ドローン空撮(撮影)の魅力!必要機材・資格/許可申請から依頼相場まで解説

ドローン空撮の魅力!必要機材・資格/許可申請から依頼相場まで解説

テレビや映画、様々なメディアでドローンによる空撮映像をよく目にするようになり、ドローン空撮に興味を持たれている方も多いのではないでしょうか。

「ドローン空撮の魅力って?」
「実際にどんな映像が撮れるの?」
「必要な物や資格はある?」
「始めるのにどれくらいのコストがかかる?」

といった、自分でドローンで空撮をしてみたい方の疑問と、

「ドローン空撮を依頼することはできる?」
「どんなふうに依頼すればいいの?」
「相場価格はどれくらい?」

といったドローン空撮を人に依頼したい方の疑問をそれぞれ解消するべく、今回はドローン関係の会社の代表を務め、様々なドローン空撮のイベントや事業を企画・運営されているドローン空撮を知り尽くしたプロの方に、「ドローン空撮」について詳しくお話をお伺いしました。

ドローン 空撮 インタビュー画像

この記事を読めば、

  • ドローン空撮の魅力やメリット
  • ドローン空撮に必要なものとその費用
  • ドローン空撮テクニック
  • ドローン空撮を仕事にするためには

といった、ドローン空撮についての多くの疑問を解消できると思います。

また、ドローン空撮を業者等に依頼する際の費用や、注意したいポイントについても解説しているので、ぜひそちらも参考にしてみてください。

目次

ドローン空撮(撮影)とは?映像例5つを紹介

ドローン空撮ってどんなもの?

ドローンを使った空撮では、どんな映像が撮影できるのでしょうか?

百聞は一見に如かずということで、まずはいくつかのドローン空撮動画をご紹介します。

■ドローン片手に世界一周新婚旅行 – 空飛ぶ絶景400日

ドローンがどんどん被写体から遠ざかり、壮大で美しい景色が広がるこの空撮映像は、その迫力と美しさで注目を浴びイギリスのBBCニュースが取り上げるほど話題になりました。

■Epic FPV Drone Flying UK!

自分が飛んでいるようなドローン視点で、小さな窓を通り抜け、ハイスピードで進んだり回転したりする映像はとてもスリリングで迫力があります。

■The Lofoten Islands (4K)

こちらは4Kで撮影された動画です。自然の風景を映しているだけでも、まるで何か物語が始まりそうな美しい映像と構図に目が離せなくなります。

続いてご紹介するのは、ドローン空撮を利用した企業の動画です。

■宮古島 フォトウェディング / MIYAKOJIMA PREWEDDING VIDEO

最近ウエディングフォトやムービーでドローン空撮映像を使う方が増えています。二人の思い出の場所や生まれ育った場所などで撮影すれば、その全体像をたっぷりと映像に残すことが出来ます。

■ドローン不動産

ドローンを利用することにより、建物全体が様々な角度で見ることが出来ます。

また、上空からの映像ならその家がどんな場所に立地しているのか、近くに何があるのか、駅まではどれくらいなのかといった情報を視覚で得ることができ、イメージが湧きやすいです。

動画を見てもらうと分かる通り、ドローン空撮は、ドローンならではのアングルと迫力、スピード感、美しさが大きな魅力となっています。また、観光業界やブライダル業界、不動産業界などドローン空撮を利用する企業が増えています。

映像作成におけるドローン空撮(撮影)のメリット

映像作成におけるドローン空撮のメリット

ドローン空撮がどういった映像を撮影できるのかを見ていただいたところで、この章ではドローン空撮のメリットをお伝えします。

主なメリットとして、下記の3つがあげられます。

◆映像のインパクトが向上
◆コストが安い
◆空撮できる場所が増える

一つずつ、詳しく解説していきます。

◆映像のインパクトが向上

日常生活において、私たち人間が見ることの出来ない上空からの撮影は、新鮮さと驚きを感じられる映像となります。まるで鳥なったように、自由に大空を飛行している映像に多くの人は心を惹きつけられます。

