が見られます。

助成金・補助金が交付されるまでには時間がかかる

助成金・補助金は、申請して採択されればすぐに交付されるというものではありません。

ほとんどの場合、補助事業の完了後や導入効果の確認後に交付されるなど、申請後かなり経ってからの交付となります

たとえば「ものづくり補助金」や「小規模事業者持続化補助金」では、申請から交付まで概ね1年程度はかかりますので、申請準備期間も含めれば2年がかりということもあるでしょう。

また、対象機器購入に対する助成の場合も、交付されるのは原則購入後のため、立て替え払いが基本となります。

かかった費用を後から補填してもらうという形ですので、今現在の経済状況を助けてくれるものではないと認識しておく必要があります。

まとめ

個人事業主がドローンの導入・購入に当たり利用できる助成制度には、次のようなものがあります。

  • ものづくり補助金
  • 小規模事業者持続化補助金<一般型>
  • 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>
  • IT導入補助金
  • 事業再構築補助金
  • 人材開発支援助成金

また、特に農林水産業に限定した助成制度のうち、ドローン導入に利用できるのは次のようなものです。

  • 経営継続補助金
  • 強い農業・担い手づくり総合支援交付金
  • 産地生産基盤パワーアップ事業

さらに、各自治体が独自に実施する助成制度も多くある中で、ドローン導入が対象となるものにはたとえば次のようなものが挙げられます。

  • 花巻市農業用ロボット・情報通信技術機器導入支援事業
  • 飛騨市無人航空機操縦資格取得補助制度
  • 中富良野町スマート農業導入緊急対策支援事業補助金
  • 農業用ドローン操作資格取得に対する補助(福岡県遠賀町)

上に挙げたような多くの助成制度がありますが、助成金・補助金の交付を受けるにはそれなりの手間がかかります。また、実際に交付されるまでにも一般的にかなりの時間を要します。

しかし、そうした注意点を踏まえた上で助成を受けられれば、原資が限られがちで先行投資が大きな負担となりやすい個人事業主にとっては大きな助けとなるはずです。

ドローン導入に金銭面での心細さを感じているなら、ご紹介したような助成制度の利用を「思い描いたビジネスプランを諦めずに済む方法」として前向きに検討してみませんか?