ドローンの仕事に資格は必要?その答えと仕事を獲る為の6つのアクション

ドローンを持つ男性

「ドローンをただ楽しむだけでなく、仕事にしたい!」

そう考えたとき、次に起こすべき行動がはっきりとわかっているという人は少ないのではないでしょうか?

  • とりあえず何らかの資格が必要?必要性はどの程度?
  • 必要だとしたら、どの資格を取得すべき?
  • 資格を取ったらすんなりと仕事が見つかるものなの?
  • 資格を取っただけでは難しいのであれば、どうやって仕事につなげていけばよいのか?

そんな悩みに応えるため本記事では、ドローンを仕事にする場合の資格取得の必要性や推奨資格、仕事を獲得するための具体的アクション、仕事の種類別のおすすめ専門資格について解説しています。

各種ドローンビジネスに対するニーズや実情にも触れていますので、

「そもそもドローンを仕事にするってどうなの?」
「どんな種類の仕事が有望なの?」

という疑問も解消できる内容となっています。

ドローンを仕事にしたいと漠然と思っているけれどどうすればよいのかわからず困っているなら、ぜひ本記事をご参考になさってください!

目次

ドローン関連の資格は必ずしも仕事に直結しない

ドローン操縦士の資格を取得した男女のアイソメイラストセット

はじめにお伝えしておかなくてはならないのは、ドローンに関しては「資格を取ればすぐに仕事ができる」わけではないという事実です。

実際のところ、ただ資格を取っただけでは仕事にはつながらないことがほとんど。

その理由には次に挙げるようなものがあります。

【理由1】ドローン関連の資格はマストではなく任意だから

資格には、特定の職務を行うことを法的に認めてもらうために欠かせない国家資格と、民間の団体が独自に評価・認定する民間資格の2種類があります。

ドローン関連の資格はすべて後者の民間資格、つまりあくまで任意の資格です(2022年6月時点。2022年末にも国家資格化が見込まれています)