また、自由に飛びながら撮影できるドローンだからこそ、被写体を様々な角度やスピードで撮ることができるので、印象的でダイナミックな作品を作ることが出来ます。

まさにドローンだからこそ可能な撮影といえるのが、上の花火大会の映像です。

夜空に広がる数々の花火の中を飛び回り、その火の粉が散っていく様子まで鮮明に見ることが出来ます。

従来の地上からの映像に比べ、ドローン空撮は「インパクト効果、驚き・感動的な効果、宣伝効果」など、多くのポジティブな効果を生み出します。

◆コストが安い

「コストが安い」というのは、ドローン空撮を行う側、ドローン空撮を依頼する側両方に共通するメリットです。

従来、空撮の動画撮影には大型のクレーンやヘリコプター、小型飛行機などを利用した方法が一般的でした。

大掛かりなクレーン設置や飛行機を飛ばすためには、多くの人員と時間、コストがかかっていましたが、ドローンを利用することにより大幅なコストダウンが可能となりました。

依頼する側にも同じメリットが生まれ、セスナ機やヘリコプターの空撮料金よりも安く仕事を請け負ってもらうことが出来ます。

【空撮を依頼する際の価格相場例】

機体

基本料金

セスナ(小型飛行機)

10万円〜

ヘリコプター

20万円〜

ドローン

5万円前後〜

また、ドローンの機体自体が安価になり、昔と比べさらに空撮料金が手頃になっています。

◆空撮できる場所・角度が増える

ドローンは飛行機などに比べて小型なので、低空や狭い場所、人では撮影が難しい場所でも利用することが出来ます。

例えば、建物間の細い隙間を通り抜けたり、火山の噴火口付近や、崩れ落ちそうな廃墟内などの危険な場所、海の上での撮影なども可能です。

また、小回りも利く為、様々な角度から被写体を捉えることが出来ます。

動く被写体に接近して撮影したり、被写体の周りを回って全体像を映したり、見下ろすアングルや、見上げるアングルなども自由に撮影することが可能です。

木々の細い隙間のすり抜けや、バリエーション豊富な角度で撮られた映像例がこちら。

屋根や天井の梁の上を走り、身軽に動き回る映像は、自分が忍者になったような視点で楽しむことが出来ます。

ドローンでなければ実現が難しい画角や場所でのカットをうまく取り入れており、こちらの映像は「Drone Movie Contest 2020」において審査員特別賞を受賞しています。

ドローン空撮(撮影)を始める時に抑えるべき2つのポイント(資格/許可申請)

ドローン空撮を始める時に、おさえておきたい2つのポイント

それでは続いてこの章では、ドローン空撮を実際に始める際、おさえておきたいポイントについてご説明していきます。

おさえたいポイントは下記の2つです。

  • 資格取得の必要性
  • 飛行許可申請について

一つずつ詳しく解説します。

◆国家資格を含め、ドローン空撮に必須資格はない

ドローンで空撮を行うために、何か資格が必要なのか気になる方も多いと思います。

結論からいうと、ドローン空撮を行う上で、絶対に持っていないといけない資格はありません。

現在、ドローン空撮関連の資格というと、ドローンスクールなどが発行している民間資格か、2022年12月5日からスタートした免許制度による国家資格があります。

■ドローン操縦の民間資格とは

DPAドローン操縦士回転翼3級・JUIDA操縦技能証明など、スクールを運営する団体で名称は変わりますが、ドローンスクールでの講習修了後取得できる民間資格です。

この資格を取得していなくてもドローンを飛ばすことは出来ます。

■ドローン操縦の国家資格とは

安全性の担保や飛行許可申請手続きの簡略化、一部飛行規約の緩和が主な目的として施行されたドローン免許制度です。国土交通省が認定したドローンスクールで講習を受け、修了・合格すれば資格の取得ができます。

この資格を取得していなくてもドローンを飛ばすことは出来ます。

国家資格についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

これら資格はドローン空撮に必須ではないですが、取得によるメリットもあります。

【資格を持つメリット】

  • 国家資格の一等資格所有者のみ、今まで国内では飛行禁止とされていた「有人地帯(第三者上空)での目視外飛行(レベル4)」が可能となります。※飛行許可の申請は必要。
  • 資格によっては飛行許可申請の際、提出書類の一部簡略化が可能であったり、申請が通りやすくなったりします。
  • 撮影場所や施設ごとにドローン飛行の許可条件が決められており、その条件に資格保有者という項目が入っていることがあるので、所有が役立つこともあります。
  • ドローンに関して基礎的知識と技術を備えているという証明になりますので、国家資格は特にクライアントに対して信頼感・安心感を与えられます。

資格を持っていないからドローン空撮を行えないということはありませんが、レベル4にあたる有人地帯(第三者上空)での目視外飛行を行いたい場合は、国家資格である一等無⼈航空機操縦士の資格が必須となります。