一定の知識・技能を証明してはくれますが、取得していなければ業務を行えないというわけではなく、ドローン操縦士としての活躍を約束する性質のものでもありません。

【理由2】ドローンを操縦できるだけでは専門性は低いから

ドローン関連資格の代表格は国土交通省の認定する資格、いわゆる「認定資格」ですが、同資格が証明するのはドローン操縦に必要な全般的知識・技術を習得していること。

専門性は低く、自動車に喩えるなら普通自動車運転免許に近いといえます。

普通免許を持っているからといって即ドライバーとして営業できるわけではありませんよね。

しかも、性能向上著しい近年のドローンは誰でも簡単に飛ばせられるため、単なるドローン操縦のニーズは多くはないのです。

【理由3】社内業務でドローンが必要なら入社後に資格取得で十分間に合うから

企業が自社ビジネスにドローンを活用しようとする場合、ドローン関連資格保有者を雇うのではなく、社員に資格を取得させるのが一般的です。

なぜなら、ドローンの操縦自体は難しいものではないため、高度な技術を要する特殊なケースを除けばそれで十分だからです。

それでも資格を取得するのがドローンを仕事にするための第一歩

山の上でジャンプするハイキング男性

ドローン関連資格は必須ではなく、取得したとしても仕事に直結するわけではないことについてお話ししてきました。

それでは資格を取得する必要はないのでしょうか?───答えはNO。

ドローンを仕事にするつもりなら、やはり少なくとも認定資格は取得しておくべきです

仕事に直結はしなくても認定資格を取得しておくべき理由には、次のようなものがあります。

【理由1】ドローンを安心安全に操縦できるようになるから

近年のドローンは各種センサーを搭載し、特別な技術がなくても容易に操縦できるようになっているとはいえ、墜落や衝突のリスクはゼロではありません。

事実、ドローン空撮会社のほとんどは賠償責任保険に加入することでそうしたリスクに備えています。

万一の場合も想定されるドローン飛行では、安全運用に必要な知識とスキルを持ち合わせていることが大前提。

そうした知識やスキルが資格を取得する過程で身につくからこそ、認定資格は必要な技能を習得していることの証明となるのです。

また、仕事として飛ばすとなれば、認定資格を取得した適格者であることをクライアントに対ししっかりと示す必要もあるでしょう。

【理由2】特定の飛行を行う際の手続きを簡略化できるから

特定の飛行方法や特定の空域の飛行(特定飛行)を行うには、あらかじめ国土交通省の許可を得ておかなくてはなりません。

仕事としてドローンを飛ばすのであれば、そうした特定飛行に当たらないケースだけとは限らないでしょう。

その際、認定資格を取得していれば許可申請の手続きを簡略化できるため、利便性の面で有利です。

なお、近い将来ライセンス制度が創設されることが見込まれています。

ライセンス制度についてはこちらの記事で解説していますので、詳しくお知りになりたい方はご参照ください。

【理由3】専門的な資格を取得するための前提条件となるから

全般的な知識や操縦スキルだけでなく、特定の分野(空撮、点検、測量など)でドローンを活用するための専門的な内容を学ぶことで得られる資格も存在します。

そうした専門資格に挑戦するに際しては、基礎となる認定資格を取得済みであることが前提条件となっており、認定資格を取得していないとそもそも受講できない場合がほとんどです。

先々は専門性を高めたいと考えているのであれば、認定資格はぜひとも取得しておくべきでしょう。

《認定資格を取得するにはドローンスクールでの受講が必要》

認定資格は、国土交通省の認定を受けたドローンスクールで所定の講習を修了することで取得できます。

(ほとんどのドローンスクールが認定校ですので、シンプルに「いずれかのドローンスクールで」と言い換えてもほぼ問題ありません)

ドローン運用に求められる広範な知識やスキルを効率的に身につけられるよう、カリキュラムや設備が整えられており、認定資格を取得するための講習は2〜3日間と短期間であることが大半です。

スクールでの受講についてはこちらの記事で詳しく説明していますので、ご参照ください。

資格を仕事へつなげるための6つの具体的アクション

アクションと書かれた道

前述のとおり、認定資格の取得は仕事に直結するわけではなく、あくまでスタートラインに立ったということに過ぎません。

では、その後どのように仕事へとつなげていけばよいのでしょうか?

資格を仕事へと結びつけるための具体的なアクションを6つご紹介します。

スキルマーケットへの登録

イラスト作成、ウェブサイト制作、インテリアコーディネートや収納方法のアドバイス、キャリア相談など、有形無形のさまざまなスキルをサービスとして出品・販売できるスキルマーケットが急速に拡大しています。

個人事業主に限らず一般個人が趣味の延長線上の感覚で出品できる始めやすさですので、まずはトライしてみましょう。

ドローン関連で出品されるサービスは、結婚式の記念空撮、サーファーやスキーヤーの撮影、素材写真の撮影代行などの空撮系が主流ですが、特定飛行申請サポートや機種選びのアドバイスなども。

登録・出品先としては、最大手のココナラ大手クラウドソーシングサイトLancers(ランサーズ)内でのスキルのパッケージ販売などがよく知られています。

手数料が発生するのは成約時のみで、登録や出品は無料ということがほとんどですので、1か所に限定せず複数のスキルマーケットでの登録・出品するのがおすすめです。

SNSを使った宣伝活動

Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSは、今や欠かせない販促ツールとなっていますが、特に個人にとっては最優先すべき宣伝手法といってよいでしょう。

なぜなら、こうしたSNSを活用したデジタル販促は、低コストで効果を見込める手法の代表格であり、個人が限られた資金で行う営業活動に向いているから。

特にInstagramは画像で勝負するタイプのSNSですので、ドローン空撮のクオリティを実感してもらえるポートフォリオの役割を果たしてくれます

Twitterユーザーは20〜30代中心、Facebookユーザーは30〜40代中心といったユーザーの年齢層も考慮して、反響のありそうなSNSを活用しましょう。

動画サイトへの空撮動画投稿

YouTubeやTikTokといった動画サイト(動画SNS)に空撮動画を投稿するのもおすすめです。

動画投稿サイトに投稿すれば多くのユーザーに目に留めてもらえる可能性があるためです。

YouTubeは圧倒的多数のユーザーとの接点を見込める反面、ファンがつくまではなかなか再生してもらえないことが多い傾向です。

他方、TikTokはユーザーが若い層に偏ってはいますが、アプリ起動時におすすめ動画が自動再生されるため、投稿してもまったく観てもらえないというリスクをある程度まで回避できるでしょう。

なお、TikTokでは15秒以下の動画しか投稿できないことが弱点でしたが、現在では最長3分の動画まで投稿可能となっており、空撮技術や編集スキルの高さをアピールするのに十分といえます。

ドローンユーザーコミュニティへの参加

ドローン操縦者の集うオンラインコミュニティに参加してみましょう。

なぜなら、仕事につながる有力な情報やビジネスのアイデア、思い描くプランの実現のきっかけを得やすいのは、やはりドローンユーザーの集まる環境だからです。

仕事につなげるという目的を持って参加するからには、趣味仲間のサークルよりも、ドローンビジネスに従事する個人・法人向け会員制コミュニティ、ドローンスクールや空撮会社などが運営するオンラインサロンなどを探すのがおすすめ

そうしたコミュニティへの参加は有料ですが、仕事獲得事例や業界の最新動向、新しい撮影手法などの価値ある情報にアクセスできます。

役立つ情報が容易に手に入る環境に身を置くために、コミュニティへの参加をぜひ検討してみましょう。

見込客や潜在顧客の集まる場への参加

見込客や潜在顧客の集まる場

ドローンユーザーが集まる場だけでなく、クライアントとなり得る層の集まる場にも目を向け、積極的に参加しましょう。

もともとドローンに注目している人だけでなく、ドローンを使えば課題を解決できると気づいていない人へのアプローチも可能な上、潜在ニーズを探れる貴重な機会も得られるからです。

たとえば、商工会議所の集まりに顔を出してあれこれと話をする中で、ドローンによる解決策を提案し受注するという例も見られます。

ドローンの仕事の客層は「ドローンにあまり縁がない人」であることが一般的。

意識して外に働きかけていくことでビジネスチャンスに恵まれるはずです。

ドローンスクールに仕事を紹介してもらう

ドローンスクールによっては卒業生に対するアフターフォローの一環として仕事の紹介を行なっているケースもあります。

紹介してもらえるのであれば、ぜひ紹介してもらいましょう。

資格を取得しただけでまだ実績のない状況で何らかの仕事を受注するのはそう簡単ではなく、スクールからの紹介は最短距離で仕事を獲得する方法といえるからです。

必ずしも満足のいく仕事内容や対価ではないかもしれませんが、少なくとも実績作りには役立ちます。

足がかりを作る機会をスクールが提供してくれるなら、積極的に活用したいところです

認定資格とのコンビネーションで断然有利!仕事の種類別その他のおすすめ資格

工場とドローン

ひと口にドローンビジネスといってもいろいろありますが、どういった種類の仕事であれ認定資格の取得が望ましいのは前述のとおりです。

ですが、特に専門性の高い分野では、基礎を習得していることを示す認定資格だけでは十分なアピールはできないのも事実。

プラスアルファの資格と組み合わせることでビジネス化の実現性をグッと高めましょう!

仕事の種類別におすすめ資格をご紹介します。

個人が始めやすい「空撮写真の販売」に役立つ資格

ドローンを使って何かをするとなったときに真っ先に思い浮かぶのが空撮ではないでしょうか。

shutterstockAdobe Stockといったストックフォト(画像素材販売サービス)を通じて撮影画像を販売するスタイルは、カメラを搭載したドローンさえ持っていれば成り立つため、始めやすい種類の仕事といえます。

空撮写真の販売を始めるなら、ドローン空撮に特化した団体であるDPCA(一般社団法人ドローン撮影クリエーターズ協会)による講習を修了すると発行される「DPCA商業撮影撮影操縦士」などの資格を取得しておくとよいでしょう。

同資格取得のための講習は主に動画の撮影に関する内容とはなりますが、効果的な演出方法、魅力ある映像のための操縦テクニック、空撮のレベルアップを実現する機材などについて学べ、空撮写真のクオリティ向上に役立つはずです。