自分の空撮したい環境や条件を考慮して、資格の取得を検討しましょう。

◆飛行許可申請について

2つ目のおさえておきたいポイントは、「飛行許可申請」についてです。

ドローンを飛行させる際、航空法上の制限を超える場合には、国土交通省に飛行の許可を得るために申請をする必要があります。

申請が必要かどうかは、飛行エリア飛行方法で確認をします。

飛行許可申請が必要なエリア

【原則飛行禁止区域】

  • 緊急用務空域

土砂崩れや山火事といった大規模災害が発生した際、捜索活動や救助、消火活動の為にヘリコプターなどが飛行している空域。

緊急用務空域は国土交通大臣によって指定され、該当エリアは航空局の公式ホームページ、航空局の公式Twitterアカウントで確認できる。

【飛行許可申請が必要なエリア】

  • 空港等の周辺の上空

飛行機などの安全航空の妨げにならないように、空港やヘリポートなどの周辺空域の事項は申請が必要。

  • 人口集中地区の上空

人又は家屋の密集している地域の上空。人口集中地区に該当するかどうかは、国土地理院の「地理院地図」で確認できる。

  • 150m以上の高さの空域

地表から高さ150m以上は航空機のための空域である為、安全上申請が必要。

無人航空機の飛行の許可が必要となる空域

出典:無人航空機の飛行の許可が必要となる空域/国土交通省

飛行許可申請が必要な飛行方法

飛行エリアの他に、申請が必要な飛行方法があります。

【飛行許可申請が必要な飛行方法】

  • 夜間飛行

「日没後〜日の出まで」の間にドローン飛行をさせる際は申請が必要。

  • 目視外飛行

モニターや双眼鏡を使用せず、ドローン操縦者の目で機体が確認できない範囲の飛行には申請が必要。

  • 30m未満の飛行

​​人または物件と30m未満の距離で飛行させるためには申請が必要。

ここでの「人」とは、ドローン飛行関係者以外の者を指す。「物件」は、関係者が所有・管理をしていない物件を指す。

  • イベント上空飛行

人が集まる催し物やイベント時に、その上空を飛行させる場合には、そのイベントの開場〜閉場までの時間帯の飛行許可申請が必要。

  • 危険物輸送

危険物とは、爆発性又は易燃性を有する物件その他人に危害を与え、又は他の物件を損壊する恐れがある物(航空法132条の2第1項第9号)

毒物類、引火性液体、火薬類、凶器など。農薬もこれに該当する。

  • 物件投下

ドローンから何らかの物を投下するための飛行は要申請。

地上にいる人や物に危害を加える恐れや、投下時に機体のバランスが崩れ、飛行が不安定となる危険性があるため。

無人航空機の飛行の方法

出典:無人航空機の飛行の方法/国土交通省

【申請方法の種類】

また、申請の種類には「個別申請」「包括申請」の2つの方法があります。

■個別申請とは
ドローンを飛行させる日にちや飛行経路を確定させて申請します。

申請が通りやすいというメリットがある一方、申請した特定日しか有効ではない為、スケジュール変更ができなかったり、ドローン飛行毎の申請が必要といったデメリットもあります。

■包括申請とは※業務目的でのみ申請可能。
同一の申請者が一定期間内に反復して飛行を行う場合や、異なる複数の場所で飛行を行う場合の申請をまとめて行うことが可能です。

許可等の期間は原則として3ヶ月以内ですが、継続的な飛行が決まっている場合は1年を限度として許可等を行います。

ただし、人又は家屋の密集している地域の上空で、夜間における目視外飛行、催し場所の上空における飛行は除きます。

(参照:無人航空機の飛行許可承認手続/国土交通省)

※ドローンに関する規約は定期的に改正されているので、その都度要確認。

包括申請についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

ドローン空撮(撮影)に必要な機材と費用について

ドローン空撮に必要な物と費用について

続いて、ドローン空撮を行うために必要なものと、その費用についてご説明します。

必要な物

価格

ドローン機体

10万円前後〜

予備バッテリー

2千円〜

タブレット

4万円前後〜

SDカード

数百円〜

自動操縦アプリ

無料〜数千円

編集ソフト

月額2〜4千円

パソコン

10万円前後〜

ドローン保険

例:DJI賠償責任保険    ¥7,300
  DJI機体保険  約 ¥25,000

ドローンスクール料金

30万円前後(基本コース)

一つずつ詳しく解説します。

■ドローン機体:10万円前後〜

まずはドローンの機体です。

趣味として使うのか、仕事用としても使いたいのか、その用途によって必要な機能やスペック、価格は違うので自分の利用目的に合った機体を選びましょう。

 

 

 

空撮用ドローンの詳しい選び方やおすすめの機体などはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

プロに聞いたおすすめの空撮(撮影)用ドローン9選!選び方や機能も詳しく解説

大手ドローンメーカーのDJI社ドローンなどは、基本的に必要な付属品はセットになって販売されています。

■機体とセットになっている物

  • バッテリー
  • 充電器
  • 送信機(プロポ)

購入時にこれら付属品も含まれているか確認しましょう。

ファーストドローンは安価なものからがおすすめ

初めてドローンを購入する方や初心者の場合、操縦ミスなどによる落下の危険も考えて10万円以下の低価格な機体からのスタートが安心です。

ゆくゆくは仕事で利用したいと考えている場合でも、操縦技術が身につくまでは安価な機体で練習し、その後ビジネス使用適正価格(10万円以上〜)の機体を購入するのがおすすめです。

低価格な機体だと、1万円前後(DJI Tello/¥12,980〜)から空撮を楽しめます。

■予備バッテリー:2千円〜

上で述べた通り、通常ドローン購入時にバッテリーは同梱されています。

ですが、ドローンはバッテリー持続時間が長くないので、別途予備のバッテリーが必要になる場合が多いです。予備があれば現地で交換することが可能なので、いくつか持っておくと良いでしょう。

予備バッテリーの価格は機体により異なる

機体によってその価格は異なり、DJI Tellonoのバッテリーは約3千円ほどです。ハイスペック上位ドローンとして人気の高いDJI Mavic 3(機体価格:約30万円)のバッテリーだと3万円程度します。

■タブレット:4万円前後〜

プロポ(プロポーショナルシステム)と呼ばれるコントローラーにモニターが付いていない物は、フライト中に飛行内容を確認するモニター代わりになるipadなどのタブレットが必要です。

一部のタブレットでは自動操縦アプリ(※詳細は後述します)がうまく連動しないケースもあるので、対応モバイル末端であるかどうかをしっかり確認しましょう。

スマホでも代用可能

iPadや、画面が小さくても大丈夫ならスマホでもモニターとして使用することが出来ます。

iPadの場合、価格は4万円前後〜です。

■SDカード:数百円〜

動画や写真データを保存するためにSDカードが必要です。

カードの容量は、自分が撮影する物の枚数や時間、画質によって選びましょう。

【カード容量とデータ保存料比較例】

容量

静止画
(7MB、約1600万画素)

4K動画
(3840×2160@25fps)

フルHD動画
(1920×1080@24fps)

16GB

約2,000枚

約28分

約40分

32GB

約4,000枚

約56分

約1時間20分

64GB

約8,000枚

約1時間52分

約2時間40分

128GB

約16,000枚

約3時間44分

約50時間20分

ドローンは墜落のリスクもあるので、SDカードは容量の大きなものを1枚使うより、適度な容量のカードを複数枚持つことが推奨されています。

SDカードの価格は転送速度で決まる

SDカードは同じ容量でも価格が違います。例えば、同じ16GBでも300円の物もあれば、5千円以上する物もあります。その理由は、データの転送速度の違いです。

基本的に価格が高いほど転送速度が早く、速い分作業がスムーズに出来るというわけです。

■操縦アプリ:無料〜数千円

操縦アプリとは、機体の状況確認やカメラの遠隔操作、自動操縦設定などが出来るドローン専用のシステムです。所持する機体に対応したアプリを、アップルストアなどでダウンロードして使用します。

例:DJI GO 4/DJI純正ソフト

DJI GO 4/DJI純正ソフトの例

無料アプリでも十分利用可能

多くのアプリは無料ですが、Litchi(価格:約3千円)のような有料アプリもあります。また、特殊機能については追加料金がかかる場合もあります。

有料アプリは無料アプリに比べ、機能や対応端末が豊富ですが、無料アプリでも問題なくドローン空撮は可能です。絶対に使いたい有料アプリがあるという方以外は、まず無料のものをダウンロードしましょう。

■編集ソフト:無料〜4万円前後

ドローンで撮影した映像などを、よりクオリティの高いものにしたい場合編集ソフトを利用します。

初心者でも使いやすい無料のソフトと、空撮のプロも使っている有料ソフトの中からいくつかご紹介します。

iMovie(無料)

Apple製品を使っている方は、聞いたことや見たことがあるソフトではないでしょうか。

動画のエフェクトやBGMなどのバリエーションが豊富で、初心者でも操作が簡単で使いやすいです。

テーマを設定し、使いたい写真やビデオクリップを追加。あとは動画の不要な部分を切り取ったり、音楽やテロップを入れれば、簡単に空撮映像を作ることが出来ます。

製品URL:iMovie – Apple(日本)

DJI GO 4(無料)

上でもご紹介した、DJI社が提供している自動操縦アプリですが、動画の編集作業も可能です。

動画の自動作成機能も搭載されており、編集に不慣れな初心者でも簡単に動画編集を行えます。

iPhone、 iPad、Androidで使用することが出来ます。

製品URL:DJI GO 4(無料)