一般スクール開講の空撮特化コースの受講も選択肢

ドローン空撮に特化したDPCAの上記資格を取得できるのは、残念ながら京都会場に限られます。

近隣エリアに住んでいるのでなければ、一部のドローンスクールで開講されている空撮に特化した専門コースの受講も検討してみましょう。

DPCAの発行する資格こそ取得できませんが同等の内容を学べますし、対外的にも各校の発行する修了証が認定証の代わりとなるはずです。

ドローンスクールの空撮特化コースについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。

空撮に特化した資格・講習をおすすめする理由

空撮写真販売ビジネスは手軽で参入が簡単な一方、パッと見た瞬間に判断されることが多いだけに、インパクトのある印象的な写真でなければなかなか成果を上げられません。

見る人の目を惹くようなショットを撮るにはやはり相応の技術が必要で、その技術を身につけられるのが資格取得の過程での学びであり、特化コースであるのです

また、指定された対象の空撮を請け負う場合には、同資格が腕前を客観的に判断する目安ともなるでしょう。

静止画像より難易度が上がる「空撮映像の受注・販売」に役立つ資格

パソコンで映像編集する女性

空撮写真の販売に近いものとして、空撮映像(動画)の販売があります。

成果物の出来がほぼすべてであるのは写真同様ですが、場面を切り取る静止画よりも出来栄えに差がつきやすく、高度な操縦スキルやノウハウの有無が映像クオリティに直結します。

そんな空撮映像を仕事にするなら、空撮写真の項でご紹介した「DPCA商業撮影撮影操縦士」のほか、「DPCA FPV撮影操縦士」の資格の取得がおすすめです。

ドローン視点での映像、つまり視聴者自身が空を飛んでいるかのような感覚の映像が実現するFPV(First Person View)撮影に必要な知識やノウハウを身につければ、映像表現のフィールドを広げられるからです。

FPV撮影ならではの圧倒的な臨場感と没入感のダイナミックなワンカット空撮は、差別化を図る武器となるでしょう。

まるで自身が自在に飛び回っているかのような感覚のFPV映像例

一般スクール開講のFPV特化コースの受講も選択肢

前述の商業撮影撮影操縦士の資格同様に、FPV撮影操縦士の資格を取得するためには京都市内の会場で指定講習を受けなくてはなりません。

通常の空撮に特化した専門コースよりも数はさらに限られますが、FPVドローン講習を開講しているスクールも一部ありますので、京都近辺に住んでいるのでなければスクールでの受講を検討してみましょう。同じような内容を学べます。

魅せる映像制作のための腕磨きになるのはもちろん、ポートフォリオがまだ充実していない初期には専門講習の修了証が資格のようにスキル証明の役割を果たす側面もあるため、積極的に挑戦したいところです。

映像編集スキルの向上も重要

特に空撮映像では、撮影した素材は編集作業という料理次第で良くも悪くもなると言っても過言でありません。

そのため、撮影後の編集は大変重要なプロセスです。

映像編集技術を磨き、人に感動を与える映像づくりの理論やノウハウを身につければ、飛躍的なクオリティ向上も期待できるでしょう。

空撮映像の編集に特化したドローンスクールの専門講習で学ぶのがやはりおすすめですが、映像編集特化コースを設けているスクールは多くはありません。

通える範囲内にそうしたスクールがなければ、空撮映像に限らない映像編集全般について学べる講座を受けることも検討してみましょう。

あるいは、プロのノウハウまでは学べないものの、特定の編集ソフトの操作方法についてであればインターネット上でも情報を得られますので、独学で知識をつけるという選択肢も考えられます。

農業が盛んな地域でニーズのある「農薬散布」に役立つ資格

田んぼと青空

専用機が必要とはなりますが、農業が盛んな地域なら一定の需要を見込めると考えられるのがドローンによる農薬散布ビジネスです。

農薬散布ビジネスを始めるのであれば、農林水産航空協会の「産業用マルチローターオペレーター技能認定証」またはUTCの「技能認定証明証」をぜひ取得しましょう。

なぜなら、農薬散布ビジネスを始めるのであれば、これらの資格取得は実質マストであるのが実情だからです。

メジャーな農薬散布専用機を使うなら資格取得が必要

「産業用マルチローターオペレーター技能認定証」や「技能認定証明証」の取得は、他のドローン関連の資格同様にあくまで任意です。

とはいえ、農林水産協会の認定機またはDJIかクボタ製の機体を使うのであれば取得が必須となります。

それらの機体を購入・使用するには、指定施設で受講することで取得できる上記資格が求められるからです。

農業用ドローンと資格

農林水産協会の認定機でもDJIやクボタ製でもない機種は対象外ですが、メジャーな機種の多くは対象となっているため、農薬散布ビジネスを始めるのであれば同資格の取得が事実上必須といえるでしょう。