Final Cut Pro(有料:48,800円)

iMovieが物足りない方はこちらのApple純正有料版ソフトがおすすめ。映像編集力に長けたトップクラスのYouTuberも使用している人気ソフトです。

製品URL:Final Cut Pro(有料:48,800円)

adobe premiere Pro(有料:2,728円(税込)/月〜)

映像を取り扱う業界で1番ユーザーが多いとされているソフトです。windowsでもMacでも使うことが出来ます。フォトショップなどのアドビ製品と連携して編集をすることも可能なので、クオリティの高い作品に仕上げることが出来ます。

製品URL:adobe premiere Pro(有料:2,728円(税込)/月〜)

趣味利用なら無料ソフトでも利用可能。仕事利用は有料ソフトがおすすめ

趣味で楽しむ方は、無料の編集ソフトで十分綺麗な映像編集が可能です。無料ソフトは有料ソフトに比べ編集機能は劣りますが、簡単で使いやすいというメリットがあります。

仕事で本格的に編集をしたい方は、細かい編集作業が可能な有料ソフトがおすすめです。

■パソコン:10万円前後〜

パソコンのスペックが低いと、編集動作が重くなって作業が進まず、効率も悪くなります。

撮影動画が高画質なほど重い処理になりますので、4K動画などを撮影したい方はパソコンスペックはある程度高いものを選ぶことをおすすめします。

【4K動画など高画質動画・有料編集ソフトを利用する場合のパソコンスペック例】
CPU:Intel Core i7 8700以上
メモリ容量:16GB以上
SSD・HDD容量:1TB以上
GPU(グラフィックボード):NVIDIA GeForce GTX1070以上

【4K動画は編集しない・無料編集ソフト利用でOKな場合のパソコンスペック例】
CPU:Intel Core i5(動画編集では最低限)
メモリ容量:8GB
SSD・HDD容量:1TB以上
GPU(グラフィックボード):無料の動画編集ソフトを使う場合GPUは必要なし。

有料ソフト利用の場合は15万円〜のパソコンがおすすめ

有料編集ソフトを使う場合や、上記の4K動画を編集する場合の推奨スペックを満たすのは、大体15万円以上のパソコンです。無料の編集ソフト利用で十分という方は、10万円前後の価格帯のパソコンでも編集作業は可能です。

■ドローン保険:数千円〜

ドローン保険の加入は任意となっていますが、リスクの観点からも加入はしておいた方が無難です。

ドローンの保険には、

  • 人や所有物・公共物に被害を与えてしまった場合に発生する損害を補償してくれる賠償責任保険
  • ドローンの機体本体を破損した際などにかかった損害を補償してくれる機体保険

の2種類があります。ドローンの賠償責任保険と機体保険の両方に加入しておくと安心です。

ドローン保険の価格は保証内容で異なる

保険料は保険会社や保証内容によっても価格に違いがあるので、自分に適した内容の保険を選びましょう。

例:DJI公認ドローン保険
DJI賠償責任保険      ¥7,300
DJI機体保険  約 ¥270,000

■ドローンスクール料金:30万円前後〜

多くのドローンスクールには基本コースと専門コースの設定があり、基本コースではドローンの基礎的な座学・飛行技術を学ぶことが出来ます。

ドローン初心者の方はスクールの基本コースで学ぶことは有効ですが、基礎以上の空撮テクニックなどを学ぶためには空撮に特化した専門コースを受講する必要があり、一般的には基本コースを修了した後、専門コースの受講が可能という流れになるため注意が必要です。

 

 

基本コース+専門コースの受講となると、スクール料金も50万円以上かかる場合もあるので、予算を考え検討しましょう。

 

ドローンスクールの空撮専門コースの内容や、卒業生へのインタビューを行った内容は、こちらの記事で詳しく解説しています。

空撮を学べるドローンスクールとは?その特徴や実態を紹介!(インタビューあり)

そもそも「ドローンスクールって何?」についてや、ドローンスクールに行くメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

ドローンスクールとは?通う必要はある?メリットや国交省認定も解説

ドローン空撮(撮影)のテクニック

ドローン空撮のテクニック

ただまっすぐ飛ばして空撮を行うのではなく、操縦テクニックを駆使したカットを入れると、ぐっと映像レベルが上がります。

この章では、ドローン空撮の操縦テクニックの中でも使う頻度の高いテクニック3つをご紹介します。

ノーズインサークル

ノーズインサークルとは、被写体を中心に、その周りを円を描くように旋回させる方法です。

被写体を印象付ける効果があり、多くのプロもよく映像に取り入れているテクニックです。

※回る映像が続くので画面酔いに注意

下降チルトアップ

チルト=カメラを上下に動かすことを表し、下降チルトアップとはドローンを下降飛行させながら、カメラを上向きに動かすテクニックのことです。建物や滝、岸壁など、高低差を利用した撮影に適しています。

後退しながら上昇

被写体からどんどん遠ざかりながら上昇する撮影方法です。徐々に全体像が見えてくる映像を撮ることが出来ます。

こちらの動画の33秒〜の映像はまさに圧巻です。

 

ドローン空撮の操縦テクニックについては、魅力的な空撮映像を撮るためのコツや、操縦テクニックを上達させる為の方法などと合わせてこちらの記事で詳しく解説しています。

プロに聞いた!ドローン空撮(撮影)重要テクニック9選と上達のコツを解説

ドローン空撮(撮影)を仕事にするには

ドローン空撮を仕事にするには

ドローン空撮を趣味で楽しむだけでなく、仕事にしてみたいと思う方もいるのではないでしょうか。

この章では、「ドローン空撮を仕事にする」ことについて、解説したいと思います。

◆ドローン空撮は副業なら十分仕事にできる。

ドローン空撮だけで生計を立てる、いわゆる「本業」にすることは収入面から考えても難しい部分があります。ですが、副業で空撮を仕事にすることは十分可能です。実際にドローン空撮を副業や兼業にしている方は多いです。

今後は免許制など法整備が進み、ドローン市場はさらに成長するといわれているので、将来は本業としてもできる仕事になっていくかもしれません。

◆ドローン空撮の仕事の種類

そんなドローン空撮ですが、どのような仕事があるのでしょうか。

ドローン空撮の主な仕事は、下記のようなものがあげられます。

■映画、TV(各種番組・CM)

映画やTV番組、CMやドラマなどで使われる映像をドローンで撮影します。ハイレベルな映像クオリティ(画質の良さ・高い操縦技術と編集技術)が求められるので、経験豊富なプロパイロットが請け負うことが多い仕事です。

■プロモーション撮影(アーティストのMV、企業HP・イベント時の撮影など)

アーティストのMV撮影・企業HPで使う映像撮影・イベントの撮影等、商品やサービスなどのプロモーションに使われる動画や画像の撮影をします。結婚式で流すウェディングムービーや、集合写真といった個人用の撮影需要も増えています。

■ドローン空撮コンテンツを販売

空撮映像・画像などを売買できるストックフォトサイトや、空撮代行といった空撮スキルをサービスとして販売できるスキルマーケットなどで自分の作品を販売します。

自分で空撮映像や画像を撮影して、利用サイトなどに登録・販売するだけなので始めるのは簡単ですが、買ってくれる人がいないと利益にならないので、仕事とするほどの収入を得るのは難しいといえます。

◆ドローン空撮の働き方

ドローン空撮は大きく分けると「企業雇用」「フリーランス」という2通りの働き方があります。

【2つの働き方の違い】

雇用形態

勤務する会社

働き方

企業雇用

映像制作会社・TV局・派遣会社など

映像関連の会社や派遣会社に入社、または登録して、仕事を振ってもらうことで空撮の仕事ができる。

フリーランス

個人

ポートフォリオを作り様々な場所(HP、ソーシャルワークサイト、SNS等)でアピールして仕事の依頼を受ける。

自分で撮った動画・画像を販売するなど。

企業雇用の場合は、会社に入社、または派遣会社に登録して働くという流れで、空撮の仕事をするのはそこまで困難ではありません。

フリーランスを希望する場合の方が個人で案件を獲得したり、スクジュール調整や申請などの細々とした事務的作業を一人で行わなければならないので、仕事にするという意味では難しい部分が多いかもしれません。

◆仕事を獲得する方法

フリーランスで働く場合、どのように仕事を獲得すればいいのでしょうか。

仕事を獲得するための具体的アクションを3つ紹介します。

■ポートフォリオを充実させる

ポートフォリオとは、作成した成果物を実績としてまとめた作品集のようなものです。

対応できる映像ジャンル幅の広さ、もしくは特化している得意ジャンルがあればしっかりとアピールをしましょう。

まずは自分から案件に応募して1件でも実績を作る

実際にドローン空撮でお金を稼ぐ、という体験をしないことには何も始まりません。そのためには自分から案件に応募できるクラウドソーシングサイトなどに会員登録し、募集案件に応募しましょう。