なお、認定は機種ごとに行われるため、まずどの機種を購入するかを決めてからの受講となる点、別の機種を使う場合には再度講習を受ける必要がある点に注意が必要です。

農業用ドローンの技能認定についてはこちらの記事で、技能認定を受けるための講習についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。

[参考]

農林水産航空協会認定機の指定教習施設一覧
UTC(Unmanned Aerial System Training Center)農業ドローン協議会(「教習施設一覧」から指定施設を検索可能)

大幅なコスト削減と時短効果で注目を集める「ドローン測量」に役立つ資格

デジタル測定のイメージ図

従来の手法に比べ大幅なコスト削減効果と時短効果を見込めるとして、ドローン測量の普及が進んでいます。

ドローン測量を仕事にする場合に取得しておくべき資格は、国家資格である「測量士」もしくは「測量士補」です。

これは「おすすめ資格」ではなく「必須資格」である点に注意しましょう。

ドローン活用の有無以前に測量業務自体がこれらの国家資格を取得している者にしか許されないため、取得が必須なのです。

ドローン測量にフォーカスした資格もある

ドローン側の資格としてはDSERO(一般社団法人ドローン測量教育研究機構)が認定する「ドローン測量管理士」や「ドローン測量技能士」があります。

ただし、あくまで任意資格ですので、これらの資格がなければ現場でドローンを使えないということではありません。

また、同資格にこだわらず、ドローンスクールで開講されているドローン測量に特化した講習を受けるのもおすすめです。

専門的な知識や測量現場で必要とされる実践的なスキルを身につけられます。

ドローン測量に特化した講習についてはこちらの記事で解説していますので、詳しくお知りになりたい場合はご参照ください。

一般企業に勤務する中でのドローン活用が一般的

ご紹介したような関連資格を取得した上でドローン測量士として独立起業する道筋も、可能性として考えられないわけではありません。

しかし現実には、測量会社や建設会社などの社員として業務に携わる中でドローンを活用するというのが一般的です。

差し迫った社会課題の解決策として期待される「点検業務」に役立つ資格

石油化学プラントのためのガスタンク

インフラの老朽化の問題が深刻化する中、注目されているのがドローンを使った点検業務です。

求められる知識や操縦技術のレベルは点検対象によって大きく異なるため一概にはいえませんが、点検対象によっては専門知識が欠かせなかったり、作業に危険が伴ったりするため、専門資格が必要となるケースは少なくありません。

必要な場合がある専門資格の例【1】・赤外線建物診断技能師

たとえば、一般住宅の屋根の点検はドローンを飛ばせさえすれば対応可能ですが、赤外線外壁点検には赤外線に関する知識や撮影データの解析技術などが求められるため、「赤外線建物診断技能師」の取得が望ましいといえます。

《赤外線建物診断技能士とは》

赤外線カメラを用いて建物の劣化状況などを診断するための知識や技術を身につけていることを証明する資格。

同資格を活かした仕事は、主に外壁のタイル浮きや雨漏りの有無の点検のほか、特殊建築物(多数の人が集まる建物など)に義務付けられている定期報告制度に基づく調査・点検。

同資格の取得方法としては、一般社団法人街と暮らし環境再生機構の実施する講習を受けた上で検定試験を受けて取得するのが一般的。

あるいは、赤外線外壁点検に特化したコースをドローンスクールで受講するのも、現場で役立つ実践的スキルの習得する方法としておすすめです。

どちらも任意ですが、認定資格を取得しているだけではドローン赤外線外壁点検を実際に行うのは難しい場合がほとんどでしょう。

必要な場合がある専門資格の例【2】・JUIDAプラント点検スペシャリスト

プラント点検の中でも事故発生時のリスクが特に高い石油化学プラントについては、JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)「JUIDAプラント点検スペシャリスト」の資格を設けています。

同資格取得のために受講する「JUIDAプラント点検スペシャリスト養成コース」は、石油化学プラント点検業務に特化したカリキュラムとなっており、現場に即したスキルやリスク対策などを学びます。