まずは小さな案件・報酬が低いものでもいいので依頼を完了させ、最初の一歩となる実績を作ることが大事です。

■SNSを最大限に活用する

今や欠かせない宣伝ツールとなっているSNSは最大限に活用しましょう。

Instagramは画像・動画投稿に適している、Twitterは拡散力があるなど、SNSにはそれぞれ特徴や強みがあるので、それらを意識して投稿をすることで、より反応が見込めます。

 

ドローン空撮の仕事についてはこちらの記事で詳しく解説しています。ドローン空撮を仕事にしたいとお考えの方は是非参考にしてみてください。

ドローン空撮は仕事に出来る?その答えと仕事獲得方法や年収を解説

ドローン空撮(撮影)を依頼する場合の費用相場・流れ・注意点

ドローン空撮を依頼する場合の費用相場・流れ・注意点

ここまでは、ドローン空撮を自分でやりたい方に向けたお話が多かったですが、この章ではドローン空撮を依頼したいと考えている方の疑問を解消するため、下記の内容について解説します。

  • ドローン空撮の依頼相場価格(企業依頼とフリーランス依頼の違い)
  • 依頼完了までの流れ
  • 依頼時に気を付けたいポイント

◆ドローン空撮の依頼相場価格

まずは気になるその価格相場についてです。

ドローン空撮を企業(業者)に依頼した場合と、フリーランスに個人的に依頼した場合ではその価格に差があります。

【ドローン空撮の価格相場例】

空撮専門・本格的な業者

15〜50万円以上

格安業者

5〜10万円

個人(フリーランス)

3~5万円

業者の中にも、本格的な機材が揃っていてカメラマンのレベルが高い専門業者と、セットプラン・パック売りで低価格で撮影してくれる格安業者があります。

■空撮専門・本格的な業者

確かな技術と最上位クラスの機材が揃っているので依頼価格もその分高くなりますが、細かな部分まで要望を満たす映像が欲しい方は、本格的な空撮専門業者に依頼しましょう。

本格的空撮専門業者のドローン空撮料金例

空撮実績内容:民放各局番組・CM・映画など
使用機体:Mavic3 Cine、Phantom 4 Pro V2.0、Inspire 2
料金:¥150,000/日(税込\165,000/日)~ 機材費・人件費・車両費込み、交通費・編集費別途

■格安業者

セットプランやパック商品として、予め撮影内容が決められている場合が多いです。細かな要望はオプションとして別途料金が発生しますが、こだわりがなくセットプランの内容でOKという人は、専門業者に比べると安く依頼することが可能です。

格安業者のドローン空撮料金例

空撮実績内容:観光施設・企業プロモーション、学校行事記念撮影など
使用機体:Phantom 4 Pro
料金:¥85,000~

オプション項目料金例

  • 現地下見の追加、デモ飛行:¥30,000~
  • 休日対応:¥20,000~
  • 予備日の設定:¥20,000~
  • 撮影時間の追加:¥30,000~
  • 動画・写真の簡易編集:¥50,000~
  • エリア交通費加算:¥15,000~
  • 補助員の追加手配:¥30,000~
  • 各種申請手続き代行: ¥35,000~

■個人(フリーランス)

ドローン空撮を依頼する場合、1番費用を抑えることが可能です。

業者依頼に比べると、技術や依頼中のやり取りに不安を感じるかもしれませんが、スキルマーケット※などは、事前に口コミや評価を確認することも出来るので、自分に合ったカメラマンを探せます。

※スキルマーケット/空撮代行など、空撮スキルをサービスとして販売できるサイト

個人カメラマンのドローン空撮料金例

空撮実績内容:学校行事記念撮影、スポーツ撮影など
使用機体:Inspire 2 その他
料金:¥20,000~/2~4時間、¥40,000~/1日 共に撮影基本料金

それぞれの依頼先の特徴と撮影内容、費用を合わせて検討してみてください。見積もりは複数の業者・個人に依頼して比較するのがおすすめです。

◆依頼完了までの流れ

依頼先により若干異なりますが、大体のドローン空撮依頼は下記のような流れになります。

1.相談・見積もり
どんな映像、写真を依頼するのかや、希望する撮影日や予備日などを相談します。相談方法はメールか電話が主ですが、メールだけでなく電話もした方がいいでしょう。詳しく話が聞けますし、質問もスムーズに行えます。

2.撮影日前日、天候をチェックし撮影可否の連絡がくる
大雨や強風の可能性が高く、撮影が困難な場合は日程の調整をします。

3.(撮影当日)最終打ち合わせ・現地下見
現地下見は撮影当日に行うことが多いです。事前の現地下見を希望する場合はオプション扱いとなることも。当日は風の状況や現地の電波状況などを確認して撮影します。

4.撮影

5.データ確認・納品
データは希望した形態で収納してもらいます。急ぎの案件でなければ郵送にて手元に届きます。

◆依頼時に気をつけたいポイント

続いてはドローンを依頼する際、気をつけたいポイントをご説明します。

■依頼時は具体的な完成形イメージを伝えよう

「素敵な映像にして欲しい」「臨場感がある映像にして欲しい」といった曖昧なオーダーはNGです。

素敵、臨場感があるといった感覚は、定義が人によって違うのでイメージ通りの完成品にならない恐れがあります。希望に近い映像をYouTubeなどで探して実際に見てもらったりして、より具体的に映像の完成形を伝えましょう。

また、希望の映像になるロケーション、時間帯で撮影が可能なのかもしっかり確認しましょう。

■細かい部分まで確認する

映像の完成イメージだけでなく、その他の細かい部分もしっかり確認し、依頼する業者などに希望を伝えましょう。

確認しておきたいのは以下のような内容です。

【撮影ボリューム】

どれくらいの長さ(尺)の映像や静止画を撮影したいかを事前に確認しましょう。

カット数完成映像の希望の尺を詳しく伝えることにより、業者側もそれに伴う全体の撮影時間が見えてくるので、時間延長による追加料金発生を抑えることにも繋がります。

【納品形態】

どんな媒体で使いたいデータなのかによって、適した納品形態で依頼します。

主な形態として、

  • DVD
  • ブルーレイ
  • USB(Web、スマートフォン・タブレット閲覧用)

ファイル形式では

静止画:JPEG、DNG (RAW)
動画:MP4、MOV (MPEG-4 AVC/H.264、HEVC/H.265)

このようなものがあげられます。

納品されても使いたい媒体や末端で再生できない!といったトラブルが起こらないように、事前確認が大切です。

【申請について】

通常、空撮業者は国土交通省に飛行許可の申請をして、承認書を得てからドローン空撮をおこないます。

その申請にかかる期間はどのくらいかということと、申請費用は別料金として発生するのかを明確にしておきましょう。

【予備日の設定】

大雨や強風によって当日は撮影が中止になることもあるので、撮影の予備日を設定しておきましょう。予備日の設定はオプションとしている業者も多いので、追加費用が発生するかどうか確認してください。

【料金の総額】

上でも述べましたが、ドローン空撮にはオプション設定で別途料金がかかる項目と、基本料金に含まれている項目があります。最終的に撮影料金の総額をしっかり算出しましょう。

まとめ

最後にこの記事のポイントを簡単にまとめました。

◆ドローン空撮3つのメリット

  • 映像のインパクトが向上
  • コストが安い
  • 空撮できる場所・角度が増える

◆ドローン空撮に必要な物とその費用

  • ドローン機体:10万円前後〜
  • 予備バッテリー:2千円〜
  • タブレット:4万円前後〜
  • SDカード:数百円〜
  • 自動操縦アプリ:無料〜数千円
  • 編集ソフト:月額2〜4千円
  • パソコン:10万円前後〜
  • ドローン保険:3万円〜
  • ドローンスクール料金:30万円前後(基本コース)

◆ドローン空撮の頻出テクニック3つ

  • ノーズインサークル
  • 下降+チルトアップ
  • 後退しながら上昇

◆ドローン空撮を仕事にするためのポイント

  • ドローン空撮は副業なら十分仕事にできる。

◆ドローン空撮の仕事の種類

  • 映画、TV(各種番組・CM)
  • プロモーション撮影(アーティストのMV、企業HP・イベント時の撮影など)
  • ドローン空撮コンテンツを販売

◆仕事を獲得する方法

  • ポートフォリオを充実させる
  • 作品、スキル販売できるサイト等に登録する
  • SNSを最大限に活用する

◆ドローン空撮を依頼する際の相場価格

【ドローン空撮の依頼相場価格】

  • 空撮専門、本格的な業者:15〜50万円以上
  • 格安業者:5〜10万円
  • 個人(フリーランス):3~5万円

◆依頼完了までの流れ

  1. 相談・見積もり
  2. 撮影日前日、天候をチェックし撮影可否の連絡がくる
  3. (撮影当日)最終打ち合わせ・現地下見
  4. 撮影
  5. データ確認・納品

◆依頼時に気をつけたいポイント

  • 依頼時は具体的な完成形イメージを伝えよう
  • 細かい部分まで確認する

 

いかがでしたでしょうか。ドローン空撮について、理解が深まったかと思います。

ぜひドローン空撮を行う際の参考にしてみてください。