インフラや災害現場などの環境を再現した開発実証拠点である福島ロボットテストフィールドで実技講習を行うなど、かなり実践的な内容となっています。

あくまで民間資格ですが、安全性を担保できるだけの技量を持っていることの判断の目安となるため、点検を依頼する石油化学メーカー側に安心感を与えられるという意味で場合によっては事実上マストとなるでしょう。

《ドローンの自動巡視実現に欠かせない人材「AIエンジニア」が熱い!》

人手不足の解消というドローン活用の主要目的を高いレベルで達成するためには、操縦者を必要としない自動航行の実用化が欠かせません。

そのため、自動で現場を巡視させるためのプログラミングを行うAIエンジニアの需要は大変高く、ドローンを操縦する仕事ではありませんが、ドローン関連の仕事の中ではダントツで「食いっぱぐれない仕事」といえるでしょう。

そんなAIエンジニアとして仕事をするには、高度な専門知識が求められはするものの、特定の資格が必要とされるわけではありません。

いわば実力主義であることのほか、進化し続けるAI分野では資格を取ったから安泰というわけではなく、常に新たな技術を習得し続けることが必要なこともその理由の一つと考えられます。

プログラミング、統計学、ディープラーニングなど、AIエンジニアに必要とされる数理科学分野の広範な知識を独学で習得するには、大学や大学院で専攻・研究するのでなければ専門学校で学ぶのが現実的でしょう。

そしてそうした各種の知識・スキルを身につける過程で狙える資格や試験として、基本情報技術者試験、G検定、E資格、統計検定、Python3 エンジニア認定基礎試験やPython3 エンジニア認定データ分析試験があります。

知識を深めスキルを高めることにもつながるこれらの資格や試験は、AIエンジニアを目指すなら挑戦しておいて損はないといえます。

まとめ

ドローン関連の資格、特に基礎的な資格ともいえる認定資格は、取得したからといって仕事に直結するわけではありません。

その理由は次の3つです。

  • 【理由1】ドローン関連の資格はマストではなく任意だから
  • 【理由2】ドローンを操縦できるだけでは専門性は低いから
  • 【理由3】社内業務でドローンが必要なら入社後に資格取得で十分間に合うから

それでも、ドローンを使って仕事をするなら、次の3つの理由により少なくとも認定資格は取得しておくべきです。

  • 【理由1】ドローンを安心安全に操縦できるようになるから
  • 【理由2】特定の飛行を行う際の手続きを簡略化できるから
  • 【理由3】専門的な資格を取得するための前提条件となるから

そして、せっかく取得した資格を仕事につなげるために取るべきアクションには、次に挙げる6つがあります。

  1. スキルマーケットへの登録
  2. SNSを使った宣伝活動
  3. 動画サイトへの空撮動画投稿
  4. ドローンユーザーコミュニティへの参加
  5. 見込客や潜在顧客の集まる場への参加
  6. ドローンスクールに仕事を紹介してもらう

また、業種によりますが認定資格にプラスすることで有利となる下記のような専門資格や、受けると役立つ専門講習もありますので、こちらも取得・受講を検討してみましょう。

▼空撮写真販売に▼

  • DPCA商業撮影撮影操縦士
  • 空撮に特化した専門コース

▼空撮映像の受注・販売に▼

  • DPCA FPV撮影操縦士
  • FPVドローン講習
  • 空撮映像編集に特化した講習

▼農薬散布ビジネスに▼

  • 農林水産航空協会の産業用マルチローターオペレーター技能認定証の取得
  • UTCの技能認定証明証の取得

▼ドローン測量に▼

  • 測量士または測量士補(必須国家資格)
  • DSEROのドローン測量管理士またはドローン測量技能士
  • ドローン測量に特化した講習

▼ドローン点検▼

  • 赤外線建物診断技能師
  • ドローン赤外線点検に特化した講習
  • JUIDAプラント点検スペシャリスト

仕事を獲得するためには取得しておきたい一方、取得したからといって必ずしも仕事につながるとは限らないドローン関連資格。

ただ漫然と待っていたのでは仕事は獲れません。

クオリティ向上や信頼度アップのために資格取得に挑戦し学び続ける姿勢とともに、仕事へと着実に近づくアクションで、思い描く「ドローンの仕事」を実現しませんか?